土地家屋調査士法人 共立パートナーズ

境界立会への協力は必要なのか?

26.02.25
オリジナル記事
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〜道路向かいの地権者から依頼があった場合〜
 
🟢 Question
「道路向かいのEさんから、建て替えに伴う測量の立ち会いを頼まれました。直接隣接していないのに、なぜ私が必要なのでしょうか?」

🔵 Answer
結論から申し上げますと、ぜひ協力することをお勧めします。 これは単なるお向かいさんへの親切ではなく、あなた自身の土地の資産価値や将来の権利を守るために非常に重要な意味があるからです。


1. なぜ「道路の向かい側」でも立会が必要か?
最大の理由は、その道路の幅が 4メートル未満(狭隘道路) である可能性が高いからです。

接道のルール: 建物を建てるには、幅4メートル以上の道路に2メートル以上接道している必要があります。
セットバック(後退): 4メートルに満たない道路の場合、道路の中心線からお互いに2メートルずつバックして、将来的に4メートルの幅を確保しなければなりません。
立会の目的: 「どこが道路の中心か」をお向かいさんと合意しなければ、お互いが下がるべき距離が決まらないのです。


< 建築基準法42条2項道路を例に図解 >


図のように道路の現況元幅が3メートル96センチしかなく、必要な道路幅4メートルより4センチ狭い道路であったとすれば、元の道路幅から道路中心鋲を設置します。
この鋲を結ぶ道路中心線からお互い2メートルづつ平行に後退した線が建築可能な道路幅になるわけです。
もしEさんよりも、先に建築確認を取る場合は、逆にEさんや他の隣地所有者に同様の境界立会をお願いすることになります。


2. 「おたがいさま」の精神とメリット
この協議(狭隘道路協議)を完了させておくことは、将来あなたにとっても大きな利点となります。

 メリット    内容

将来の建て替え  あなたが家を建てる際、既に中心線が決まっていればスムーズに進行します 
売却時の義務  土地を売る際(実測売買)、この協議を完了させておくことは売主の負担義務と
        なります

トラブル防止   曖昧だった道路境界が公的に確定するため、隣人トラブルを未然に防げます


 

💡 知っておきたい「実務の知恵」
実際の測量現場では、中心からきっちり2.00メートル後退した位置に後退杭を打つことはしないのが普通です。誤差を考慮しない処理をすると、部分的に幅員不足になる恐れがあります。
誤差には測量誤差、境界標の設置誤差がありますし、図面表示のミリ単位の丸め処理、又は地震等の物理的影響も考慮に入れると、完璧に4メートル以上の道路幅を確保し表示するため、最低でも4メートル1センチ以上、可能なら中心線からお互い1センチずつ余裕を持たせて 2.01メートルずつ 後退するのが安全な処理です。

 「車のハンドルの遊び」と同じです 測量や設置には、どうしても数ミリの誤差が生じます。ギリギリで計算して、後から「数ミリ足りない」となると、建築確認が通らないリスクがあります。あえて1センチの遊びを持たせることで、確実かつ安全に手続きを進めるのがプロの判断です。
 
🚩 まとめ
境界立会は、お互いに道路幅を確保し合い、地域の住環境を良くするための協力作業です。

より詳細な権利関係や、ご自身の土地への具体的な影響について確認したい場合は、弊社 土地家屋調査士まで お気軽にお問合せ ご相談いただけますと幸いです。


本日も、最後までお読みいただきありがとうございます。

土地家屋調査士法人 共立パートナーズ

代表社員 土地家屋調査士 横田教和