釣り人宮崎(債務整理担当)の釣行記(50)
鮎解禁!3シーズン目の開幕は……
また鮎の季節がやってきました。 日本の夏…本当にいいですね…まだ、梅雨ですけど…。
6月1日(木)
鮎解禁日、たまたま午後からシフト休だったので(笑)、勝浦川に行ってきました。
午前中、久々に測量の手伝いで外に出ていたのですが、気付くと釣友から「どこにおるんや?流されたか?おらんどー」「一級ポイントの横瀬を取ってやったで!」などと次々にラインが入っており、「(釣友は)鮎釣りはせんはずやのにおかしいな?」と思いながらも、とりあえず「午前中は仕事じゃ!」と返信…。
ところが、昼過ぎには電話も掛かってきて「ワイが今度入った釣りクラブの鮎名人が横瀬で釣りよって、それを見学しよるんやけど、もうすぐ帰るけん場所を譲ると言うてくれよる…早よーきい!」とのこと…。
はやる気持ちを抑えつつ、横瀬に着くと土手の上で釣友が待ってくれており、名人が釣ったという鮎(数は少ないものの20㎝近いのも含めて結構良型が揃っています)を見せてくれました。
が、状況を聞くと「朝のうちはぽつぽつ掛かりよったけど、その後全然掛からんよーになった」らしく。
釣り人だらけで駐車スペースがなかったこともあり、釣友には申し訳ないけど思い切って上勝まで行くことにしました。
「今頃行っても入るとこないやろな~」と思いながら車を走らせ、月ヶ谷温泉に着いてみると案の定、こちらも釣り人がズラリ…。
それでも、去年何回か通った横峯橋付近だけは空いていたので、迷わずそこに入りました。
そそくさと着替え、オトリを引き船に移し替え、やっと直ってきた鮎竿(昨年9月に吉野川で鮎をかけた時、胴から折れて修理に出していました)を片手にまだ冷たい川に突入…。
私も今年で3シーズン目、出来合いの完全仕掛けを手際よくセットして(笑)、オトリの鼻カン通しも一発で決め(笑)、「何とか一匹でも…」との祈りを込めて、オトリを送り出しました。
開始20分ぐらいは何の反応もなく、不安でしたが、少し上ってそのポイント1番の瀬肩にもっていったところ、ゴツンと来て、ついに今年の初鮎掛かりました(約9カ月ぶりのこの感動!)。
「外れるなよ、外れるなよ」と祈りながら引き抜きもバッチリ決めて感動のご対面(喜)。
その後もポツポツと掛かり、オトリの循環も順調で自分としては出来過ぎの状況だったのですが、やっぱりオチは付くもので。
夕方、この日一番の型をかけて少し下ろうとしたとき、前につんのめって竿尻を自分の足で蹴飛ばして、また折ってしまいました。
おまけにそのショックで引き抜きにも失敗して、正に泣きっ面に蜂…。
ということで、初日からドタバタした釣りになってしまいましたが、それでも何とか14~19㎝が8匹釣れ(昨年の開幕戦は2匹、一昨年は0だったのでそれなりに進歩の跡あり…)。
折れた竿も帰りに釣具店に寄って泣きを入れたところ、見事に竿尻を詰めて使える状態してくれ、結果的には良い開幕を迎えることができたのでした(笑)。
6月3日(土)
奇跡的に晴れ間が広がり、何でもできる準備をして家を出ましたが、釣具店に向かう途中で勝浦川を覗くと、案の定。
前日までの大雨で濁流・増水となっており、この時点で鮎の選択肢は消滅…、気持ちを海に切り替えて県南に向かいました。
外海は大荒れで必然的に湾内狙いとなりましたが、最初に寄った日和佐港は濁りがきつく、水潮っぽく見えたのでパス。
次の古牟岐港は川の流れ込みがないので一応潮は澄んでおり、港内の船溜まりに少しだけアジゴがいたので、夜はここでアオリイカを狙うことに決めました。
そして日没までまだ2~3時間あったので、牟岐川河口でしばしボラ・チヌ・キビレ・小鮎(10㎝弱)の群れを見学した後、キスを狙って牟岐西港に行ってみました。
