平成28年度税制改正で中小企業にどんな影響があるのか
平成28年度の税制改正が発表となりました。今年度もさまざまな改正が盛り込まれてはいるものの、注目すべき大きな改正点は見受けられないようです。
ただその中でも、中小企業に影響が大きそうな改正として、建物付属設備及び構築物の償却方法が、平成28年4月1日以後に取得する資産について、建物と同じ定額法になることが挙げられます。
ただその中でも、中小企業に影響が大きそうな改正として、建物付属設備及び構築物の償却方法が、平成28年4月1日以後に取得する資産について、建物と同じ定額法になることが挙げられます。
定額法になるといっても、償却年数が変わるわけではないので、耐用年数経過後には差が出るわけではありません。
しかし、店舗内装など劣化が激しい資産について、初期に費用化できる金額が下がってしまうこの改正は痛いです。できる限り細かく分類して、建物付属設備や構築物にならないような処理が求められることになるかと思います。
また、中小企業にはまだその影響が及んではいないものの、欠損金の繰越控除制度の見直しは気になるところです。もともとは全額控除できていた繰越欠損金なのですが、今や期末資本金の額が1億円を超える大企業は、所得金額の60%→55%→50%と3段階で控除できる金額が減っていくこととなります。
いつかは中小企業にも導入される可能性が高い制度なので、とても気になる改正です。
暗いお話だけではなく、少し明るい改正としては、国税クレジットカード納付の創設があります。言葉の通り、国税の納付手段の多様化を図る観点から、クレジットカードによる納付を可能とする制度が、平成29年1月から施行されます。
これまでも、例えば自動車税などの地方税の一部は、クレジットカードでの納付ができましたが、数万円の納税に対して、決済手数料などが別途掛かっていました。
ただ、国税となると金額の規模が違います。たとえ決済手数料が掛かったとしても、場合によってはポイントやマイレージなどの還元で、十分に元が取れるのではないかと、期待できそうです。
今後は、これら改正内容それぞれの詳細について説明していく予定です。
利益を上げる税務・会計
[記事提供]
(運営:株式会社アックスコンサルティング)
しかし、店舗内装など劣化が激しい資産について、初期に費用化できる金額が下がってしまうこの改正は痛いです。できる限り細かく分類して、建物付属設備や構築物にならないような処理が求められることになるかと思います。
また、中小企業にはまだその影響が及んではいないものの、欠損金の繰越控除制度の見直しは気になるところです。もともとは全額控除できていた繰越欠損金なのですが、今や期末資本金の額が1億円を超える大企業は、所得金額の60%→55%→50%と3段階で控除できる金額が減っていくこととなります。
いつかは中小企業にも導入される可能性が高い制度なので、とても気になる改正です。
暗いお話だけではなく、少し明るい改正としては、国税クレジットカード納付の創設があります。言葉の通り、国税の納付手段の多様化を図る観点から、クレジットカードによる納付を可能とする制度が、平成29年1月から施行されます。
これまでも、例えば自動車税などの地方税の一部は、クレジットカードでの納付ができましたが、数万円の納税に対して、決済手数料などが別途掛かっていました。
ただ、国税となると金額の規模が違います。たとえ決済手数料が掛かったとしても、場合によってはポイントやマイレージなどの還元で、十分に元が取れるのではないかと、期待できそうです。
今後は、これら改正内容それぞれの詳細について説明していく予定です。
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