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従業員のモチベーションや生産性が上がる? 週休3日制のメリット

19.10.08
ビジネス【人的資源】
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昨今、『週休3日制』を掲げる会社が増えてきています。
週休3日制導入の主な目的は、社員のモチベーションアップと生産性の向上ですが、これらのメリットがある一方、「通常は5日かかる仕事を4日で終わらせなければならなくなるため不安だ」という従業員の声もあがっています。
今後、週休3日制は新たなスタンダードになりえるのでしょうか。
その可能性を探っていきます。
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各企業の『週休3日制』導入の実態

日本マイクロソフトでは、今年の8月から1カ月間、全社員を対象に、試験的に『週休3日制』の導入に踏み切りました。
期間を区切って週休3日制を取り入れ、社員の生活の質や生産性の向上が見られるのかを検証し、今後の『働き方改革』につなげる狙いがありました。
大企業が週休3日制を導入した例はとても珍しく、多くの注目を集めました。

また、オフィス向け無人コンビニを運営するベンチャー企業の600株式会社も週休3日制を掲げています。
600株式会社では、毎週水曜日を休日としたため、社員の出勤日は毎日『休日の翌日』または『休日の前日』に。
この施策はSNSを中心に大きな話題となり、絶賛の声が相次ぎました。

さらに、キリンビバレッジグループの一つである信州ビバレッジでは、2018年から、24時間操業の工場勤務に週休3日制を導入しています。
信州ビバレッジでは、これまで『1日9時間拘束・8時間勤務』の3交代制だったのを、『1日12時間拘束・10時間勤務』の2交代制に変更することで、週休3日制を実現。
これまでと変わらないペースで製品を作り出しています。

このほかにも、育児や介護を抱える社員や、勤務地や時間を限定して働く限定社員などを対象とした週休3日制は、さまざまな会社で導入されています。


週休3日制で向上するものとは?

では、週休3日制を導入することによるメリットには、どんなものがあるのでしょうか。

まず、一つ大きなメリットとして、従業員のモチベーションアップが考えられます。
『ワークライフバランス』が叫ばれる昨今にあって、従業員の生活の質の向上は、社員だけではなく、企業側の課題であるともいえます。
週休3日にすることで、各社員は気力・体力ともに十分に養うことができ、次の日からの業務に全力を発揮できるというわけです。
プライベートと仕事は切っても切り離せない関係にあります。
週休3日制でプライベートを充実させることで、仕事に対してやる気を持ってもらうというのが大きな狙いとしてあります。

また、3日の休日のうち1日は、自身のスキルアップや資格取得のための勉強に充てるなど、社員の成長も期待できます。
実際に、日本マイクロソフトでは、社員の自己成長のための資金援助を行う制度も設けています。

そして、もう一つ、“生産性の向上”が大きなメリットとしてあげられます。
週休2日制・5営業日の場合は、1週間が長くてダレてしまう場合もありますが、週休3日制・4営業日であれば、本来は5日かかる仕事を4日で終わらせるため、各社員が集中して効率的に業務にあたらなければいけません。
週休2日制のときと同じ仕事の仕方では、仕事は終わりません。

たとえば、これまで多かった会議の本数を減らしたり、各社員のテレワーク化を進めたりするなど、全体的に業務の効率化を図る必要があり、結果として生産性の向上につながっていきます。

また、週休3日制は、各社員の仕事とプライベートのメリハリもつきますし、離職率を下げることにもつながるといわれています。

一方で問題点もないわけではありません。
たとえば、取引先の営業日を休日としている場合、何かトラブルがあったときにすぐに対処するのがむずかしくなります。
また、同じ会社であっても休日が選べるようになっている場合、社員同士のやり取りがスムーズにいかない可能性もあります。

以上のようなデメリットも加味したうえで、自社にとって週休3日制がプラスになるのか、週休3日制によって発生する可能性のある問題に対処していけるのかなどを調査し、導入を検討してみてはいかがでしょうか。


※本記事の記載内容は、2019年10月現在の法令・情報等に基づいています。