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「銀だら」「鮭」「雲丹」のラーメンでブレイク! 一躍、大注目店に

14.12.07
業種別【飲食業】
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2007年に「鯛塩らーめん」という鮮魚系ラーメンで、一躍行列店となった『いつ樹』が、さらに新しい“鮮魚素材”である、銀ダラ、サケ、ウニを使い4店舗目をオープン。
その特徴的な味でお客の心を掴み、早くも繁盛店に踊り出た。
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繁盛飲食店のヒット商法最前線

■このお店が繁盛している理由!

1.「銀だら」「鮭」「雲丹」と、スープの材料にこれまでにない素材を使用
2.上記3種がどれも看板商品。「次は別の種類を食べよう」とリピーターになる
3.「“鮮魚”の濃厚な味に合うお米も食べたい」と、ご飯ものの人気も高い

鮮魚のアラや骨、身をスープに使う鮮魚系ラーメン。
その火付け役のひとつでもある『いつ樹』。
経営は(株)五ノ神製作所。
『いつ樹』での「鯛塩らーめん」から始まり、『五ノ神製作所』の屋号では代々木で「海老つけめん」、大久保で「海老らーめん」を展開。
2013年12月、淡路町にオープンした『鮮魚らーめん 五ノ神水産』では、スープの材量に「銀だら」「鮭」「雲丹」を使う新しいタイプの鮮魚系ラーメンで勝負する。
路地裏にありながらその奇抜ともいえる発想と味で、開店6ヵ月ほどで月商500万円を売る繁盛店となった。

人気の秘訣は鮮魚の味がダイレクトに伝わるスープにある。
例えば、「銀だら搾り」のスープは、銀ダラの切り身がトッピングされている訳ではないが、風味も味も銀ダラそのもの。
1回の仕込みで基本的に約90㎏と大量の銀ダラのアラを使うことにある。加えて、生身と焼いた銀ダラの2種類のアラを使うことで、風味良く香ばしいスープに仕上がる。

さらに、寸胴鍋に入れる段階で焼いたアラと生のアラを重ねる順番なども味に影響するという。
アラからとれる味も、日によって差が出るので、均一の味に仕上がるよう、使うアラの量の調整なども行う。

出来上がった“銀だらスープ”には鶏スープを加え冷凍でストック。
その日に使う分を解凍し、注文ごとに“銀だら油”と塩ベースのかえしを合わせ、「銀だら搾り」のスープが完成する。
「鮭」のラーメンもアラを使ったスープのとり方など工程は基本的に同じだ。

一般的なラーメン店は、味噌、塩、醤油の中の1種類だけが人気商品となるケースが多い。
しかし、同店の場合は「銀だら」「鮭」「雲丹」の3種類全てが看板商品と言えるほど人気が高い。
そして、リピーターの多くは、次回来店時には前に食べたメニューとは異なる種類を注文する。
それだけ、それぞれのラーメンの完成度が高いので、他の種類も味わいたくなる。
また、“鮮魚”の味が濃厚なので、魚に合う米も食べたいという人も多く、ご飯ものの人気が高いのも同店の特徴である。


【記事提供元】
近代食堂2014年12月号(旭屋出版)