釣り人宮崎(債務整理担当)の釣行記(59)
「無精者の自分にピッタリ!」と確信
アメゴも解禁となり、2月の絶不調を取り戻したいと思いましたが、春は遠いようです…。
3月2日(土)
「今年こそ奥槍戸まで行ってみよう(狙いはアメゴ、あわよくばイワナ)」と思い、那賀川上流へ向かいました。
が、途中、道を間違えて支流の沢谷川に入ってしまい、おまけにしばらく上ったところで「積雪による通行止め」の表示が…。
あきらめて引き返し、坂州木頭川(実はこっちの上流が槍戸川でした(笑))を遡ってみたのですが、四季美谷温泉を越えたあたりで雪がチラチラ…。
ビビッて引き返し、本流筋で2か所様子を見てみましたがアタリなし…。
初日からボーズでは堪らないので「昨年釣れた蝉谷に行ってみよう」と思い、うろ覚えの記憶をたどりながら那賀川本流筋に回ってみました。
それらしき支流に入り、しばらく走ってどうやら違う谷(中谷川)だったことに気付きましたが、時間もないのでそのまま探索…。
やっと釣りになりそうな場所を見つけて、16時から入渓しました。
2月のハエンボ釣行でアメゴ竿を紛失し、今回はチヌ竿0.8号にタイコリール(往年の鳴門50型)、筏で使用して茶色くなった1
号ラインに針は吉村渓流(スレ)4号を直結(エサはイクラ)というアメゴに失礼な?タックルでやってみることにしました。
それでも最初の落ち込みに仕掛けを入れとコツンとアタリがあり、ついに15cmぐらいのアメゴが掛かってきました(ヤッタ、おった~!)。
しばらく下ってみるとポツポツとアタリがあり、日没までに10~20㎝が10匹。
風情はありませんがタイコリールは糸を自由に短くできるので木の生い茂るポイントでも攻めやすく、仕掛けもシンプルで「無精者の自分にピッタリ!」と確信…。
アメゴはチビをリリースして残りを素揚げにしましたが、身が崩れて見栄えはしないものの味は抜群でした。
3月3日(日)
「幻の40㎝アブラメを狙うなら激流…」ということで、今回は竿を持たずに釣場探索に行きました。
まずは「鳴門の堀越橋」に向かい、小学生の頃、親戚一同でアサリを掘りに行った時の記憶をたどりながら、無事北岸ルートを確認…。
次いで南岸ルートも確認…。
時間があったので「鳴門公園下」も見に行きました。
こちらも大昔、車横付けで良型アブラメを釣った記憶がありますが、今や観光地化が進み、無料駐車場から海までの道のりが遠いこと…。
おまけに華やかないで立ちのファミリーやアベック(うず潮観光客)が前からどんどん歩いてきて、薄汚い恰好をした私を怪訝そうな顔で見ていきます…(気のせい?)。
しかも、やっと海に出ると昔釣ったテトラは立ち入り禁止(悲)。
ただ、その隣の相ケ浜は浅いけれど砂もあるようで、「一度夜にこっそりと来てみよう」と心に決め、この日は終了としました。
3月10日(日)
「魚がウブなうちに…」と、再度奥槍戸を目指しました。
天気は最高でしたが、剣山のスーパー林道に入った辺りから残雪が目立ち始め、道路には先の尖った落石がチラホラ…。
「パンクしたらヤバイな…」と思いつつも、ついつい先に進んでしまい…予想通りパンクしました(愕)。
私のことですから当然スペアタイヤなど積んでおらず、携帯も圏外…。
「備えなくして憂い大あり…」などと言っている場合ではなく、ジャッキで少し持ち上げてコンプレッサで空気を送ってみましたが、タイヤのサイドが大きく裂けており、車での強行下山は断念…。
幸いにもまだ昼前だったので、マルナカの半額弁当を一気に掻きこみ、お茶のペットボトルをポケットに入れ、「四季美谷温泉まで下れば何とかなるだろう、最悪、車は乗り捨てじゃ…」と自分に言い聞かせ、トボトボと歩き始めました。
そして歩くこと1時間半…。
スーパー林道入口まで来たところで、3~4回目の電話を掛けてみるとついにJAFFに繋がりました(魚釣った時より感動!)。
救助依頼後、安心して釣り場の写真を撮りながら更に2時間ほど下ったところでついにレッカー車のお迎えが…(喜)。
助手席に乗っけてもらい、状況を説明しながら、来た道を戻り始めたのですが、ここでズボンのポケットに穴が開いて車&家のキーがないことに気が付きました(再愕)。
2次災害防止とキーを探すため、ノロノロ運転で時折車を降りて石を退かしながら(さっきは無かった石がいくつも新たに誕生してます(恐))山を登っていきました。
