斉藤会計事務所

秋の七草

21.09.14
事務所記事
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こんにちは。斉藤会計事務所です。

朝夕はしだいに涼しさを感じるようになりました。

ところで「秋の七草」はご存知でしょうか?
春の七草は年末年始で疲れた胃を休めるために食べる七草粥で知られていますが、
秋にも七草があることは意外と知られていません。
それは、秋の七草は生薬の薬効を持っているものもありますが、食べるためではなく花の美しさを鑑賞して楽しむものだからです。

秋の七草は万葉集に収められている、山上憶良の2種の歌が始まりです。
「秋の野に咲きたる花を指(および)折りかき数ふれば七種(ななくさ)の花」
 ⇒秋の野に咲いている草花を指を折って数えると七種類ある
「荻の花 尾花 葛花 撫子の花 女郎花(オミナエシ) また藤袴 朝貌(アサガオ)の花」
※朝貌は現代の桔梗の花と言われています。



①萩…古い株の根元から新芽が良く芽吹くことから「生え木(はえき)」が「はぎ」に変化したと言われています。
②尾花…「すすき」の別名。すすきの穂が動物の尾に似ていることから。
③葛…大和国吉野郡国栖(現在の奈良県吉野町)が葛の原産地であることから付けられました。根は「くず粉」として和菓子に使われ、漢方では葛根湯として使われています。
④撫子…万葉集には、撫でるようにしてかわいがる子に掛けて読んだものがみられるが、それは現代で言う河原撫子(カワラナデシコ)を指しています。
⑤女郎花(オミナエシ)…オミナエシの「オミナ」には女性という意味があり、「エシ」は圧倒という意味があります。花の美しさが女性を圧倒することから付けられた名前です。
⑥藤袴…花の色が藤色で、弁の形が筒状の袴に似ていることから付けられました。乾燥すると茎や葉から桜の葉のような香りを放ちます。
⑦朝貌(桔梗)…薬草としての漢名「桔梗」を音読みした「キチコウ」が変化した名前。形の良さから、戦国武将の家紋に用いられました。

芸術の秋といわれる季節です。たまには、ゆっくり花を鑑賞して見てはいかがでしょうか。