時間外労働の上限規制から除外または猶予されている業種・業務
2019年4月に施行された働き方改革関連法により、現在では時間外労働の上限規制が罰則つきで適用されるようになっています。一方で、上限規制の適用が除外されていたり、経過措置として2024年までは適用が猶予されていたりする業種・業務も存在します。たとえば、研究開発業務、建設事業、自動車運転の業務、医師などがこれに該当します。今回は、これらの業務の扱いについて、解説します。
2019年4月に施行された働き方改革関連法により、現在では時間外労働の上限規制が罰則つきで適用されるようになっています。一方で、上限規制の適用が除外されていたり、経過措置として2024年までは適用が猶予されていたりする業種・業務も存在します。たとえば、研究開発業務、建設事業、自動車運転の業務、医師などがこれに該当します。今回は、これらの業務の扱いについて、解説します。
労働者派遣法では、派遣先の企業が、派遣労働者を事前に面接することが禁止されています。しかし、事業所訪問(職場見学)については、実施することが可能です。 この2つは一見同じに見えますが、なぜ、事業所訪問は許されているのでしょうか。 今回は、こうした事前面接と事業所訪問の違いや、派遣労働者を受け入れる際の法的な決まりについて、説明します。
従来のパートタイム労働法に労働契約法の一部が加わって『パートタイム・有期雇用労働法』に改正され、2021年4月1日からは中小企業にも適用されています。 非正規労働者の雇用環境を改善するためのさまざまな定めがあるなか、同法第13条では、すべてのパートタイム労働者と有期雇用労働者に対して、正社員への転換の推進措置を講じることが義務づけられています。 今回は、実際に事業者はどのような措置を講じればよいのか、『正社員に転換するための措置』の具体的な内容について解説します。
コロナ禍の影響による企業の早期退職の推進やリストラなどが、度々ニュースになっています。 支援制度の活用などによって、多くの企業が従業員の雇用を守るための努力をしてきたと思いますが、それでも、やむを得ず雇用調整を行わなければいけないケースも増えてきています。 そこで今回は、会社の人員を減らす整理解雇という手段について説明します。
会社に致命的なダメージを与える機密情報の漏洩やノウハウの流出を防ぐために、従業員は原則的に『競業避止義務』を負うことになります。 競業避止とは、使用者の不利益となる競業行為を禁止することをいい、労働契約の『信義誠実の原則』に付随する労働者の義務でもあります。 一方で、労働契約や就業規則などに特約を付けて、従業員の退職後にも競業避止義務を求めるケースがありますが、これは裁判で無効になることもあります。 今回は、在職中と退職後における競業避止義務について、説明します。
『36協定届』は、正式には『時間外・休日労働に関する協定届』といい、会社が従業員に対して法定労働時間を超える時間外労働や休日労働を命じるためには、これを所轄の労働基準監督署に届け出ておく必要があります。 この36協定届が2021年4月1日から新しい様式になり、これまで必要だった押印や署名が不要になったほか、労働者代表についてのチェックボックスが新設されました。 それぞれ詳しく解説していきます。
『過労死ライン』とは、健康や精神に障害が起き、死亡につながりやすくなると考えられている時間外労働・休日労働時間のことです。 わが国においては過労死が深刻な社会問題となっており、諸外国と比べても労働が長時間化しやすいと指摘されていることを背景に、定められました。 過労死ラインは、労働災害の認定において過労自殺・過労死の判定に用いられることもあり、労務管理においては欠かせない知識といえます。 今回は、この過労死ラインについて解説します。
コロナ禍によるテレワーク制度の導入や時短営業などにより、就業規則を変更するケースが増えています。 より働きやすくするための制度の拡充や手当の新設など、従業員の利益になるような変更であれば問題ありませんが、給与の引き下げやボーナスの廃止など、従業員のデメリットとなるような変更を行う場合には注意が必要です。そこで今回は、『就業規則の不利益変更』を行う際のポイントを解説します。
2021年1月から施行された改正派遣法では、派遣労働者が就業する『派遣先』の企業に対する苦情の処理についての規定が盛り込まれました。これまでの派遣法の改正では、そのほとんどが『派遣元』に関する規定の改正でしたが、今回の改正により、派遣先企業は、派遣労働者から労働時間、休憩、休日、育児・介護休業などの苦情や相談を受けた場合に主体的に対応しなければならないことが定められました。今回は、派遣先に求められる苦情処理について解説します。
近年、社員の一部を個人事業主化し、業務委託契約を結ぶ企業が出てきて、話題になっています。 従業員との契約を正社員から業務委託に切り替えるということは、それまで結んでいた『雇用』契約を終了し、『請負』や『委任』として契約を結び直すことになります。 企業側にはさまざまなメリットがあるといわれていますが、デメリットや注意点はないのでしょうか。 今回は、社員の個人事業主化のメリットとデメリットを探っていきます。