森会計事務所

美容室の売上を左右する! 会計時に次回予約を取るには?

20.03.03
業種別【美容業】
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集客数を高めることは、どのような商売においても不可欠です。
そのため、美容室でも来店を促すためにクーポンや初回割引サービスを行っているところは多いのではないでしょうか。
しかし、一回限りの利用で終わってしまい、なかなかリピーターにならないという声がよく聞かれます。
リピーターがつくかつかないかで、売上は左右されます。
そこで、次回予約を受けるコツを紹介します。
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リピート率の高い他業種を参考にする

美容室だけでなく、飲食店やホテルなど、多くのサービス業で課題となるのが『リピート率』です。
最近では、初回限定特典やクーポンなどの利用を目的とした、1回限りのお客も少なくありません。
常連客を多く持つ店舗でも、最初はお客の全員が“初来店”です。
そこからリピーターとして定着させるには、サービス向上の努力だけでなく、ひと工夫が必要です。

たとえば、あなたが歯の検診を受けに、初めての歯科医院へ行ったとします。
そこで虫歯が発覚すれば、『次回は○月△日に』と予約を取って帰りませんか?
もし口内が健康だったとしても、『次回の定期健診』として1カ月後などに日時が指定されることがあるでしょう。
いずれの場合にも、あなたは初めて行った歯科医院で、いわば自動的に“リピーター”となっているのです。
もちろん、歯科技術(サービス)に納得がいかなければ、次回予約を促されても断る場合もあります。
つまり、歯科技術、立地や通いやすさ、接客時の感じの良さをクリアしていれば、初来店のお客でも簡単にリピーターになりえるのです。
これを美容室では、『虫歯=頭皮や髪質の悩み』、『検診=伸びた髪のメンテナンス』に言い換えて戦術を練っていきます。
次に、具体的な接客術を考えていきましょう。


数週間後に気にしそうな髪の悩みを当てる

次の予約を受けるために重要なことは、お客の髪の悩みをズバリと言い当てることです。
そのために必要なチェックポイントは、

(1)カウンセリングを表面的に終わらせない
(2)『なぜ来店したのか?』本当の理由を引き出す
(3)なぜ、そのヘアスタイルにしたいのかを把握する

この3つです。

最初に『今日はどんな髪型にしますか?』と声をかけて、希望の髪型がわかったら、あとは雑誌やドリンクを差し出して終わり……という美容室も多いはず。
声をかけてほしくないお客も多いですが、そうでなければ、自然な流れで(2)(3)へと話を進めてみましょう。
来店の理由は、『髪が伸びてきた』『イメージチェンジのため』などさまざま考えられますが、必要なのはその先。
髪が伸びてきて『さっぱりしたいから』、イメージチェンジして『季節感を出したいから』など、+αの理由を引き出しましょう。
そして、『なぜ、さっぱりしたいのか?』『なぜ、季節感を出したいのか?』を、自然なトークで探っていきます。
そうすることで、本来お客が抱えていた“悩み”をズバリ解決するアドバイスができるようになります。

ここで、リピートしてもらうために最も重要なのが、期間をつけて伝えること
「お客さんの髪質では、7週間後には髪の長さが気になってくるかもしれないので、そのころにまたいらしてください」
「4~5週間後は季節の変わり目なので、○○のような髪色にすると雰囲気が変わりますよ」

このように、施術をしながら次の提案を話し、次回の予約のタイミングを明確化します。
たとえば、頭皮マッサージをサービスにしている美容室は、“頭皮の健康診断”としてアドバイスすると、歯科医院同様に次回の予約が受けやすくなります。
「4週間後には頭皮がまた固くなってくるので、ケアしに来てくださいね」など、軽く声がけするだけでも効果的です。
髪を切りに来るだけでなく、頭皮のメンテナンスをするためにリピートしてもらうという考え方もポイントの一つです。


次回タイミングは週単位で、日にちを明確に

髪が伸びてくる目安を『2カ月後くらい』などと、ぼんやり伝えるのはNGです。
必ず週単位またはカレンダーを目の前に置いて、『○月△日~△日くらい』と具体的に提示します。
先々のスケジュールが立てられないというお客には、いくつか日にちをキープしておくなど、まず次回予約を受けることを徹底します。
あまりにも矢継ぎ早に日程を提案すると、断られてしまう可能性もあるため、さじ加減も大切。
あくまでもシンプルに次回来店のタイミングを伝え、返事を待ちましょう。
予約を受けた場合は、キャンセルされないように、アフターフォローも欠かさずに行います。
ダイレクトメールを送ったり、予約の1週間または3日前などにもリマインドしたり、しつこくならない距離感で、繋がりを保つ必要があります。

リピーターを獲得するためのポイントは、お客の髪の悩みを解決するためのアドバイスをし、明確な次回予約の日にちを提案することです。
ただし、美容室は無断キャンセルの多い業種といわれています。
次回予約を受けることをゴールとせず、当日キャンセルなどで予期せぬ損をしないように、来店してもらうまで気にかけていきましょう。


※本記事の記載内容は、2020年3月現在の法令・情報等に基づいています。