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売れない商品からヒット商品に変身させる『改名』の効力!

26.06.23
ビジネス【マーケティング】
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「渾身の思いで開発した新商品が、いざ発売してみると思うように売れなかった」ということは往々にしてあります。
そんなとき、多くの企業は中身の改良や広告戦略に注力しがちですが、実は商品の中身を変えず、「名前」を変えることで、ヒットにつながった事例もあります。
商品名は、顧客が商品を手に取るかどうかの重要な判断材料の一つとなることから、改名が思わぬ効果を呼ぶこともあります。
具体的な成功事例と共に、改名の際に押さえておきたいポイントを掘り下げます。

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改名によりヒットした商品の成功例

商品名を決定するプロセスでは、ターゲット層のライフスタイルに合致しているか、競合商品のなかで埋もれていないか、あるいは将来的な海外展開まで見据えているかなど、考慮すべき要素は多岐にわたります。

しかし、開発チームが何カ月もかけて議論を尽くし、モニター調査を繰り返して決定した名前であっても、必ずしも意図した通りに受け取られるとは限りません。
どれほどスペックが優れた商品でも、その魅力が瞬時に伝わらなければ、顧客は手に取ってくれないからです。

商品の良さが伝わらない原因の一つとして、中身の質の問題ではなく、顧客が受け取る「ベネフィット」が商品の名前に正しく表現されていないことが考えられます。
ベネフィットとは、顧客が受け取る利益や価値のことです。

実際に、商品そのものには大きく手を加えず、名前を変えただけで売上が伸びた事例があります。

たとえば、「お~いお茶」は、今や日本茶飲料の代名詞といえる存在ですが、1984年に世界初の缶入り緑茶として発売された際の名前は「缶入り煎茶」でした。
当時、お茶は家で淹れるものであり、外で買う習慣がなく、さらに「煎茶(せんちゃ)」という文字が読めないという意見も多く、ヒットはしませんでした。
そこで、より親しみやすく、家庭での日常の会話を連想させる「お~いお茶」へと改名し、この呼びかけるようなネーミングによって、認知を広げていきました。

また、高級ティッシュの先駆けである「鼻セレブ」の成功もよく知られています。
当初は保湿機能を強調した「ネピア モイスチャーティシュ」という名称でした。
鼻に優しい極上の肌触りを『セレブな体験』として表現した「鼻セレブ」という名前に変えたことにより、愛らしい動物のパッケージも相まって、売上を10倍以上に伸ばしました。

ほかにも、近年のヒットで注目されたのが「白湯」です。
もともとは「富士山のバナジウム天然水 ホット」という名前で販売されていましたが、より直接的な名称である「白湯」にしたことで、朝の温活や体調管理を意識する層にダイレクトにリーチし、コンビニの棚で確固たるポジションを築くことに成功しました。

改名により長年のファンが離れていく危険も

このように、改名は低迷した売上を回復させる力がありますが、リスクもあります。
まず懸念されるのが、既存顧客の離反です。
長年その名前で親しんできたファンにとって、名前の変更は慣れ親しんだブランドが失われたように感じさせ、困惑や不信感を招くおそれがあります。

また、物理的なコストも無視できません。
パッケージのデザイン変更、看板や什器の差し替え、公式サイトやカタログの修正、さらには新しい名前を世間に認知させるための広告宣伝費が必要となります。
もし、新しい名前が市場のニーズとズレていれば、これらの投資はすべて無駄になり、ブランド価値をさらに低下させる結果にもなりかねません。

改名を行う際は、単なる「新しさの追求」ではなく、現在の名前がなぜ機能していないのか、顧客は商品に何を求めているのかという本質的な課題を分析する必要があります。
何より意識しておきたいのは、改名に成功した事例の多くに共通しているのが、企業側の「スペックやイメージの提示」から、顧客視点の「ベネフィットの提示」へと、思考の枠組みをシフトさせている点です。

もし、自社の商品が素晴らしいものであるにもかかわらず、思うように売上が伸び悩んでいるのなら、それは中身のせいではなく、名前が顧客の心に届くものになっていないだけかもしれません。
今一度、顧客の立場で商品名を見つめ直し、商品の「真の魅力」を探ってみてはいかがでしょうか。


※本記事の記載内容は、2026年6月現在の法令・情報等に基づいています。