社会保険労務士法人 かぜよみ

従業員がコロナ感染・濃厚接触者となった場合の対応は?

22.02.28
情報案内
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新型コロナウイルスが蔓延して久しいですが、収束にはほど遠く現在はオミクロン株やステルスオミクロン株なる変異株も出現しているようです。このような状況において、多くの事業所様で従業員の感染等が出てきているものと思われます。

今回は、従業員がコロナ感染者やコロナ濃厚接触者になった場合にどのように対応すべきかについてお伝えいたします。従業員がコロナに感染した場合、濃厚接触者となった場合、お子様の学校等が休校になった場合等で異なりますのでケース別にご紹介いたします。
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●従業員がコロナ感染・濃厚接触者となった場合の対応は?

 ケース1.従業員本人がコロナ感染した場合

①有給休暇の活用 
②傷病手当金の申請(健康保険または医師・歯科医師国保加入者)
③労災保険給付(休業補償給付)の申請

 ①有給休暇の活用

まずご本人の有給休暇(有休)を使用する方法です。有休は事前の申請を原則としますが、状況に鑑みて事後的に有休を認めることは可能です。ご本人に有休残日数があることが前提ですが、給与の全額が支給されるため従業員にとってよい対応です。

 ②傷病手当金の申請(健康保険または医師・歯科医師国保加入者)

コロナ感染した従業員が健康保険の加入者である場合、傷病手当金の申請が可能です。
協会けんぽであれば、3日の待機期間のあと4日目から給与の約2/3が傷病手当金としてご本人に支給されます。4日以降の休業期間については給与の支払いが無いことが原則です。
 ※詳細は以下のURLをご参照ください。(全国健康保険協会HPより)
https://www.kyoukaikenpo.or.jp/g3/cat320/sb3170/sbb31710/1950-271/

また、医師・歯科医師国保組合でもコロナ感染者に対する傷病手当金の申請は可能です。
制度はそれぞれの組合によって異なりますので、ご確認のうえご対応ください。

 ③労災保険給付(休業補償給付)の申請

業務内にて感染した可能性が高い場合には、労災保険上の休業補償給付の申請が可能です。
業務内で感染した可能性が高いケースとして以下が挙げられます。(労基署にて判断)

・複数の感染者が確認された職場での業務
・顧客との近接や接触の機会が多い職場での業務
・医師・看護師や介護業務の従業員は、業務外で感染したことが明らかな場合を除き、原則として対象

 こちらは3日間の待機期間のあと4日目から1日あたり給付基礎日額の80%が給付されます。
※詳しくは厚生労働省のリーフレットを参照ください。
【コロナ感染_労災保険給付リーフレット】
https://www.mhlw.go.jp/content/000698300.pdf
従業員がコロナ感染者の場合、以上の対応が考えられます。

では、従業員がコロナ濃厚接触者となった場合はどう対応すべきでしょうか。

 ケース2. 従業員がコロナ濃厚接触者となった場合

①有給休暇の活用 
②雇用調整助成金の活用(休業手当の支払い)

 ①有給休暇の活用

コロナ感染した場合と同様ですが、まずご本人の有給休暇(有休)を使用する方法です。ご本人に有休残日数があることが前提ですが、給与の全額が支給されるため従業員にとって望ましいことかと考えます。

  ②雇用調整助成金の活用(休業手当の支払い)

職場内での感染防止やコロナによる業務縮小にてコロナ濃厚接触者を休業させる場合、雇用調整助成金の申請も可能です。現時点では令和4年3月末まで特例措置を実施していますが、メディア等では少なくとも令和4年5月末までは延長するように報じられています。

雇用調整助成金とは、「新型コロナウィルス感染症の影響」により、「事業活動の縮小」を余儀なくされた場合に、従業員の雇用維持を図るために、「労使間の協定」に基づき、「雇用調整(休業)」を実施する事業主に対して、休業手当などの一部を助成するものです。

休業手当として、平均賃金の60%以上を支払う必要がございますが、1日あたり給与の約90%(※1)が事業主へ助成金として補てんされます。
(※1中小企業で解雇等を行わず雇用した場合です。業況特例、地域特例により助成率が変わります。)
その他、コロナ禍による業績悪化の要件や休業規模の要件等もございますので、詳しくは以下をご参照ください。

※厚生労働省 雇用調整助成金(新型コロナウィルス感染症の影響に伴う特例)より
https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/koyou_roudou/koyou/kyufukin/pageL07.html

 以上がコロナ濃厚接触者に対して考えられる対応です。

では、従業員のお子様がコロナ感染、濃厚接触者等になった場合、小学校等が休校になった場合、どのような対応をすべきでしょうか。

 ケース3. 従業員のお子様がコロナ感染または濃厚接触者等になった場合

①小学校休業等対応助成金の活用

従業員のお子様がコロナ感染または濃厚接触者となった、またはお子様の通う小学校等(原則として中学校以上は除く)が休校になったため従業員が就業できない場合、給与補てんとして助成金が支給されます。
 こちらは、従業員本人に付与されている有給休暇とは別に事業所が「特別有給休暇」を与えることにより、有給休暇を所得した従業員に支払った給与(全額)が補てんされる制度です。

詳しくは以下をご参照ください。
【小学校休業等対応助成金リーフレット】
https://www.mhlw.go.jp/content/11909000/000870930.pdf

 以上、3つのケースに分けてご説明いたしました。依然として新型コロナウィルス感染症が蔓延している状況ですが、状況にあわせて緊急かつ適切に対応することが求めれます。
傷病手当金や助成金の申請等ご不明な点がございましたら、かぜよみまでお気軽にご相談ください。
 ※本記事の記載内容は、2022年2月現在の法令・情報等に基づいています

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