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離婚後の子どもの戸籍や名字はどうなる? ~自分の戸籍に入れる方法~

18.06.15
ビジネス【法律豆知識】
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民法750条によると、『夫婦は、婚姻の際に定めるところに従い、夫または妻の氏を称する』と規定されています。
そのため、結婚をしたら必ず名字(※1)を夫か妻のいずれかに合わせなければなりません。
そして、その子も同じ名字を名乗ることになります。

では仮に、夫婦が離婚した場合、子の名字はどうなるのでしょうか?

今回は、夫の名字『A』に合わせて婚姻した夫婦が、子の親権者を妻と定めて離婚。
妻が旧姓『B』に戻ったケースを例にご説明していきます。
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親の離婚によって
子の戸籍&名字は変更されない

親が離婚したとしても、子の戸籍は夫を筆頭者とした戸籍にそのまま残ります。
そして、親権者欄に母親の名前が記載されるのです。

なお、法律上、親権者と名字に関係はありません。
民法上同じ名字となるのは、“夫婦および親子だけ”とされています(750条、790条)。

つまり、離婚によって母親が旧姓に戻った状態では、母子の名字が異なるのです。

民法上、名字が変更されるのは以下の場合に限られます。

・婚姻(750条)および離婚(767条1項)
・養子縁組(810条)および離縁(816条)
・子の氏の変更(791条)

そのため、両親の離婚によって子の名字は変更されません。

したがって、母親は『B』、一緒に暮らしている子は『A』と名乗り続けることになるのです。
しかしこれでは、生活上いろいろと不便が生じてしまいます。

では、母と子の名字を統一するためには、どのようにしたらよいのでしょうか?


『子の氏の変更』を
家庭裁判所に申し立てる

母と子の名字を統一するためには、民法791条1項による『子の氏の変更』を家庭裁判所に求めることができます。
そして、家庭裁判所の許可を得た後、役所に届出をし、子の戸籍を母親の戸籍に入れることで、子も『B』という名字を名乗ることができるのです。

なお、子が15歳未満の場合は、親権者などの法定代理人が申立をします。
一方、子が15歳以上の場合は、子本人が申立人となります。


母と子が同姓を名乗る
もう1つの方法

“母親が『A』という名字を使い続けること”で、母と子が同じ名字を名乗ることも可能です。
ただしそのためには、母親が『婚氏続称』(離婚後も婚姻中に称していた名字『A』を使い続けるという届出)をする必要があります。

しかし、この場合、子の戸籍は父親の戸籍に入ったままとなります。

前述の通り、民法上、名字が変更となるのは『婚姻・離婚・養子・離縁・子の氏の変更』のいずれかの場合のみです。
そのため、婚氏続称の届出をしても、母親の民法上の名字は離婚により旧姓『B』に戻ったままで、子とは異なる状態なのです。

つまり、旧姓『B』に戻ったとしても、婚姻時の『A』を使ったとしても、子を母親と同じ戸籍に入れるためには、『子の氏の変更』を求めることが必要です。
もっとも、難しい手続ではないので、安心してください。

※1 法律上は『氏』と表記します。