企業や商品のイメージアップに利用したいベビーフェイス効果とは
赤ちゃんの特徴を持ったものに対してポジティブな感情を抱く心理現象のことをベビーフェイス効果といいます。
一見、マーケティングとは関係ない心理現象にも思えますが、実はキャラクターなど、身近なところで、このベビーフェイス効果がマーケティングの一環として使われています。
今回は、消費者に親近感や安心感を与えることで、企業や商品のイメージアップにもつながるベビーフェイス効果についてご紹介していきます。
一見、マーケティングとは関係ない心理現象にも思えますが、実はキャラクターなど、身近なところで、このベビーフェイス効果がマーケティングの一環として使われています。
今回は、消費者に親近感や安心感を与えることで、企業や商品のイメージアップにもつながるベビーフェイス効果についてご紹介していきます。
広告などに活用されるベビーフェイス効果
オーストリアの動物行動学者であるコンラート・ローレンツは、人が『かわいい』と感じる人間や動物の身体的な特徴のことを『ベビースキーマ』と名づけました。
『ベビースキーマ』とされるのは、広い額や大きな目、小さな鼻、小さな上顎・下顎、小さな歯、短い手足など、いわゆる赤ちゃんの特徴といわれるものです。
多くの企業では自社のサービスや商品をPRするために、イメージキャラクターを作っています。
実は、そのほとんどが、この『ベビースキーマ』の特徴に基づいてデザインされているのです。
その理由は、ベビーフェイス効果を期待しているからです。
ベビーフェイス効果とは、人は赤ちゃんのような特徴を持つものに安心し、親しみを持つという心理現象のことです。
つまり、赤ちゃんのかわいらしくて無垢で無邪気で純粋なイメージを商品や企業のイメージとかぶらせることで、消費者に安心感や親近感を抱いてもらおうとしているわけです。
たとえば有名なところでは、食品メーカーのキユーピーが、アメリカのイラストレーターであるローズ・オニールがキューピッドをモチーフにしてデザインした『キューピー』を、マヨネーズなどの自社商品のイメージキャラクターに使用しています。
キューピーは、まさに『ベビースキーマ』の特徴を体現するキャラクターで、消費者にベビーフェイス効果を促す最たる例といえるでしょう。
また、洋菓子で知られる不二家のペコちゃん、日本コカ・コーラの清涼飲料水のQoo(クー)、森永製菓のチョコボールのキョロちゃんなど、誰もが知る人気キャラクターはほとんどが『ベビースキーマ』の特徴に当てはまっていることがわかるでしょう。
近年では、東京ガスのパッチョやケーブルテレビのJ:COMのざっくぅなども人気です。
これらのイメージキャラクターも『ベビースキーマ』の特徴をよく押さえています。
そのため、人気を獲得し、LINEスタンプまで登場。
企業のマスコットの枠を超え、一キャラクターとしても展開し始めています。
ほかにも調査会社が定期的に行っている企業の人気マスコットキャラクターランキングには、このベビーフェイス効果を発揮しているキャラクターたちが、よくランクインしています。
ベビーフェイス効果を狙った多種多様な施策
ベビーフェイス効果を狙ってデザインされたものは、大企業が展開する有名なイメージキャラクターだけではありません。
近所のスーパーの看板から何気ない小物まで、さまざまなところに多種多様なキャラクターが描かれていますが、よく見てみると『ベビースキーマ』の特徴に当てはまっているのです。
これらのキャラクターは、消費者の警戒心を解き、安心感を得るのに一役買っています。
キャラクターだけではなく、ほかにもたくさんのベビーフェイス効果を狙ったマーケティング施策があります。
たとえば、CMなどで、赤ちゃんそのものを起用し、ダイレクトにベビーフェイス効果を狙ったものも少なくありません。
オムツなどのベビー用品やマタニティグッズなどの広告ではなく、まったく関係のないカップラーメンや生命保険、清涼飲料水などのCMで、赤ちゃんが出演しているのを見たことがあるかと思います。
このように、イメージアップや親近感を得るにはとてもプラスであるベビーフェイス効果ですが、ターゲットを間違えるとまったく効果がないこともあります。
たとえば、自動車や電子機器などはCMや広告に赤ちゃんが合うとはいえません。
