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店舗内でのBGMは、誤った使い方で著作権侵害に!?

18.12.25
業種別【美容業】
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2018年、JASRACは全国の美容室や飲食店を相手に民事調停を申し立てたと発表しました。
理由はCDや携帯音楽プレーヤー、パソコンなどでBGMを流していたにもかかわらず、著作権使用料の手続きを行っていなかったからです。
このニュースを聞いて、「自分の店は大丈夫だろうか?」と不安に思った美容室経営者も多いのではないでしょうか。

そこで、どんな使い方をすると著作権侵害に当たるのかなどに触れながら、合法的にBGMを使用する方法などを紹介していきます。
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店内 BGMの使用で著作権違反にならないために 

美容院や飲食店が使用料を支払わずに、CDや携帯音楽プレーヤー、パソコンなどから音楽を流すと、著作権違反になります。 
美容室や飲食店に限らず、衣料品店やさまざまなジャンルのお店でも同様です。 
実は、著作権でJASRACが民事調停を申し立てたのは、昨年が初めてのことではありません。
2015年から無許可でBGMを使用していた店舗などに対し、法的処置を実施しているのです。 
営利目的で、店内で著作権のある音楽をCDなどでBGMとして流す場合は、必ずJASRACの許可が必要になります。 

そこで、BGMとして音楽を使用する場合の手順を紹介します。 
まずは、使用したい音楽がJASRACの管理下にあるかどうかを、Webサイトで調べましょう。 
JASRACが管理している音楽であれば、申込書類を作成して提出します。 
その後、JASRACから許諾書が出れば、使用料を支払うことになります。
そこで初めてBGMとして音楽を店内に流すことができるのです。 
しかし、手続きする時間がない場合もあるでしょう。
そんなときにおすすめなのが、音源提供事業者を利用することです。 
ただし、業者を利用するには費用がかかります。
なかには、経営的にお金を支払うことが難しい店舗もあると思います。 


著作権法に触れずに、BGMを流すには? 

では、お金を払わずに店舗でBGMを流したいときはどうすればいいでしょうか。
方法は2つあります。 

1つ目が著作権のない音楽を使用することです。 

著作者が亡くなって50年経つと、著作権が消滅。
JASRACの管理外になるのです。 
このほか、著作権フリーの音楽、著作権者が不在の民謡や伝承音楽、国際条約に加盟していない国の音楽も、許可を取らずに使用しても問題ありません。 
ただし、気をつけてほしいのが、著作隣接権です。
著作隣接権とは、CDを制作するレコード会社やミュージシャンが持っている権利です。 
著作権が消滅しても、CDなどが録音、制作されてから50年は、著作隣接権で保護されているのです。 

2つ目がラジオ放送から流れる音楽を使うことです。 

38条3項によると『放送され、又は有線放送される著作物(放送される著作物が自動公衆送信される場合の当該著作物を含む。)は、営利を目的とせず、かつ、聴衆又は観衆から料金を受けない場合には、受信装置を用いて公に伝達することができる。通常の家庭用受信装置を用いてする場合も、同様とする。』とされています。 

これは、非営利・無料で流していれば問題ないという意味です。 
たとえ営利目的であったとしても、家庭用受信装置からBGMとして流しているときに、リアルタイムで放送されている音楽であれば問題ありません。 
リアルタイムではなく、もし録音したラジオ放送を流す場合には、複製権違反となります。 
ちなみに、上記の38条3項に書かれている“家庭用受信装置”については、現在明確な線引きはありません。 


インターネットラジオはBGMとして利用不可!? 

ラジオ放送でも注意すべきなのが、インターネットラジオです。
“ラジオ”といってもラジオの区分ではありません。 
正式にはラジオ放送ではなく、「自動公衆送信」といわれる部類になります。 
つまり、著作権法上は、YouTubeなどのオンデマンド配信と同じように扱われているのです。 
そのため、上記で説明した38条3項は適用外。 
当然、無許可でBGMに使用することも禁止されています。 
一部のインターネットラジオ業者は、業務用BGMを扱っており、契約すれば問題なく使用することができます。 
事業者との契約になるので、直接JASRACへ著作権料を支払う義務もありません。 
しかし、結局は事業者を通じて、間接的にJASRACへ支払っていることにはなります。 


以上が、店内でBGMとして音楽を流すときの著作権上の注意点です。 

著作権侵害行為とみなされ、損害賠償請求をされた場合、美容室に重いペナルティがのしかかります。 
そのような事態に陥らないように、BGMに関する著作権法については、最低限知っておいたほうがよいでしょう。