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日本酒の飲み放題も!ミニサイズも! 初心者からマニアまで総取りの日本酒バル

15.01.11
業種別【飲食業】
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2011年4月に、飲食店激戦区とも言える五反田に店を構えた『和酒バール AGI(あぎ)』。
5日~1週間ほどの短い期間で銘柄を総入れ替えしたり、50mlから楽しめるシステムなどを導入。
初心者からマニアまで気軽に日本酒を楽しめるバルとして連日満席の人気店だ。
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繁盛飲食店のヒット商法最前線

■このお店が繁盛している理由!

1.20種類の日本酒を飲み放題で提供。ラインナップは日替わりで随時入れ替える
2.日本酒は50ml、90ml、1合、2合の4サイズにて提供。顧客のさまざまな要望に応える
3.特定の蔵にスポットを当てた「フェア」を実施。マニアを唸らせる品揃えを誇る

五反田駅から徒歩5分、通りに面してはいるが間口が小さく奥行きのある店内。
注意して探さないと看板を見逃がしてしまう隠れ家的なファサードが印象的な『和酒バール AGI』。
30代から40代の男性サラリーマンを中心に連日満席になる人気店だ。
お客の6割はリピーター客。
同店が常連客を獲得した秘訣は、独自の酒の提供方法にある。

まず、「来るたびに飲める酒が違う」のが、常連客にとって大きな魅力。
日本酒のグランドメニューは約40種類で、日本酒を知らない人でもなんとなくわかるものからマニアが驚く酒まで揃う。
仕入れはすべて1銘柄1本ずつで、空いたら順次、新しいものを開封。
そのため5日~1週間ごとに銘柄がすべて入れ替わる。
このグランドメニューの中から20種類ピックアップし、2時間2000円(税込)というお得な価格で提供する「飲み放題」が店の売り。
お客の7割が頼む人気だ。
さらに、量が飲めないお客や、少しずつ複数の種類を楽しみたいというお客の要望を満たすために、酒は50mlの少量サイズから用意。
こうした施策が功を奏してか、オープン当初は若い女性客は少なかったが、いまでは女性客が4割を占める。
客単価は約3500円。

マニアや日本酒をもっと深く知りたいというお客のためには、特定の蔵にスポットを当てた「フェア」もその時々で実施。
フェアでは、希少なものも含め、同じ蔵元の酒を8~10種類ほど揃え、飲み比べる楽しみ方も提案する。
こちらも1本仕入れなので、扱う蔵は5日から1週間で替わる。
こうした魅力ある酒の提供を実現しているのは、オーナーの平見浩志氏の日本酒に対する探究心があってこそ。
年に数回は蔵に出かけて、数日間杜氏と共に生活を送るなどして蔵との付き合いを深めている。

料理については、料亭出身の調理人を採用し、旬の素材を使った本格和食を提供。
豊富な酒肴を揃えながら、一方で食事もしっかり食べられるよう、今後はさらに料理に力を入れていきたいという。


【記事提供元】
近代食堂2014年12月号(旭屋出版)