けしからん!?赤字法人調査で1割強が黒字転換-1件当たりの申告漏れは1288万円にも
なかなか景気が良くなっていることを
実感しにくい世の中ですが、それでも
儲かっている会社があり、さらに
けしからんことに(笑)黒字を偽って
赤字にしている企業が、赤字企業の法人調査の
1割もあるそうです。
今回は昨今の税務調査事情をご紹介いたします。
今回は税金のお話をします。
なかなか景気が良くなっていることを
実感しにくい世の中ですが、それでも
儲かっている会社があり、さらに
けしからんことに(笑)黒字を偽って
赤字にしている企業が、赤字企業の法人調査の
1割あるそうです。
今回は昨今の税務調査事情をご紹介いたします。
今年6月までの1年間(2012事務年度)における
法人の黒字申告割合は27.4%で2年連続増加した
そうです(国税庁発表)。
一方低水準は変わらず7割強の法人が赤字のようです。
このような状況に便乗して実際は黒字なのに赤字を
装う企業が後を絶たないようです。
2012事務年度中に法人税の実地調査をした9万3件のうち
ほぼ4割に当たる3万7千件は無所得申告法人の調査に
充てられ、うち1割強(12%)の約4千社が
実際は黒字だったことが、国税庁のまとめで判明しました。
http://www.nta.go.jp/kohyo/press/press/2013/hojin_chosa/03.htm
調査結果によると、実地調査した3万7千件のうち、
約7割にあたる2万6千件から総額4803億円にのぼる
申告漏れ所得金額を見つけ、加算税79億円を含む
416億円の税額を追徴したそうです。
なお、調査1件あたりの申告漏れ所得は
1288万円となります。
また、実施調査したうちの22.3%の8千件は
仮装・隠ぺいなど故意に所得をごまかしており、
その不正脱漏所得金額総額は1516億円に
のぼっています。
なお、不正申告1件当たりの不正脱漏所得は
1819万円となっています。
2012事務年度の無所得申告法人調査は、
実地調査件数が国税通則法改正の影響で
前年度比32.6%減、申告漏れ件数も30.6%減と
ともに大幅減少なりました。この税務調査の結果、
黒字となった法人が約4千社ありました。
調査で把握された1件あたりの申告漏れ
所得1288万円は、前年度から16.8%増加し、
法人全体の平均1071万円を大幅に上回ります。
ここに、赤字の仮装などの観点から、
無所得法人に対する調査を重点的に
実施する背景があります。
赤字だからといって税務調査がないわけではなく
むしろ赤字が続いている企業がいつまでも
存続しているというのもおかしな話というわけです。
また、最近の税務調査は事前準備が十分されており、
特に過去5年間の財務諸表の比較(署内では【趨勢表】と
呼んでいます)により、論点を予め特定してから
調査に来るようです。
ただ、税務調査対策は決算時にしておくべきもの。
税務調査の連絡が来てから慌てても
どうしようもありません。
税務調査で慌てないためにも、普段からの
税理士さんとの十分な意思疎通と信頼関係
の構築をしておきたいものです(^^♪