税理士法人ベストフレンド

上から目線に要注意! 採用担当者が意識しておくとよい心構えとは?

22.11.08
ビジネス【人的資源】
dummy
企業の存続・発展には自社で力を発揮してくれる人材の確保が欠かせません。
人材確保の役割を担う採用担当者は、『人を見極める』という立場にあるために、いわゆる「上から目線」になってしまうことが少なくありません。
採用担当者によるSNSの発信が「上から目線だ」と炎上してしまった事例もあるため注意が必要です。
今回は、企業の採用業務において採用担当者が意識しておくとよい心構えを紹介します。
dummy
過去には人事アカウントが炎上したことも

SNSの普及により、企業の採用担当者が『人事アカウント』を運用するケースが増えています。
SNSを活用するメリットとしては、就職活動を控える学生や求職者に自社の情報をリアルタイムで発信できること、相手と双方向のコミュニケーションがとりやすいことなどがあげられます。

一方で、採用担当者が発信する内容が「上から目線だ」と捉えられ、SNS上で炎上してしまった事例も発生しています。
採用担当者は『人を見極める』立場にあるために、無意識のうちに「自分のほうが学生よりも立場が上」と勘違いしてしまう人がなかにはいるのかもしれません。

一般に、人事アカウントは企業名を明かした状態で投稿することが多く、どの企業が発信したかがすぐにわかるものです。
一度炎上すると、企業としてマイナスなイメージがついてしまうため、人事アカウントを運用する担当者は、自分の投稿が多くの人の目に触れることを意識し、発信する内容には十分に注意する必要があります。


採用担当者として心がけておきたいこと

では、企業の採用業務を行うにあたり、採用担当者が意識しておくと良い心構えにはどのようなものがあるでしょうか。
採用担当者として心がけるべきことを5つあげていきます。

●会社の顔である自覚を持つ
まず、採用担当者は、『会社の顔』であるという自覚を持つことが必要です。
応募者にとって採用担当者は最初にコンタクトを取る相手であり、担当者の印象は応募者が持つ企業イメージや選考に対する意欲をも左右します。
自分の発言に責任を持ち、応募者によい印象を持ってもらえるよう心がけましょう。

●応募者からもチェックされる立場であると意識する
採用担当者は学生を『見極める立場』ではあるのは事実ですが、内定を出したとしても実際に入社するかどうかは応募者自身の判断に委ねることになります。
つまり、採用担当者および企業は、応募者から『見られている立場』でもあるのです。
このことを意識し、上から目線で一方的な選考にならないよう、応募者と丁寧なコミュニケーションをとることが大切です。
採用担当者が応募者を選考すると同時に、応募者からも企業をチェックされていることを忘れないようにしましょう。

●ありのままの情報を提供する
入社後のミスマッチを防ぐためには、採用活動時にありのままの自社の情報を提供することが重要です。
正直な情報提供はミスマッチの防止とともに、入社後の定着率を高める効果もあります。
応募者が特に気になる仕事内容や待遇条件については、よい面ばかりを強調するのではなく、正しい情報を伝えることを意識しましょう。

●複数の選択肢を用意する
採用活動においては、説明会の日程や面接の日時、内定承諾の期限などを応募者に提示する必要があります。
一般に、就職・転職活動をしている求職者はいくつかの会社で同時に選考を受けていることが多いため、採用担当者としては応募者の選考状況に気を配り、常に複数の選択肢を用意することが大切です。
たとえば、「○日までに必ず連絡してください」と一方的に投げかけるのではなく、応募者が今どのような状況なのか確認し、無理なく選考に参加してもらえるよう配慮が必要です。

●自信を持って接する
採用担当者としては、応募者と自信を持って接することも大切です。
応募者は選考や入社に対してさまざまな不安を抱えています。
採用担当者に笑顔がなく、不機嫌な対応を取られたりすると、応募者の入社に対する意欲はどんどん失われていきます。
『この会社に入りたい』『この人と仕事がしたい』と思ってもらえるよう、応募者と接する際は常に自信を持っていきいきと明るく対応しましょう。

大切なのは、採用する側と応募する側はあくまでも対等であるという意識を持つことです。そのうえで、自社と相性がよく、やりがいを持って長く働いてもらえる人材の確保に努めましょう。


※本記事の記載内容は、2022年11月現在の法令・情報等に基づいています。