「屋根」について
♪やねより たかい こいのぼり
子供の頃、5月の連休に従兄弟の家に遊びに行くと
大空にはためくこいのぼりを目にした記憶があります。
でも最近は、屋根より高い場所にいるこいのぼりを見かけなくなりました。
日本の住宅事情もあってのことでしょうか。
はじめまして。
2017年11月入社の坂口裕子と申します。
共立測量では建物の登記を担当しています。
さて、建物の表題登記をする際、登記申請書に「構造」欄があります。
この「構造」欄の一部に「屋根」について記載することになっています。
本日はこの「屋根」についてお話ししたいと思います。
不動産規則第114条によれば、屋根は以下のように区分されます。
イ.かわらぶき
ロ.スレートぶき
ハ.亜鉛メッキ鋼板ぶき
ニ.草ぶき
ホ.陸屋根
上記の区分に該当しない建物については、準則81条1項に従って区分されます。
(内容については省略します)
建築確認申請書の中にも屋根材は記載されていますが、
このまま申請書に書くことはできません。
たとえば、確認申請書に「彩色スレート葺き」と書かれていたら
上記の区分に従い、「スレートぶき」とします。
それぞれの特徴をまとめますと、
イ.かわらぶき
日本瓦、セメント瓦など。
耐水性、耐火性に優れ、長持ちする。
雨の多い日本の気候に適している。
ロ.スレートぶき
カラーベストなど。
セメントと繊維を混ぜて厚さ5mm(iphoneくらい)に成型された平板状の屋根材。
施工費が安いが、定期的なメンテナンスが必要。
ハ.亜鉛メッキ鋼板ぶき
カラートタンなど。
安価で軽く、防水性が高い。
定期的に補修と塗装が必要。
ニ.草ぶき
茅(かや)藁(わら)など
断熱、保温性に優れ、現在でも農家で使われることがあるが、
防火上の観点から都市部での使用は禁止されている。
ホ.陸屋根
これは屋根材ではなく、屋根の形状。
傾斜のない平面状の屋根のこと。「陸」は水平の意味。
しかし、雨水の排水の為、ごくゆるい勾配の設定や防水施設が必要。
と、いろいろありますが、
他にも「合金メッキ鋼板ぶき」なども最近の新築建物ではよく使用されています。
当たり前ですが、
屋根は建物の一番高い位置にあるので、
工事がある程度進み、足場が外れてしまうと
実際に屋根を見たり、触れたりして確認するのが難しくなります。
(この場合、実際に建てている施工会社の方に聞いて確認します)
この仕事に携わらなければ、
こんなに必死になって屋根が見える場所を探したりはしなかった事でしょう。
こいのぼりだったら、上からラクに見下ろすことができるのかもしれませんが。。。
冬は風雪に耐え、
夏は日差しや熱気をさえぎり、
私たちの快適な生活を守ってくれる「屋根」。
辛抱強いなあと思います。
私もちょっとやそっとの困難にもめげずに、この先も頑張っていこうと思います!!
これからどうぞ宜しくお願い致します。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。