そして小一時間後、やっと現場に到着し、車&ドアに差しっぱなしになっていたキーを発見(魚釣った時より感動!)。
レッカー車も無事Uターンでき、車の積み込みも完了して、とりあえずホッっとしましたが、帰りは助手席が谷側になる場所が多く、ガードレールのない車幅ギリギリの場所を通るときには、スリル満点でした(汗)。
過去2回、レッカー車で長距離搬送してもらったことがありますが(高知と大分でいずれも釣り絡み)、今回も救助員の方は優しく、自動車保険の利用もアドバイスしてくれ(レッカー代無料)、無事「藍住のオートバックス」に送り届けてくれました。
ただ、閉店間際だったため、「作業は翌日、代車もない」ということで、自宅までまた小一時間歩くことに…(笑)。
更に、家に帰ってみると自転車もパンクしており、翌日の駅までの往復とオートバックスへの車回収も徒歩…。
2日間歩き続けの「健康的で思い出深い釣行(未遂)」となりました(笑)。
3月16日(土)
中泊(愛媛)に2連チャンの予約を入れていたのですが、2日目の雨予報を見て「言い出しっぺ」の釣友がドタキャン…、結局一人で行くことになりました(怒)。
今回は高知ルートで、金曜の20時過ぎに家を出発。
ETCの休日割を使うため、あえて池田から高速に乗り、翌朝3時過ぎに愛媛の愛南町に到着しました。
道の駅で少し仮眠した後、更に15分程車を走らせ、中泊に到着。
6時から私にとって初めてとなる小地島に向けて出船となりました。
思ったより人が少なく「もしかしたら大三角(往年のオナガポイント)辺りに上がれるのでは…」と期待しましたが、北西の強風を避け、最後に渡されたのは「滝2番」というドン深の底物場でした。
船長さんから「棚は深いが尾長もおる…」というアドバイスを受け、しっかりマキエを撒き込んで(魚はほとんど見えず…)、竿1本半のウキ下から釣り始めたところ、1投目から大型が掛かりチモトからハリスを飛ばされました(キツ?)。
「さすが中泊!」と一気にテンションが上がりましたが、その後は当て潮が強くなり、アオブダイ、ホウライヒメジ、イシガキフグ、オオモンハタといった「釣れない日」を象徴するような外道がポツリポツリと掛かるだけ…。
はるか沖に湧きグレらしきものが見えましたが、全然近づいてくる様子もなく(そもそもクチブト狙いじゃないし…)、あっという間に納竿の14時となりました(泣)。
結局、この日は周囲もほとんど釣れておらず、内心「明日は雨やし、岸からの投げ釣りにしとこかな…金がもったいないし…」と弱気になっていたのですが、船長さんから「明日は人少ないけん頑張ってよ…波?イケる、イケる!」と先に釘を刺されてまい「雨中決戦」が内定…(笑)。
そして、まだ時間もあったので、すぐ近くの御荘湾(有名な大チヌ場)でチヌ狙いをしてみることにしました(学生時代、九州から実家に帰省する際、鈍行列車(青春18切符)とバスを乗り継いで必ずここの筏に立ち寄り、毎回玉砕していたのが懐かしく思い出されます…)。
岸から狙うのは今回が初めてで、場所探しに時間がかかりましたが、湾奥にある赤水漁港内にホンダワラ(海藻)がたくさん生い茂っているのを発見、水深も竿1本ぐらいはありそうだったので、そこでやってみることにしました。
早速、磯で残ったマキエを広範囲に撒きながら仕掛けを作り、ウキ下竿1本から始めてみましたが、ゆっくりとシモらせていたウキが途中から加速し、1投目から20㎝強のマアジ釣れてきました。
美味しそうでしたが、即リリースし、仕掛けを再投入するとまた同型のアジ…。
よく見ると波止際にも居着きのアジの群れがおり、よく見るとその下に1m級の巨大スズキもいます(驚)。
「泳がせ釣りをしたほうがええかな…」などと思いつつ、しばらくアジやベラを釣っていたのですが、そのうち本当に掛ったアジに何かが食いついてきました。
最初は重量感があったので、「スズキか?」と身構えましたが、割とすんなりと浮いてきて、良く見ると何と仕掛けの先にはヒラメが付いているではありませんか!(驚)。
相手も水面まで来てやっと事の重大さに気が付いたようで、慌てて下へ下へと潜り始め、こちらも「外れるなよ!外れるなよ!」と大慌て…。
幸いタモも用意していたので、素早く掬ってみると既にヒラメは外れています(危機一髪セーフ!)。
結局、ヒラメに針は掛かっておらず、食いついたアジに自分の歯が引っかかって吐き出せなかったようでした(笑)。
