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NOをYESにする力! 結果を出すための「説明術・プレゼン術」その3

14.11.19
ビジネス【マーケティング】
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「上手く言えないんですが…」
普段とてもよく耳にするフレーズですが、説明やプレゼンでこのフレーズは“禁句”です。
何も言わなくても買ってもらえる商品、受け入れてもらえる提案なら、そもそも説明もプレゼンも必要ありません。
ただ提示しただけでは“お買い上げ”いただけないケースが多いからこそ、説明やプレゼンが重要となるわけです。

説明術・プレゼン術で大事なのは「言語化力」とでも言えるチカラです。
もちろん最初は上手く言葉に出来ないでしょう。
上手くなくてもいいので、「とにもかくにも言葉にする」ことから始めてみてください。
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佐藤達郎の今すぐ使える!マーケティング手法

さらに「なんとなくイイ」や「僕は好きです」や「とにかくおススメします」も、当面の間は禁止でいきましょう。
こういった何にでも通用可能な気持ちの表現は、実は、何も言ってないのと同じです。
こちらが「なんとなくイイ」と思っても、相手はイイと思わないことは“普通に”起こります。
「とにかくおススメします」といった熱意だけで動かされるお客様も、多くはありません。

例えば、新商品の色をグリーンにしたことを、偉い人の集まる会議で説明しなければならないとき、「なぜグリーンがいいのか」を丁寧に言葉にしてみましょう。

「爽やかさを表現したいからです」から始まって、「このグリーンは、森で目にするグリーンと同じ色調にします」「グリーンを見ることで人は優しい気持ちになり、この商品に興味を持ちます」「どぎつい色の競合商品が多い中で、かえって目立つことを意図しています」「グリーンは、エコを訴求する商品を作っている我が社全体のイメージにも上手くつながります」といった具合に。

「でも、その言葉にするのが、苦手なんだよな」という方は、普段の生活から練習することをおススメします。
いつでも出来ます。
自分が感じたことの、理由や状態を言葉にしていけばイイだけです。

例えば、カレーライスが食べたいと感じたら、「あれ、なんでだっけ?」と自問して、その答えを言葉にしてみましょう。
「しばらくカレーライスを食べていないから」かもしれないし「とにかく気を遣わないものを食べたいから」かもしれないし「あの銀色スプーンにライスとカレールーが乗っていて微妙に混ざり合う感触がとにかく好きだから」かもしれませんよね。
とにもかくにも、それを言語化してみましょう。

あるいは好きなバンドの曲に関しても、どこが好きなのか、なぜ好きなのかを言葉にしてみましょう。
「この優しい歌い方が好きなんだな」
「歌い出しの“なぜ”って繰り返す歌詞がいい」
「野太い声なのに、急に裏返るところが好き」
「リードギターのキュッとなるところがいい」
「バンドの音楽に対する姿勢に共感するんだよね」などなど。

そんな普段からの練習を活かして、企画のいいところ、商品がもたらす生活、その意味合い、企画やサービスで実現されることなどを、必死に頭を働かせて言葉にしていきましょう。

次回も引き続き、説明術・プレゼン術について、お伝えしていきます。


次回の「佐藤達郎の今すぐ使える!マーケティング手法」は
『NOをYESにする力! 結果を出すための「説明術・プレゼン術」。その4』をお届けします。


[プロフィール]
佐藤 達郎(さとう・たつろう)
多摩美術大学教授(広告論/マーケティング論)、コミュニケーション・ラボ代表。2004年カンヌ国際広告祭日本代表審査員。浦和高校、一橋大学、アサツーDK、(青学MBA)、博報堂DYを経て、2011年4月より現職。著書に、『NOをYESにする力!』『アイデアの選び方』『自分を広告する技術』『教えて!カンヌ国際広告祭』がある。

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