阿部尚武税理士事務所

ロボット等の導入支援で介護の効率性向上めざす 第1回介護の「シゴト魅力向上懇談会」開催

16.02.12
C-MAS会-介護事業
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塩崎厚生労働大臣の肝いりでスタートした第1回介護のシゴト魅力向上懇談会(1月12日開催)。その後、具体的施策と予算面で介護の生産性向上関係の施策(平成27年度補正予算案、平成28年度当初予算案)が正式に発表された。

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同懇談会は、

  1. 開催の趣旨等 介護の仕事や職場の魅力向上を更に進めるため、業務プロセスの改善とテクノロジー(介護ロボット・ICT等)の活用による業務負担の軽減、生産性の向上等について、先進的な現場の実践を踏まえた議論を行い、今後の政策の検討の参考にすることを目的として、「介護のシゴト 魅力向上懇談会」を開催する。

                                                                                         

  1. 検討事項・介護分野における業務プロセスの改善に向けた取組 ・介護分野におけるテクノロジー(介護ロボット・ICT等)の活用に向けた取組 ・その他 。

 

重点的な取組みは、在宅・施設サービス等の整備の充実・加速化 :
在宅・施設サービス等の整備を前倒し、上乗せ(2020年代初頭までに約38万人分増→約50万人分増)。


介護サービスを支える介護人材の確保 :
介護人材の追加確保・介護者の負担軽減に資する生産性向上。


介護サービスを活用するための家族の柔軟な働き方の確保 :
介護休業の制度改革や働き方改革。


働く家族等に対する相談・支援の充実 :
介護サービス等の情報提供など周知強化や相談・支援の充実。
在宅・施設サービス等の整備の充実・加速化・都市部を中心とし
た在宅・施設サービス等の整備の加速化等。

 

平成27年度補正予算案、平成28年度当初予算案は次の通り。

●ロボット等の導入支援

【居宅サービス事業所における業務効率化促進モデル事業】
平成27年度補正:6百万円 平成28年度当初:1.3億円

 

 介護事業所においてICTの活用による業務上の文書削減や
業務の効率化の効果について検証するモデル事業を行うとと
もに、電磁的記録による保存が認められている書類について、
自治体が文書による保存や利用者の押印を求めていることが
ICT導入の支障となる場合があること等も踏まえ、介護事業所
におけるICTのより効果的な活用に向けたガイドラインを作成
する。

 

●介護事業所における文書量の半減

【介護ロボットを活用した介護技術開発支援モデル事業】

平成27年度補正:1.5億円

施設全体の介護業務の中で効果的な活用方法を構築する視点が
重要であるため、介護ロボットを活用した介護技術の開発を実現
するためのモデル事業を実施する。

 

【介護ロボット開発等加速化事業】 平成28年度当初:3億円  

介護ロボット等の開発・普及について、開発企業と介護現場の協
議を通じ着想段階から現場ニーズを開発内容に反映、開発中の
試作機へのアドバイス、開発された機器を用いた効果的な介護
技術の構築など各段階で必要な支援を行うことにより加速化を図る。

 

塩崎厚労相の懇談会に臨む意気込み(コメント要約)

高齢化がさらに進むなか、介護職の魅力を向上し、離職を減らすため、
業務の効率化、業務負担の軽減などについて議論を重ね、今後の政
策の参考にすることを目的とした「介護のシゴト 魅力向上懇談会(座
長=町永俊雄・福祉ジャーナリスト)」を行いました。

 

同懇談会には、介護の業務に詳しい経営者や、ICTの専門家やコンサ
ルティング会社の方、福祉の現場で先駆的な取り組みをしている方など
を迎え、今後、介護の仕事に誇りと自信を持っていただき、より魅力を
感じてもらう仕事にしていくためにはどうしたらよいのか、ICTや介護
ロボットを活用した介護職の負担軽減などについて議論を重ねていき
ます。 

介護の仕事は本来、喜びを持って、あるいは誇りを持って働いていただ
いて良いはずの仕事です。

より魅力を感じてもらう仕事にしていくにはどうしたら良いのかを考え
ていただきたい。単に表面的なことだけやってもだめだろうと思います。

新しい地平線を切り開くイノベーションを起こし、これからの日本の高
齢社会を乗り切るため、先駆的な話をまとめていただきたいと考えます。