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人前であがらずに、そして臨機応変に話すための「ビジネス会話術」その5

15.12.11
ビジネス【マーケティング】
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今回も引き続き、プレゼンや発表の時に焦らずあがらず、落ち着いて効果的に話すためのノウハウや心構えをご紹介していきます。 

今回のテーマは、「会議で発言の機会を逃さずに意見を言う方法」です。複数の人間が発言する会議では、ゆっくりと考えをまとめていては、話はどんどん先に進んでしまい、発言の機会を逸してしまいます。短い時間で考えて、短い時間で発言することが、必要になるわけです。
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そのための必殺技は、僕が「数字先出し法」と名付けているものです。先に「ポイントは3つあります」と、言ってしまうのです。 

会議で誰かが発言した内容について、自分もいいと思ったら、「今の発言ですが、私はいい提案だと思います。その理由は、3つあります」と切り出します。まず「3つあります」と言ってしまうのが、この方法のポイントです。 

「第1にですね、目的によく合致しています。第2には、効果の見込みが具体的な数値で示されていることですね。そして、第3には…」と話を進めます。 

どうでしょうか? 皆さんの中には、先に「3つあります」などと言ってしまって、「3つ目が思い浮かばなかったらどうするんだ?」と思ってる方もいらっしゃるでしょう。 

しかし、実は3つ目の答えの内容など、実はなんでもイイのです。例えば、「何よりも自分自身が参加してみたいと思ったからです」でも、「実際の現場を考えても実施できそうな、現実的な提案だということです」でも、「提案を聞いていて、提案者自身のやる気が感じられたからです」でも、どれでもOKです。 

話をしながら、頭に浮かんだことを声に出しながら、次の理由を考えていきます。それでももっともらしい理由が考えつかなかったら、素直に感想を述べるだけでも、こと足ります。 

もちろん、最初から頭に3つのポイントのキーとなる理由くらいは浮かんでいた方が安心は安心です。ですから、他の人の発言を聞きながら、いいと思ったらいい理由を、問題があると思ったら問題がある理由を、キーワードだけ、単語だけでいいので、番号を振って2つ~3つメモしておくといいでしょう。 

ところで、自分が思っている内容を、先に他の人に発言されてしまった場合はどうしたら良いでしょうか? 

こうした場合に、「言おうと思っていたことを先に言われてしまったのですが」と話し始める人がいますが、こういった発言は、無用かつ厳禁です。そうではなく、相乗りして自分の意見を付け加えていくと、驚くほどポジティブに聞こえてきます。 

「私も今の発言と同意見です。その理由として、2つほど加えさせてください」とか、「さらにこんな視点で検討を加えては、いかがでしょうか」など、議論を発展させる方向に、自分の意見をかぶせていきましょう。ちゃっかり相乗りさせてもらうのです。 

次回は『人前であがらずに、そして臨機応変に話すための「ビジネス会話術」その6』です。 


佐藤達郎の今すぐ使える!マーケティング手法 


[プロフィール] 
佐藤 達郎(さとう・たつろう) 
多摩美術大学教授(広告論/マーケティング論)、コミュニケーション・ラボ代表。2004年カンヌ国際広告祭日本代表審査員。浦和高校、一橋大学、アサツーDK、(青学MBA)、博報堂DYを経て、2011年4月より現職。著書に、『NOをYESにする力!』『アイデアの選び方』『自分を広告する技術』『教えて!カンヌ国際広告祭』がある。 


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