土地家屋調査士法人共立パートナーズ

二世帯住宅の建物登記について

25.12.07
オリジナル記事
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Question

私は親と一緒に暮らすため、父名義の建物(既に登記されている)に増築しようと考えています。
生活はすべて別々にできる二世帯住宅にして、増築部分は完全に遮断しないようにドアで間仕切りをする予定です。
増築部分の建築資金はすべて私が出資しますが、建物の登記はどのようにすればいいのでしょうか?

Answer

今回は2パターンの解決法をご紹介します。

1つの方法は、全体を一個の建物として、普通の増築登記として父と子の共有名義の建物にすることができます。

このためには、既存部分と増築部分との価格割合を出して父と子の持分を割り振るための共有持分を登記します。持分の登記は司法書士に依頼して処理する必要があります。


もう1つの方法ですが、ご質問の内容から構造上と利用上の両面から従来の建物と増築する建物は独立している状態でもあります。
この場合別々の建物として登記することが出来ます。

このような建物のことを、区分建物と言います。


この登記をすると、外見上1個の建物でも、独立した2個の建物として扱われることになります。

このことにより担保権を設定するときは、増築した部分だけに設定することができます。

この登記は主にマンションを登記する際に用いられますが、小規模な建物でも、区分建物の要件を満たすことができれば可能になります。
参考までに、区分建物の要件を列記します。

1.1棟の建物であること。
2.隔壁(シャッター、ドアを含む)や階層(天井、床など)によって遮断され、
 構造上と利用上の独立性があること。
3.区分建物として独立した用途性があり直接外への出入りが可能なこと。
 (廊下や階段室など共用部分を利用することも含む)



もっと詳しくお知りになりたい場合には、弊社の土地家屋調査士におたずねください。
最後までお読みいただきありがとうございました。

土地家屋調査士法人 共立パートナーズ
代表社員 横田教和