ひかり税理士法人

集患につながる内部メディアと外部メディアの活用法

23.05.01
業種別【医業】
dummy
クリニック経営には集患が欠かせません。
そして、集患のためにはクリニックの周知をいかに進めていくかがポイントとなります。
クリニックのなかには、みずから制作・運営を行う内部メディア(オウンドメディア)を活用して周知を図っているケースもあります。
一方で、医療系雑誌や医療系Webサイトなどの外部メディアの取材を受けることで、知名度を上げていることもあります。
どちらか一方に偏るのではなく、双方をバランスよく活用することで相乗効果が生まれ、これまで以上の効果が期待できます。
今回は、内部メディアと外部メディアの活用方法を説明します。
dummy
自前のコンテンツで検索上位表示を目指す

クリニックの内部メディアといえば、広報誌やパンフレット、ホームページなどがあげられます。
広報誌やパンフレットなどは、来院する患者しか手にすることがないため、訴求の範囲は限定的です。
一方、クリニックのホームページは誰でもアクセスできるため、多くのユーザーにリーチすることが可能です。
実際に、医療機関を選ぶ際に多くの患者が参考にしているのは、クリニックのホームページだという統計もあります。
つまり、内部メディアのなかでも、特に力を入れるべきは、クリニックのホームページだということになります。

ただし、ホームページを作成したとしても、検索結果の上位に表示されないと、人に見てもらえず、集患にはつながりません。
患者が医療機関を探す際には「地域+診療科目」などで検索をすることが多いので、競合の多い地域だと検索結果のなかに埋もれてしまい、うまく患者にアプローチすることができません。
そこで、検索順位の上位に表示させるためのSEO対策が重要になります。

SEOとは検索エンジンの最適化のことで、ユーザーが検索に使用する用語をホームページ内で使用することで、検索上位に表示することが可能になります。
診療案内などに掲載する情報は基本的に決まっているので、医師によるコラムや病気に関するQ&Aなどのページをつくって、SEO対策を行うのが一般的です。
これらのコンテンツは、病気の症状や対処法を知りたいユーザーにリーチすることができ、これをきっかけに患者の来院が期待できるというわけです。

継続的にコラムやQ&Aを更新していくことで徐々にアクセス数が増え、集患につながっていきます。
最初はあまり効果が出ずにもどかしい思いをするかもしれませんが、内部メディアのコンテンツは広告出稿とは異なり、削除しない限り長期にわたってインターネット上に残り続けます。
コンテンツの数が増えることはSEO対策上、より有利になりますので、あきらめずに続けていきましょう。


メディアでの情報発信は正確に

内部メディアと合わせて、医療系雑誌や医療系Webサイトなどの外部メディアを活用することで、よりクリニックの知名度を上げることができます。
医療系のメディアは非常に数が多く、たとえば雑誌であれば、診療科目によって細分化されているうえに、医師向けや看護師向けのほか、隣接分野としてケアマネージャー向け、保健師向けの雑誌なども存在します。

ある程度の規模のクリニックであれば、これらのメディアから取材の依頼があるでしょう。
大きな病院では広報課や広報担当で対応できますが、広報担当のいないクリニックであれば、受付担当などが対応しなければなりません。

取材の依頼を受けたら、まずはどういった媒体なのか、取材対象者は誰なのか、取材の意図や、企画内容などを確認しましょう。
可能であれば、媒体の担当者から企画書や見本誌などを送ってもらい、内容を精査します。

取材を受けるのであれば、日程調整を行い、事前にインタビューの質問案をもらうようにしましょう。
医療系のインタビューは、正確な医療情報を提供する必要があり、思いつきで答えることはできません。
質問案の答えを事前によく考え、取材に臨みたいところです。

そして、取材後も必ず原稿の確認をさせてもらいましょう。
インタビューを受けて、正確に答えたものの、取材をした媒体との共通認識に齟齬が出る可能性もあります。
もし、間違った医療情報が掲載されてしまうと、クリニックの評判を落とし、信用を失うことにもなりかねません。
雑誌媒体などではなくWebメディアであれば、掲載後の修正も可能ですが、やはり間違った情報が少しでもユーザーの目に触れないように細心の注意を払う必要があります。

同様に内部メディアのコンテンツも、誤った医療情報や確証のない情報を載せてしまうと、患者離れを引き起こしてしまうことがあります。
内部メディアも外部メディアも、医療情報を発信する際は、情報元をしっかりと確認し、間違いのないように心がけましょう。


※本記事の記載内容は、2023年5月現在の法令・情報等に基づいています。