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ECサイトの『利用規約』、ちゃんとしていますか?

18.09.25
ビジネス【企業法務】
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自社の商品を独自運営のWEBサイトで販売する『消費者向け電子商取引(Electronic Commerce)』、通称“ECサイト”。
スマートフォンやタブレットの普及、その利便性などから、市場が拡大しています。
取り扱い分野も年々広がり、今後もその勢いは続いていくことでしょう。
さて、これらECサイトを運営するにあたって、必要となるのが利用規約です。
「どうせきちんと読まれることはない……」と思っている事業者の方もいらっしゃるかもしれませんが、利用規約は、ECサイトにおいて必要不可欠なものなのです。
今回は、このECサイトにおける、利用規約についてお話しします。
年々拡大するEC市場

経済産業省の『平成28年度我が国経済社会の情報化・サービス化に係る基盤整備(電子商取引に関する市場調査)』によると、平成28年の日本国内におけるBtoC(企業と消費者間)のEC市場規模は、15.1兆円と、前年比9.9%増まで拡大しました。
このうち、物販分野における同年のスマートフォン経由の BtoC、EC の市場規模は 約 2 兆 5,559 億円で、前年比の28.7%増。
これは物販の市場規模全体の3割以上に相当する金額となっています。

このように日々広がりを見せるECサイトでは、商品を購入する人も莫大で、購入者の一人一人と契約書を交わして商品を販売することは、事実上不可能です。
そこで契約書の代わりとして機能するのが、ECサイトにおける利用規約です。


利用規約は、契約書と同じように重要なもの

実際に、どんなECサイトを見ても、顧客向けの会員規約や利用規約は用意されています。
ところが残念なことに、なぜこのような内容になるのかわからないものもあれば、どこかのサイトの既存の規約をそのまま流用しているのではないかと思われるような内容のものが散見されるのも事実です。
しかし、現実にトラブルが発生した場合、利用規約が販売業者の身を守る盾となります。
その盾をないがしろにしていては、規約の役割を果たすことはできません。
世の中には多種多様な商品、サービスがあり、サイト運営側のニーズや、トラブルの種類もさまざまです。
本来、利用規約とは『その会社独自のECサイト用』にカスタマイズされたものでなければならないのです。

たとえば、ある有名ECサイトの企業の会員規約や利用規約には、「ここまで細かく書くのか」というくらい、しっかりとしたポリシーが記載されているものがあります。
そして、その企業は、そうした規約一つを取ってみても、リスクマネジメントやコンプライアンスを徹底していることがわかります。
利用規約の文言を「どうせ読まれない」と軽く考えるのではなく、その規約によって、優良顧客を集めることができると発想してみてはいかがでしょうか。

もう一度、自社の利用規約を見直してみてください。
ECサイト立ち上げのときに何となくつくった利用規約がそのままになっていたら……。
あるいはこれからECサイトを立ち上げようとしているけれど利用規約をまだ作成していなかったら……。
リスクやトラブルを未然に防ぎ、円滑なECサイトを運営するためにも、業界の法律に精通した専門家に相談してみてください。