計ってみると47㎝で、お恥ずかしながら私にとっては自己新記録(事務所のO君に言わせれば超小型でしょうが…)、時期的にもサイズ的にも食べごろでしたが、ナイフ・醤油を忘れてきており、ヒラメも無傷だったので、写真だけ取ってリリースしました。
残念ながらその後は20㎝のチャリコが釣れただけで、チヌは気配すらありませんでしたが、とんだ飛び入りがあり、思い出深い1日となりました。
夜は当然車中泊(これが結構好きです)で、ビール片手にコンビニ弁当をついばみながら「ヒラメ食べりゃ良かった…」と後悔するのでした(笑)。
3月17日(日)
小雨模様の中、再び小地島へ…。
この日は船長さんが、昨日の私の貧果を憐れんで、「ここなら何ぞ食うだろ…」と、天下の名礁「ナカバエ」に上げてくれました。
一緒に上がったベテランが底物師だったため、「一人で水道筋を流し放題」という、夢のようなシチュエーションとなりましたが、昨日同様、いくら流しても、深く入れてもエサを盗られません…。
水道筋は西に向けて本流が流れているのですが、小潮で、地形的に開けた方向に流れているせいか、全体的に潮がカーブしてナカバエに向けて当たってきています(仕掛けは毎回潮下の瀬際から回収)。
たまに小さいアタリがあっても、掛かってくるのはベラで挙句の果てには根掛かり連発…。
仕方なく集魚剤も入れてあちこち探りましたが、2時間ほど状態は変わらず…。
9時を回って少し当て潮が緩んだのか、カガミの位置が水道の中心寄りに移動し始めたので「これはチャンス、マダイが出るかも…」と、リールの糸が無くなるまで流し込みを繰り返しましたがダメ…。
10時を回って次第に雨も強くなり、「こりゃ船長さんに合わす顔が無いぞ…」と思い直し、まずウキを通称ドボコンウキ(オモリ負荷5B+5B+2B)に替え、ウキ下8ヒロからの沈め釣りに変更…。
マキエもオキアミ(生&ボイル)の原型撒きに戻し、比較的近くでマキエとサシエを合わせてみることにしました。
まず足元のから出ている潮のヨレに30秒間隔で4~5杯、そして仕掛けを水道中心部の上流に向けて大遠投した後、また足元に追加マキエを30秒間隔で2~3杯。
仕掛けはあっという間に流されて50mほど下流にある1個目と2個目のカガミの間に到達しますが、そこで糸を送らずにしばらく辛抱し(かなりオモリを重くしないと私の腕ではここで仕掛けが浮いてしまいます…)、最初のマキエから240秒数えたところで下降流に乗せて沈めていくようにしてみました。
そして、少しずつ糸を送ったり止めたりをしながら待つこと数十秒…。
ついにベラとは違うアタリで、しっかりと穂先が抑え込まれました。
合わせるとやっと竿が胴まで曲がり上がってきたのは、35㎝級の良型イサキ(ハァ~ヤレヤレ…)。
そして、次も同じパターンで同型をゲット。
「もう解ったゾ、これから入れポンや~」と調子に乗って某名人のセリフを吐いてみたものの、実は全然解ってはおらず(笑)、またアタリが途絶えてしまいました。
30分ぐらいしてやっと同型を1匹追加したところで、雨に加えて東風も強くなり、しばし休憩…。
ところが、竿を置いて海を眺めながら弁当を頬張っていると、40㎝級の湧きグレが水道にひしめき合っているではありませんか…(笑)。
「もう、こうなったらクチブトでもええから1匹でもグレを…」と、慌てて弁当を掻き込み、湧きグレ狙いに切り替えました。
今回は「愛媛県産40㎝尾長(数日前に68㎝が出たそうですが、そんな贅沢は言いません…)」を目標に来ていたので、小針・極細ハリスは持っておらず、とりあえずハリス1.2号、針は「何とかグレ」の6号、ウキは全遊動00、沖アミはむき身にして群れの中をゆっくりとリーリングしてみました。
数投してみましたが、やはり完全にシカトされたので、次に、風の影響を少しでも避けるため、オモリを打ってウキを少し沈めてからのリーリングに替え、数投目…。
ついに竿先が抑え込まれました(ゲェ~ホンマに食うたゾ!)。
あまり大きくはありませんが、手前に来てから結構良く引き、慎重にタモ入れして計ってみると丸々とした35㎝のクチブトで思わずガッツポーズ(目標がかなり下がっています(笑)。
結局、これが最後のアタリとなり、今回の遠征も見事な貧果で終わりましたが、いつものことなので今更嘆くこともなく。
いいドライブだったと割り切って雨の中、結構すがすがしい気持ちで岐路につきました(泣)。