ベビーフェイス効果をマーケティングに取り入れて、自社の商品やサービスをPRするのであれば、本当に効果があるかどうかをよく精査する必要があるでしょう。
そのうえで、ターゲットに合うと判断したのであれば、ベビーフェイス効果を上手に活用して、企業や商品のイメージアップを狙ってみてはいかがでしょうか。
※本記事の記載内容は、2019年11月現在の法令・情報等に基づいています。
オーストリアの動物行動学者であるコンラート・ローレンツは、人が『かわいい』と感じる人間や動物の身体的な特徴のことを『ベビースキーマ』と名づけました。
『ベビースキーマ』とされるのは、広い額や大きな目、小さな鼻、小さな上顎・下顎、小さな歯、短い手足など、いわゆる赤ちゃんの特徴といわれるものです。
多くの企業では自社のサービスや商品をPRするために、イメージキャラクターを作っています。
実は、そのほとんどが、この『ベビースキーマ』の特徴に基づいてデザインされているのです。
その理由は、ベビーフェイス効果を期待しているからです。
ベビーフェイス効果とは、人は赤ちゃんのような特徴を持つものに安心し、親しみを持つという心理現象のことです。
つまり、赤ちゃんのかわいらしくて無垢で無邪気で純粋なイメージを商品や企業のイメージとかぶらせることで、消費者に安心感や親近感を抱いてもらおうとしているわけです。
たとえば有名なところでは、食品メーカーのキユーピーが、アメリカのイラストレーターであるローズ・オニールがキューピッドをモチーフにしてデザインした『キューピー』を、マヨネーズなどの自社商品のイメージキャラクターに使用しています。
キューピーは、まさに『ベビースキーマ』の特徴を体現するキャラクターで、消費者にベビーフェイス効果を促す最たる例といえるでしょう。
また、洋菓子で知られる不二家のペコちゃん、日本コカ・コーラの清涼飲料水のQoo(クー)、森永製菓のチョコボールのキョロちゃんなど、誰もが知る人気キャラクターはほとんどが『ベビースキーマ』の特徴に当てはまっていることがわかるでしょう。
近年では、東京ガスのパッチョやケーブルテレビのJ:COMのざっくぅなども人気です。
これらのイメージキャラクターも『ベビースキーマ』の特徴をよく押さえています。
そのため、人気を獲得し、LINEスタンプまで登場。
企業のマスコットの枠を超え、一キャラクターとしても展開し始めています。
ほかにも調査会社が定期的に行っている企業の人気マスコットキャラクターランキングには、このベビーフェイス効果を発揮しているキャラクターたちが、よくランクインしています。
ベビーフェイス効果を狙った多種多様な施策
ベビーフェイス効果を狙ってデザインされたものは、大企業が展開する有名なイメージキャラクターだけではありません。
近所のスーパーの看板から何気ない小物まで、さまざまなところに多種多様なキャラクターが描かれていますが、よく見てみると『ベビースキーマ』の特徴に当てはまっているのです。
これらのキャラクターは、消費者の警戒心を解き、安心感を得るのに一役買っています。
キャラクターだけではなく、ほかにもたくさんのベビーフェイス効果を狙ったマーケティング施策があります。
たとえば、CMなどで、赤ちゃんそのものを起用し、ダイレクトにベビーフェイス効果を狙ったものも少なくありません。
オムツなどのベビー用品やマタニティグッズなどの広告ではなく、まったく関係のないカップラーメンや生命保険、清涼飲料水などのCMで、赤ちゃんが出演しているのを見たことがあるかと思います。
このように、イメージアップや親近感を得るにはとてもプラスであるベビーフェイス効果ですが、ターゲットを間違えるとまったく効果がないこともあります。
たとえば、自動車や電子機器などはCMや広告に赤ちゃんが合うとはいえません。
ベビーフェイス効果をマーケティングに取り入れて、自社の商品やサービスをPRするのであれば、本当に効果があるかどうかをよく精査する必要があるでしょう。
そのうえで、ターゲットに合うと判断したのであれば、ベビーフェイス効果を上手に活用して、企業や商品のイメージアップを狙ってみてはいかがでしょうか。
※本記事の記載内容は、2019年11月現在の法令・情報等に基づいています。