社会保険労務士法人なか/労働保険事務組合福働会/福働会中部支部

ヘアサロンで有利な資格を保有し、サービスの幅を広げよう

21.08.31
業種別【美容業】
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近年、ヘアサロンに求められるのは、カットやスタイリングの技術だけではなくなりました。
ドリンク提供や雑誌の貸し出しなどのサービスで居心地のよい空間にするのはもちろんのこと、ネイルや頭皮ケア、まつ毛エクステなどの別メニューも同時に受けられるサロンに人気が集まる傾向にあります。
自店に美容師免許以外の資格や検定を持つスタッフがいれば、より一層メニューの幅も広がります。
そこで今回は、集客アップを目指し、経営を安定させるためにも、サロンに有効なさまざまな資格について説明します。
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求められるのはカット技術だけにあらず

ヘアサロンで行える施術はカットやカラー、パーマなどが定番ですが、現在ではまつげパーマやまつげエクステ、ネイルなど、ヘアメニュー以外のサービスを提供するサロンが多くなりました。

多くのヘアサロンが、客層を広げて集客アップにつなげるため、カットやカラーだけでなく、美容に関するさまざまな資格や認定などの民間資格を取得し、新たなメニューとして取り入れはじめているのです。

たとえば、日本ヘアケアマイスター協会が認定する『ヘアケアマイスター認定』は、専門的な知識を持ってお客の毛髪の健康についてアドバイスができ、それに対する処置を施せます。
認定証を持つスタッフがいれば、ヘアケアに関するプロがいるサロンというお客へのアピールになるでしょう。
日本理美容福祉協会が認定する『福祉理美容師資格認定』は、資格を取る過程で体系的に勉強ができ、外出が困難な高齢者や障害者に訪問で美容施術を行えます。
色彩検定協会が実施する『色彩検定』で級位を取得すると、学んだことを主にヘアカラーの分野で活かすことができ、提案の幅も広がります。

こうした認定資格を保有しておくと、技術面はもちろんお客からの信頼度も一層高まります
また、福祉理美容師のように、高齢者や障がいのある人の自宅や介護施設で有利となる資格を持っていると、今の時代では重宝されるはずです。

これから資格や認定を取るのであれば、自店にとって利益を生むために最も有利なものは何なのかを考えることが重要です。

まずは、現在の自店が何を得意としているサロンなのかを整理します。
そのうえで、得意とする分野の技術をより一層高められるような資格や認定を取ることを検討するとよいでしょう。

たとえば得意とする施術がヘッドマッサージなら、日本能力開発推進協会認定の『ヘッドリンパケアセラピスト』や、日本ヘッドセラピスト認定協会認定の『2級 ヘッドマッサージstd(基礎)』などを取得しておくと、基礎的な知識の裏付けになるはずです。

また、毛髪メニュー以外を増やしたい場合は、ネイリストやプロアイリストの検定に合格すれば、ネイルアートやまつげエクステをより幅広いメニューで提供できます。
全日本着付け技能センターが実施する国家資格『着付け技能士』の技能検定も、着付けとセットのプランを新たに導入する際などに役立ちます。

ほかにも、サロン全体のポテンシャルを高める資格や認定は多くあります。
化粧品やパーソナルカラー、メイクアップなど、強化していきたいサービスを決めることからはじめましょう。


接客に特化した資格でホスピタリティを向上

美容関係に限らず、資格を取る際に学んだ知識は仕事をするうえで大いに役立ちます。
“リピートしたくなる店”の条件として、『満足して帰ってもらう』ことは言うまでもありません。
待ち時間でのドリンクやお菓子の提供、座り心地をよくするクッションの配置、男性客へは顔全体を拭ける蒸しタオルを用意すると喜ばれます。
基本的な業務フローにも思えますが、これらのサービスはタイミングや“程よさ”が重要なのです。
そういった意味では、コミュニケーションに特化したビジネス資格や、ホスピタリティ、接客心理などに関係する資格を取得してもよいでしょう。

『接客サービスマナー検定』や『サービス接遇検定』など、カット技術には直接関係のない検定も、来店してくれたお客に満足してもらうという目的では役立ちます。
あらためて接客サービスについて学ぶことで、自店が気持ちのよい接客ができているかどうかを客観的に確認することができるでしょう。

美容師にとって、カット技術以外でも、学ぶことで次へのステップにつながるような知識は多くあります。
利益と集客につながる資格や認定を調べて、収益力アップの手段として取り入れてみてはいかがでしょうか。


※本記事の記載内容は、2021年8月現在の法令・情報等に基づいています。