しかし、漁港についてみるとここも濁りがきつく、ゴミもいっぱい浮いていたので、キス釣りは断念し、オキアミボイル(こんなこともあろうかと1キロ角を1個だけ持ってきてました)によるチヌ狙いをすることにしました。
強い濁りがあるので、思い切って水深1ヒロ(タナ取りオモリで計測)の用水路(瀬戸川)の吐き出しに狙いを定め、ハリスもケチって白色の2号道糸にヘラスレ7号を直結…(笑)。
底は多分砂地なので、ウキ下1.5ヒロの底ズラシでボイルのパラ撒きを始めました。
開始1時間はまともなアタリがなく、たまにフグ?がウキをモヤっと沈めますが、すぐに浮いてきます…。
「クサフグの産卵期やけど、これぐらいの数なら御の字やな…」「来たら間違いなくチヌかキビレやけどなぁ~」などといつもの独り言を言いながら続けていたところ、ついにゆっくりとウキが消し込まれました。
いつもは竿先に乗ってくるまで待って合わせるのですが、今回は久しぶりだったこともあり「来たぁ!」と叫んで反射的に合わせを入れてしまいました(笑)。
それでもしっかりと魚は掛かり、竿は胴から曲がってチヌ特有のゴンゴンとした首振りが伝わってきます…。
かなり良型のようで、竿を伸されるほどではないのですが、あっちこっち泳ぎ回ってなかなか浮いてきません…。
障害物は何もないのでじっくりと引きを楽しみながらタメていると、ついにガボッとでかい顔が見え、「これ50あるんとちゃうか?」と喜んだものの、今回はタモの柄を忘れてきており、取り込みにも一苦労することになりました…。
まずは竿を片手に糸を長~く出しながら車まで戻り、乗っけてあった鮎ダモを取り、次は水面近くまで下りられる場所を探してウロウロ…。
そして、やっと一段下がった側溝の流れ込み部分を見つけて、そこから何とか手を伸ばしてタモ入れ成功(ヤレヤレ)。
早速メジャーを当ててみると52㎝あり、予想以上の型に大満足(喜)。
もう1枚50越えが来んかなぁ~と思いながら日没まで粘りましたが、ドラマチックなことにアタリはこれ1回だけで、綺麗なお月さんも出たので気を良くして本命の古牟岐に移動しました。
流れから行くと、勢いに乗って「アオリイカも大型ゲット!」となるはずだったのですが、やはりそんなに甘くはなく。
ここでは、大前提となるエサのアジゴ(猫の分も含む)を釣るのに一苦労…。
それでも何とか10㎝ぐらいのを数匹確保して、深夜までがんばりましたが、それらしきアタリは一度もなく終了となりました。
6月4日(日)
明け方に牟岐から小松島まで戻ってきましたが、この日も好天の予報だったので釣具店の駐車場で2時間ほど仮眠した後、勝浦川を見に行きました。
まだ増水していたので「午前中は文字通りアメゴ(雨後)狙ったほうが賢明やな…」と思い、3回くらい冷・解凍を繰り返して熟成させたイクラ(笑)とミミズを持って上勝に向かいました。
ところが、車止めまで行ってみると既に香川ナンバーの釣り仕様車が止まっているではありませんか…。
「やっぱりみんな考えることは同じやな~」と思いながら、仕方なく、少し引き返して、雄中面谷?とやらに入ってみることにしました(上流は期待したほど濁っておらず、本流はやめて通常の沢釣りを選択…)。
いつものように最初は生体反応がなく「ホンマにおるんやろか?」のパターンでしたが、小さい橋の下に白泡の立つ深みがあったので橋の下に潜り込んでその中を流してみると、やっとアタリがありチビアメゴが掛かってきました。
このポイントにはいくらか魚が残っているようで、続けてアタリはあるのですがなかなか掛からず(特にミミズは…)。
底を引きずるくらいの感覚でやっとましな型を数匹拾い、その後も目ぼしいポイントをしつこく釣って12~17㎝が10匹になったところで終了としました。
