わかもり税理士事務所

リフォームのときに活用可能! 三つの減税制度とは?

20.03.31
業種別【建設業】
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住宅を購入して数十年経つとリフォームを考える人も増えてきます。
実は住宅を購入したときだけでなく、リフォームをしたときでも固定資産税の減額や所得税の控除を受けることができるのです。 
そこで今回は、リフォームのときに活用できる減税制度を紹介します。
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バリアフリーリフォーム減税とは?

高齢になると、転倒などによるケガのリスクが高まるため、バリアフリーを目的としたリフォームを行うことがあります。
こうしたリフォームの際に利用できる減税制度があります。

バリアフリーリフォームを行ったときの減税内容は以下の通りです。
・投資型減税
リフォーム後、居住を開始した年の1年にのみ適用される減税制度です。工事費用の額が50万円を超えるリフォームが対象となり、所得税控除の上限は20万円・固定資産税は3分の1(100㎡相当分まで)が減額となります。
・ローン型減税
5年以上にわたって分割して返済する借入金または債務がある場合、リフォーム後、居住を開始した年から5年間が控除の対象となります。毎年最大12.5万円が控除となり、最大で62.5万円が所得税から控除されます。また、固定資産税の3分の1(100㎡相当分まで)が減額となります。

バリアフリーリフォーム減税の対象となる工事の例は以下の通りです。
・介助用の車椅子で容易に移動するために通路や出入口の幅を拡張する工事
・トイレや浴室、脱衣室や玄関、廊下などに手すりを取り付ける工事
・トイレや浴室、脱衣室や玄関、廊下などの段差を解消する工事
・トイレや浴室、脱衣室や玄関、廊下などの床の材料を滑りにくいものにする工事

ただし、以下の要件があります。
・50歳以上
・介護保険法の要介護または要支援の認定を受けている人
・所定の障害者
・65歳以上の高齢者または上記に該当する親族と常に同居していること
・バリアフリー対応改修工事を行ったものが自ら所有し、居住する住宅であること
・改修工事が完了した日から6カ月以内に住み始めること(ローン型は適用を受ける各年の12月31日まで引続き住んでいること)
・改修工事後の家屋の床面積が50㎡以上(固定資産税減税は50㎡以上280㎡以下)であり、その2分の1以上が自宅であること
・自宅部分の工事費用の額が改修工事の総額の2分の1以上であること
・新築された日から10年以上を経過していること(固定資産税減税の要件)
・適用を受ける年分の合計所得金額が、3,000万円以下であること(所得税減税の要件)


同居対応のためのリフォーム減税とは?

高齢となった両親を近くで見守りたいと考え、子ども世帯が親世帯と同居するケースがあります。
同居対応のためのリフォームにも、利用できる減税制度があります。

同居対応のためのリフォームを行ったときの減税内容は以下の通りです。
・投資型減税
リフォーム後、居住を開始した年の1年にのみ適用される減税制度です。こちらも工事費用の額が50万円を超えるリフォームが対象となり、所得税控除の上限は25万円です。
・ローン型減税
5年以上にわたって分割して返済する借入金または債務がある場合、リフォーム後、居住を開始した年から5年間は毎年最大12.5万円が控除となり、最大62.5万円が所得税から控除されます。

同居対応のためのリフォーム減税の対象となる工事の例は以下の通りです。
これらのいずれか2つ以上の室がそれぞれ複数になる場合に限ります。
・浴室の増設
・トイレの増設
・玄関の増設
・キッチンの増設

ただし、以下の要件があります。
・同居対応改修工事を行ったものが自ら所有し、居住する住宅であること
・改修工事が完了した日から6カ月以内に住み始めること(ローン型は適用を受ける各年の12月31日まで引続き住んでいること)
・改修工事後の家屋の床面積が50㎡以上であり、その2分の1以上が自宅であること
・自宅部分の工事費用の額が改修工事の総額の2分の1以上であること
・適用を受ける年分の合計所得金額が、3,000万円以下であること


省エネリフォーム減税とは?

省エネを目的として築年数の古い住宅などをリフォームした場合にも、減税制度を利用することができます。

省エネを目的としたリフォームを行ったときの減税内容は以下の通りです。
・投資型減税
リフォーム後、居住を開始した年の1年にのみ適用される減税制度です。工事費用の額が50万円を超えるリフォームが対象で、所得税控除の上限は25万円となり、省エネ改修工事に併せて太陽光発電の設備設置工事を行った場合は最大35万円の所得税控除が受けられます。また、固定資産税の3分の1(120㎡相当分まで)が減額となります。
・ローン型減税
5年以上にわたって分割して返済する借入金または債務がある場合、リフォーム後、居住を開始した年から5年間は毎年最大12.5万円、トータル最大62.5万円が所得税控除され、固定資産税の3分の1(120㎡相当分まで)が減額となります。

省エネリフォーム減税の対象となる工事の例は以下の通りです。
・全居室の全窓の断熱工事
・床や天井、壁の断熱工事
・太陽光発電設備設置工事

ただし、以下の要件があります。
・省エネ対応改修工事を行ったものが自ら所有し、居住する住宅であること
・改修工事が完了した日から6カ月以内に住み始めること(ローン型は適用を受ける各年の12月31日まで引続き住んでいること)
・改修工事後の家屋の床面積が50㎡以上(固定資産税減税は50㎡以上280㎡以下)であり、その2分の1以上が自宅であること
・自宅部分の工事費用の額が改修工事の総額の2分の1以上であること
・2008年1月1日以前から所在する住宅であること(固定資産税減税の要件)
・適用を受ける年分の合計所得金額が、3,000万円以下であること(所得税減税の要件)

今回は、リフォームの際の三つの減税制度を紹介しました。
ちなみに、工事内容によって所得税と固定資産税の両方減額されるのか、またはどちらか一方の減額になるのかは異なります
事前に確認し、顧客に伝えるようにしましょう。


※本記事の記載内容は、2020年4月現在の法令・情報等に基づいています。