86%のケアマネは介護ロボット使用に前向き
ケアマネ対象「介護ロボット」に対する意識調査
介護関連メディア事業を手掛ける(株)「イン
ターネットインフィニティー」(東京都)が1月29日
、介護現場のケアマネジャーが「介護ロボット」につい
てどのように考えているのか、の調査結果を公表した。
厚生労働省は現在、高齢者の自立支援や介護従事者の負
担軽減をはかることを目的に、「移乗介助機器(装着用・
非装着用)」や「見守り支援機器(在宅介護型・施設介護
型)」分野等における介護ロボット開発を支援している。
将来的に、「介護ロボット」は介護現場での導入が進んで
いくと予測されている。
調査期間は2015年1月20日~1月25日。ケアマネジャー
584名から有効回答を得たとし、勤務先として最も多かった
のは「居宅介護支援事業所」383名(65.6%)、業務経
験7年以上の人が半数以上を占めた。
調査結果ポイントは、
○ 86%のケアマネは介護ロボットの使用に前向き
○ 大多数が介護ロボットに「介護従事者の身体的負担の軽減」
を期待
○ 現場で最も使用されている介護ロボットは「見守り支援」
<調査結果の概要>
大多数が介護ロボットに「介護従事者の身体的負担の
軽減」を期待
介護現場で介護ロボットが使われることについて、「とて
も良いことだと思う」「どちらかといえば良いことだと思
う」と回答したケアマネジャーは501名(85.8%)に
のぼった。理由として、「介護従事者の身体的負担が軽
減できる」が445名(88.8%)と最も多く、続いて「人
では難しい動作ができる」232名(46.3%)などが上
位を占めた。
一方、「どちらかといえば良いことではないと思う」「ま
ったく良くないことだと思う」と回答した人は83名(14.2%)。
理由に、「ロボットでは、人のようなキメ細やかなケアができ
ない」をあげた人が58名(69.9%)いた。
不測の事態への不安も
続いて、「誤操作、誤作動が起こる可能性があり、不安
である」48名(57.8%)、「事故が起こったときの責
任の所在があいまいになる」46名(55.4%)と続き、
不測の事態への不安が強いことがうかがわれる。
最も多い介護ロボットは見守り支援機器
▼現場で最も使用されている介護ロボットは「見守り支
援機器」国・厚生労働省は現在、介護ロボットの重点開
発分野として「移乗介助機器(装着用・非装着用)」「移
動支援機器(屋外型・屋内型)」「排泄支援機器」「入浴支
援機器」「見守り支援機器(在宅介護型・施設介護型)」
をあげている。
ケアマネが担当している利用者のなかに、実際にこれら
の介護ロボットを使用している人がいるかを聞いたとこ
ろ、「在宅」で26名(4.5%)、「設等」で45名(7.7
%)の利用者が使用していた。利用者全体で「在宅」「施
設等」ともに最も多かった介護ロボットは「見守り支援
機器」(在宅18名、施設系35名)だった。