そして、午後は本命の鮎狙いで、初日に釣れた横峯橋下流にもう一度入ってみましたが、この日は増水で自由に移動できず、根がかり連発で完全ボーズ…。
しかも、竿をしまう時にまたしても2番を折ってしまい、さすがに今度は故障者リスト入りとなってしまいました(泣)。
6月8日(木)
午後から雨の予報だったので、前日にちゃっかりとシフト休を午後→午前に切り替え(ここだけの話…)、少し早起きして、上勝にリベンジに行きました。
平日というのに釣り人が多く、横峯橋にも2人入っていたため、更に上って落合橋上流で竿を出してみることにしました。
鮎がいるかどうか不安でしたが、開始10分ぐらいで1匹目が掛かり、一安心…(今シーズンも早々にアメゴ竿で釣る羽目になったのですが、お陰様で掬い取りにもだいぶ慣れました(笑))。
その後も活性が上がったり、全く気配が消えたり…、を繰り返しながら昼までに14~19㎝が15匹釣れ、午後から気持ちよく出勤させていただくことができました(笑)。
6月11日(土)
朝からもう一度勝浦川に行ってみましたが、下流域の不調もあってか、予想通り上勝は人で一杯。
仕方なく人のいないところまで遡り、結局、3月にアメゴ釣りで入った儀三郎橋上流の堰堤下でやってみることにしました。
「ハミ跡もないし、さすがにおらんだろうな~」と思いながら釣り始めましたが、やはりアタリはなく、鮎の姿も確認できません…。
あきらめて川を下ってくる途中、大きな淵にアメゴらしき魚影が数匹見えたので、一度車に戻ってアメゴ仕掛けに替えて再入渓しました。
が、エサのヒラタカゲロウやピンチョロが全然取れず、仕方なくヘビトンボでやって午前中は小型のイダ1匹(泣)。
「こりゃ鮎のおるとこを探さんとボーズを食らうぞ…」と思い、前日のマルナカ半額弁当を一気に立ち食いした後、場所を探して今度は川を下ることにしました。
ダム下流も視野に入れていたのですが、途中、少し下った角屋橋の上に車を停めて川を覗いてみると、大岩の上で苔を食む鮎の姿が一瞬だけ見え、幸い釣り人も入っていなかったので、一目散に川に降りて早速釣りを開始しました。
今回は、早々と鮎竿も直ってきており、期待を込めて釣り始めたところ、開始10分ぐらいで1匹目が掛かり、引き抜きにも成功。
その後も入れ掛かりとはいかないものの、比較的コンスタントにオトリの循環ができ、夕方までに14~19㎝が16匹で、私にしては上出来の1日となりました(喜)。
6月15日(木)
「徳島新聞の釣りだより」にウナギの記事が載っていたことを思い出し、吉野川の四国三郎橋下流左岸(正法寺川水門の吐き出し)に行ってみました。
暗くなるのを待ってミミズをエサにちょい投げをしてみたところ、何と2本目の竿を入れて糸を張っているときに早くもアタリがあり、合わせると何か掛かりました。
重々しい引きでゴンゴン首を振っていたので「おぉ~いきなり本命か~!」とテンションが上がりましたが、途中から鋭い突っ込みが入り始め、ガックリ…。
浮かしてみるとやっぱりキビレで、まだタモの用意もしていなかったので、ハンドランディングして、計ってみると40cmジャスト。
きれいな魚体だったので持って帰るか悩みましたが、まだちょっと時期が早いな…ということでリリース。
その後、1時間ほど待ってみましたがアタリはなく、シーバス釣りの若者がやってきたので場所を譲って帰ることにしました(近況を聞いてみたところ、先日70㎝ぐらいのスズキを釣ったとのことでした)。
6月18日(日)
海部川での今期初鮎狙いということで、気合を入れて朝7時に川に到着しましたが、驚いたことに人気ポイントの「桑原」にも「皆ノ瀬」にも釣り人が全くいません…。
