医療の接遇は「話し方」なのか
「医療の接遇」というと、
医師の受け止め方は2パターンあるようです。
ひとつは、肯定派。
「うん、これからは患者さんにもやさしく、
丁寧にしなければいけないから、
あいさつとか、言葉づかいとか、話し方は大切だよね」
もう一方は、否定派です。
「医療に接遇? 要らないよ、そんなの。
医療機関は病気を治すことが本命で、
『患者さま』などと呼んで気持ちよくする場所ではない」
とおっしゃる。
医師の受け止め方は2パターンあるようです。
ひとつは、肯定派。
「うん、これからは患者さんにもやさしく、
丁寧にしなければいけないから、
あいさつとか、言葉づかいとか、話し方は大切だよね」
もう一方は、否定派です。
「医療に接遇? 要らないよ、そんなの。
医療機関は病気を治すことが本命で、
『患者さま』などと呼んで気持ちよくする場所ではない」
とおっしゃる。
選ばれるクリニックへのナビゲーション
まあ私自身もいささか古い世代の患者のせいか、
いまだに「患者さま」はしっくりこないのですが、
否定派のなかには、
そもそも「医療はサービス業」だという考え方が
気に入らない方も多いようです。
じつは残念ながら、
どちらのタイプの先生にも共通に誤解されている点があります。
それは、「接遇=話し方」だと理解されている方が多いことです。
そこに「医療はサービス業」の金科玉条がからむせいか、
居酒屋チェーンや宅配業者などの朝礼や
研修風景が想像されてしまうのです。
「大きな声であいさつ! お辞儀は45度で!
おはようございます! ありがとうございました!
元気がない、もう一回!」というあれですね。
しかし、医療のような個別性の高い
顧客(=患者)を相手にする施設で、
一律なマニュアルによる「話し方」を身につけても、
現場で使えないわけです。
“接遇否定派”の先生方は単に
「パターナリズムが強い」のでも
「アタマが固い」のでも、
「時代に乗り遅れている」のでもなく、
「接遇」のイメージと理解によるもののような気がします。
あるいは、マニュアル化の不毛さを
理解されているからこそ否定的なのかもしれません。
では、医療の接遇とは「話し方」でなくて、何なのか。
東京大学接遇向上センターの開設に尽力された
元・同センター顧問の近藤和子さんは、
「カウンセリングマインド」にある、とおっしゃいます。
次回の選ばれるクリニックへのナビゲーションは、
「医療の接遇は「聴き方」である」をお届けします。
[プロフィール]
中保 裕子(なかほ・ゆうこ)
医療ライターとして全国のがん医療、地域医療の現場を中心に医療者、患者、家族へのインタビューを行うほか、新聞広告等での疾患啓発広告制作、製薬企業等のマーケティング調査の実績も多い。有限会社ウエル・ビー 代表取締役。
ホームページ
自主運営サイト「女性のための乳がん情報サイトCandle Room」
ブログ
まあ私自身もいささか古い世代の患者のせいか、
いまだに「患者さま」はしっくりこないのですが、
否定派のなかには、
そもそも「医療はサービス業」だという考え方が
気に入らない方も多いようです。
じつは残念ながら、
どちらのタイプの先生にも共通に誤解されている点があります。
それは、「接遇=話し方」だと理解されている方が多いことです。
そこに「医療はサービス業」の金科玉条がからむせいか、
居酒屋チェーンや宅配業者などの朝礼や
研修風景が想像されてしまうのです。
「大きな声であいさつ! お辞儀は45度で!
おはようございます! ありがとうございました!
元気がない、もう一回!」というあれですね。
しかし、医療のような個別性の高い
顧客(=患者)を相手にする施設で、
一律なマニュアルによる「話し方」を身につけても、
現場で使えないわけです。
“接遇否定派”の先生方は単に
「パターナリズムが強い」のでも
「アタマが固い」のでも、
「時代に乗り遅れている」のでもなく、
「接遇」のイメージと理解によるもののような気がします。
あるいは、マニュアル化の不毛さを
理解されているからこそ否定的なのかもしれません。
では、医療の接遇とは「話し方」でなくて、何なのか。
東京大学接遇向上センターの開設に尽力された
元・同センター顧問の近藤和子さんは、
「カウンセリングマインド」にある、とおっしゃいます。
次回の選ばれるクリニックへのナビゲーションは、
「医療の接遇は「聴き方」である」をお届けします。
[プロフィール]
中保 裕子(なかほ・ゆうこ)
医療ライターとして全国のがん医療、地域医療の現場を中心に医療者、患者、家族へのインタビューを行うほか、新聞広告等での疾患啓発広告制作、製薬企業等のマーケティング調査の実績も多い。有限会社ウエル・ビー 代表取締役。
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