「この時期に場所が選び放題とは何というラッキー、早く場所取ろ!」と、そそくさと皆ノ瀬の一つ上にある「杉林」という釣場に入ってみたのですが、すぐにその考えが浅はかであったことを思い知らされました(笑)。
小一時間釣ってもアタリはなく、鮎1匹見えません…。
8時を過ぎても誰も川に入ってくることがなく「ホントに皆(魚がおらんことを)よー知っとるな~」とある意味感心する始末…。
何のトキメキもないまま、すっと釣り上がって次の釣り場入り口で一度川から上がり、車で上流に移動しました。
途中釣り人の車も何台かありましたが、思い切ってかなり上流まで移動し「大比下」という場所に入ってみましたがここも鮎の姿なし…。
さらに上流でアメゴも狙ってみましたが、ちびイダとタカハヤが釣れただけであきらめてまた下流に下ることにしました(何か先週の勝浦川と同じパターン…)。
しかし、今回は各橋ごとに魚影の確認をしながら下ってみたものの、ついに1匹の鮎も確認できないまま、最下流の吉野橋まで戻ってきてしまいました。
更に下った土手の上から川を覗いた時に初めてチビ鮎らしき魚が見えたので、1時間ほどやってみましたが全く追い気はなく「天下の海部川」でまさかのボーズ(泣)。
こうなったらオー君に倣ってルアーを振ってみようと大里海岸に寄ってみましたが、なんと肝心のルアーを忘れてきており、ジ・エンドとなりました。
6月22日(木)
前回の傷ついた心を癒すべく、午後からのシフト休(もはや鮎シフトと呼んでいます)を利用して頼みの勝浦川行ってみましたが、何と今回は上勝全体に釣り人がほとんどおらず、鮎も見えません…。
更に上流も見て回りましたがどこも同じで、「全部釣られてしもたんか?」と思いつつ引き返し、結局、今回も唯一鮎の姿が確認できた横峯橋下流に入りました。
午前中で雨は止んだものの肌寒く、水に入るのも億劫だったのですが、気合を入れてジャブジャブ…。
開始直後、オトリが追われる気配が続いたので、待ち構えましたが一向に掛からず、仕掛けを回収してみるとオトリの頭に掛け針が掛かって、おまけに尻ビレ掛けたはずの逆針が外れてお腹に刺さっています。
位置が悪いこともあり、焦って余計に付け直しに手こずり、開始早々からオトリを弱らせてしまいました(怒)。
仕方なくオトリを替えて同じ場所を攻めましたが、反応は途絶え、「仕掛さえキチンとしとればオトリが循環していい流れになっとったかもしれんのに、紙一重やな~」などとボヤキながらしばらくやっていると、竿が少し重くなりました。
「あちゃ~今度はゴミかよ、もうええ加減にせえよ!」と言いながら引き寄せてくると、何と鮎が2匹になっているではありませんか…(笑)。
「ゲゲ、鮎じゃん!やった!ついに来た!(喜)これバラしたらもう終わりゾ!」と自分に言い聞かせ、思い切って引き抜くと(ライナーで飛んできてヤバかったのですが)、何とか2匹ともタモに収まりました。
ボーズを逃れ、オトリも確保できたということで、ひと安心しましたが、よく見ると掛かり鮎の体の一部の皮が剥がれています(冷水病?)。
「まあ、しゃーないな…」ということでオトリを替え、しばらく泳がせてみましたが、やはり元気がなく早々に根掛かり(怒)。
その後、アタリもなく、雨も降り出して更に寒くなり、最後は川の真ん中に出ている岩の上に立って四方を探るというズボラ釣りに…。
一応夕方までやりましたが、悪条件+惰性の釣りでは掛かるはずもなく、得意の「スミ1」で終わってしまいました。
6月24日(土)
「那賀川のダム上流解禁」を受け、朝から頑張って木頭を目指したのですが、途中「土砂災害による迂回路周り」に引っかかり、タイムロスした挙句、「ここはどこ?」状態となってしまい、結局、咋年貧果にあえいだ支流の「海川」に入ることになりました。
去年は「良型群れ鮎(でも掛からない)」がたくさん見えたのですが、今年はそれすらあまり見えず型も小さい様子…。
昨年釣れた段々瀬のポイントを中心に探ってみましたが、私の技量では半日かけて12~18㎝を4匹釣るのがやっと。
最後に25㎝級の良型が掛りましたが、嬉々として引き抜いたところ、目の前に飛んできたのは「色鮮やかなパーマーク(アメゴ)」でビックリ…。
慌てて受け損ね、足元の岩に当たって針が外れ、痛恨のバラシとなりました(泣)。
そして、薄暗くなってきたので鮎はひとまず終了とし、今度は山を越えて海陽町に向かいました。
昨年「もう2度と通るまい」と思った国道193号線のくねくね道を1時間以上かけて走破し(途中すれ違う車は1台もなく、出会ったのは鹿3頭のみ)、21時前に大里海岸に到着しました。
今回はカゴ釣りを試してみるべく海岸東端に陣取り、まずはカゴだけ付けてマキエのための投入を3~4回繰り返し、その後ハリス2号にオキアミボイルを付けて釣り始めました。
数回、針が無くなって返ってくることがあり「やっぱりフグだらけや、潮も動いとらんし、やっぱりダメやな…」と思いながらも1時間ほど(30秒間隔で2回程シャクリを入れて、アタリがなければ即回収)を繰り返していると。
やっと満潮の10時過ぎに遠投していたケミホタルが消え、しばらく置いてから思い切って合わせると何かまともな魚が掛かりました。
ゴンゴンと首を振りつつ、時折竿を絞り込む引きもあり、「これマダイとちゃうか?」と思いながら引き寄せてみると何やら丸い魚が…。
砂利浜に引きずり上げ、急いでライトで照らしてみるとやっぱりマダイで、計ってみると36㎝の食べ頃サイズ(喜)。
しっかり写メに収めて釣友にラインを送り、ワクワクしながらまた遠投…。
すると30分後ぐらいにまたケミホタルが消え、大きく合わせると今度は根がかりしたようで動きません。
「あーやっぱり根があったか~、ウキごと飛んだら堪らんな~」と思った瞬間、沖に向かって竿が絞り込まれました。
思わず「うわっ、魚や、デカッ」と叫んで、慌ててドラグを緩めて竿を立て直すと、かなりの重量感で磯のある方に動いていきます。
トルクはありますがスピードはそれほどでもないので、最初はエイと思ったのですが、歯で切られることもなく、底に張り付かれることもなく、時折強い締め込みと首振りをしながら徐々に魚は寄ってきます。
しばらくして「これエイとちゃうぞ、マダイか?デカいけん帰って引きが鈍いんか?」。
と思い始め、そうなると先に釣れたのがマダイだったこともあり、頭の中は既に70㎝超のマダイ一色に…(笑)。
ハリスが2号で竿は遠投用の4号、間にクッション無しでカゴが入っているので仕掛けのバランスが悪く、砂利浜とはいえシモリが点在している可能性も高い…。
「これは多分獲れんな…タモも用意してないし…」と、弱気になりながらもドラグを絞って徐々に間合いを詰めていくと、とうとうケミホタルが海面まで出てきました。
波打ち際まで来たところで再び強い締め込みが始まったので、慌ててドラグを緩めゆっくりと弱らせることにしました(ドン深の砂利浜で波が荒く、魚との距離も縮まっているので2号ハリスでは無理できません)。
それでも数度の締め込みをかわすと相手もさすがに疲れたようで、ついにガポッと音を立てて海面に出ました。
だいぶ弱っているようなので慌てず寄せ波に合わせて更に巻き取っていくと、波が引いた瞬間、暗闇の砂利浜に横たわる魚(思ったより小さい(笑))が見えました。
次の波で更に上まで引き上げ、波が引いたところで自分から近づいて確認すると何とコロダイ!
「なるほど、こいつか~」と思いながらしっかりエラに指をかけて一気に引きずり上げ、無事取り込み完了(ヤレヤレ…)。
早速、計ってみると55㎝の丸々とした魚体で(重さは3キロくらいありそう)、早速これも写真を撮って釣友にライン…。
前から気になっていた大里海岸で、普段やらないカゴ釣りに挑戦し、予想以上の結果が出たので満足してこの日は終了。
何とも言えない満足感に浸りながらコンビニで遅い夕食を取り、明日の早朝ルアーに備えて今度は海岸の西端に移動して車中仮眠に入りました(明日も良い一日になりますよーに!)。
6月25日(日)
車中でウトウトしているうちに早くも辺りは薄明るくなってきて、何人かルアーマンが竿を片手に浜に出ていきました。
私は、はやる心を抑えつつ、まずは車中で小一時間かけてお経を一巻あげ(魚への感謝も含め、毎日これは絶対欠かしません)、6時前からルアー竿を片手に浜に出ました。
昨夜からの勢いをそのままに、ヒラメかマゴチを1匹でもゲット出来たら…という淡い期待を胸に海岸を練り歩きましたが、やはりオー君のようにはいかず、1時間投げてノーバイト。
他のルアーマンも全員いなくなったので、7時過ぎには竿をたたんで、とりあえずトイレのある最寄りの鞆の浦漁港に移動しました。
歯磨きも終え、トイレから出てきて、少し先にある漁港の高い防波堤に目をやると、ちょうどテトラから穴釣り?をしている人が何やら竿を曲げています。
見ていると30㎝を超える丸い魚が釣り上げられたので、早速近くにまで行き、下から「何ですか~?」と叫ぶと「イシガキ~」との答えが返ってきました。
更に聞いてみると「エサはカニで、イシダイも来るけど50㎝ぐらいまでしか上げることができん…」とのこと…(えーこと聞いたゾ!)。
そして、ふと漁港内の藻場に目をやると、これまた40㎝位の魚が何匹かいます…。
よく見ると40cm位の奴はブダイで、グレも30㎝級を頭にかなりの数がおり、おまけに30cm位のシブダイらしき魚も1匹…(冬場は何もおらんのに時期・潮によってこうも違うものかと感心)。
そして、そうこうするうちに暑くなってきたので、やっとこの日のメインである海部川の鮎リベンジに向かうことにしました。
早速オトリ店に寄り、おばちゃんに状況を聞くと「今年は店を始めてから一番悪い年、こんなことは初めて…」「解禁後は増水して支流の相川谷でそこそこ釣れたけど、今は釣り荒れて良うないみたいやし、本流なら皆ノ瀬より上流に行かんとあかんのとちゃうん?中には2桁釣る人もおるけど例年に比べたら全然ダメやね…」と言いながら今日もオトリを1匹オマケしてくれました(私が見るからにビギナーっぽいせいか、いつも気を使ってくれ、ありがたいことです…)。
そして、1日の命運を分ける場所選択ですが、既にこの時点で「またボーズかもしれん」という予感がしており、「どうせ釣れんなら知らんとこをみてみよう…」と決心し、相川谷を遡ることにしました。
水量が少なく「ほんまに釣るとこあるんか?」と思いながらしばらく車を走らせて行くと赤い?橋の下に「第一釣り人(実際には3人)」がいたので、しばらく橋の上から見学させてもらうことにしました。
橋の下には大きめの淵があり、鮎の姿は見えなかったのですが、3人のうちの1人がその淵に流れ込む浅い瀬を狙っています。
かなりのベテランらしく、ものすごく集中しているようでしたが、「魚は見えんし、他に場所がないけん仕方なく釣りよるんだろうな…」と思いながら見ていると、何と次の瞬間竿を曲げ、少しやり取りの後、見事20㎝位の良型を引き抜きました(正直ビックリ!)。
現金なもので、これを見てがぜんやる気になって早速車を上流に走らせましたが、その後、釣り人は見かけず。
川の流れも狭くなったり、やや広くなったりの繰り返しで「水量が落ちてもう駄目なんかな~」と思い始めた時に「第二釣り人」を発見…。
車を停めて、道路から「どうですか~」と聞くと、「とお(10匹)」という返事が返ってきてまたビックリ!
「やっぱりうまい人達は釣るんやな~」となんか嬉しくなってきて自分も少し上って「上大内橋下流」でやってみることにしました。
道路に沿って川が流れているので少し歩きながら川を覗いてみると、たま~に岸沿いに鮎の姿が見えます。
早速川に入りましたが、川幅、水量ともにあまりないので、いつものようにジャブジャブと探っていくのは止め、「第一釣り人」の雄姿を思い描きつつ、石の上に腰を下ろして(体勢を低くして)静かに待ちの釣りをしてみました。
しばらくするとオトリが逃げるような動きを見せ、更にじっと待っているとついにゴツンと来て、今期海部川の初鮎が掛かりました。
無事取り込んでみると18㎝ぐらいあり、今の時期にしては上出来…。
「俺も一皮むけたな…」などと悦に入ったのですが、その後、同じ釣り方をしても何も掛りません(やはり気のせいだったか…)。
そして業を煮やしていつものジャブジャブ釣りに戻し、上流へ…。
2時間くらいかけて先客が帰った後を探りましたが、何も掛からず元の場所に戻ってきたところでもう一匹掛かり、無事取り込んでみるとこれが最長寸の20㎝。
そのあとまた反応が途絶えたので、思い切って少し車で下り、淵と瀬が交互するポイントに場所を替えました。
最初、全然魚の気配はなかったのですが、1か所だけ鮎が付いている落ち込みがあり、そこで夕方まで粘って3匹追加してこの日は終了となりました。
ボーズは逃れてそれはそれで良かったのですが、腕の差・経験(ポイント熟知を含む)の差を痛感する1日となりました。
6月29日(木)
午後の鮎シフトを利用して那賀川の下流に鮎釣りに行ってみました。
那賀川のダム下流は常時水が濁っており、鮎釣りをする人はあまり見かけないのですが、去年の10月に事務所のお客様からいただいた落ち鮎(那賀川下流のコロガシで釣れたもの)を食べてみると意外と臭みがなく。
「これなら吉野川(ダム下流)よりは旨いぞ!」と思い、今年はアメゴの解禁と同時に那賀川の年券を購入していました(更に今年は例年よりも那賀川下流の水が澄んでおり、個人的には狙い目ではないかと思っています)。
で、この日は最初に加茂谷橋の上から川を覗いてみたのですが、早速浅瀬に鮎が数匹見えたので、時間の関係もあり、迷わずそこに入ることにしました。
天気予報が15時から雷雨となっていたので急いで準備して釣り始めると、開始5分ぐらいで何か掛かり、すぐハズレてしまいました(回収してみると掛け針なし)。
「これはおるぞ」と張り切って針を替え、しばらくオトリを泳がせていると今度はオトリを追いかけて大型の鯉らしき魚(ニゴイにしてはデカすぎる…)がガボッと水面に出てきました。
食われはしなかったものの、オトリの元気がなくなったので、仕方なく交換し、更に釣り下っていくとついに15㎝位の初鮎が掛かりました。
しかし、喜んだのも束の間、引き抜きで鮎を水面にバウンドさせて痛恨の針外れ(トホホ…)となり、いつものダメパタに突入…、そして更に雨も降ってきて一時中断…。
雨が止むのを待って釣りを再開しましたが、数投目にまた大型魚がバイトしてきて今度はほんとに掛かってしまい、慌てて下ろうとしましたが間に合うはずもなく、竿を伸されて水中糸から高切れ…。
どんどんテンションが下がっていく中、気を取り直してもう一度仕掛けを作り直し、少し下流にオトリを入れたところ、また1投目から大型魚が掛かり高切れ(怒)!
この後、本格的な土砂降りとなり雷も鳴り出したので、オトリはまだ一匹残っていたのですが、強制終了…。
その後、車に戻って着替えとかたづけをしていると、また雨が止んだので、前述の大型魚に復讐すべくダイソーの100円メタルジグを投げてみましたが、数投で根掛かりしてまた強制終了…。
そして、帰りに下流を車で偵察したところ、ウナギが釣れそうな水門を発見することができたので、7月は鮎→ウナギのフルコースをやってみることを心に決め、6月の釣りは終了としました。
PS:期待のオー君は5月の大ヒラメで魚運を使い果たしたようで、6月の目ぼしい釣果はスレ掛かりのセイゴぐらいしかなかった(河口に魚が全然入ってきていない)そうです。