ひかり税理士法人

60歳から64歳までの高年齢労働者の処遇改善に取り組む事業主を助成!

21.07.13
ビジネス【助成金】
dummy
2025年度から『高年齢雇用継続給付』の給付率が引き下げられることを受け、対象となっていた高年齢労働者の公正な待遇を確保するため、『高年齢労働者処遇改善促進助成金』が2021年4月に新設されました。
『賃金規定等改定計画書』を作成し、60歳から64歳までの高年齢労働者に適用される賃金に関する規定または賃金テーブル(以下、『賃金規定等』)などの増額改定に取り組む事業主が、助成を受けることができます。
dummy
『高年齢労働者処遇改善促進助成金』

【主な支給要件】
以下のすべてを満たしている事業主が対象となります。
(1)以下のAとBを算出・比較し、減少率が95%以上であることが確認できること。
A……賃金規定等改定の措置に基づき、増額された賃金が支払われた日の属する月前6カ月間に算定対象労働者(※)が受給した増額改定前の賃金の金額で算定した高年齢雇用継続基本給付金の総額
B……賃金規定等を増額改定後、各支給対象期において当該算定対象労働者が受給した増額改定後の賃金の額で算定した高年齢雇用継続基本給付金の総額
(2)賃金規定等を増額改定し、増額改定後の賃金規定等を6カ月以上運用していること。
(3)増額改定前の賃金規定等を6カ月以上運用していたこと。
(4)支給申請日において増額改定後の賃金規定等を継続して運用していること。

※算定対象労働者とは、事業所において高年齢雇用継続基本給付金を受給しているすべての労働者をいいます。
算定対象労働者が20人に満たない場合は、算定対象労働者の希望によりフルタイムからパートタイム等に雇用形態が変更になり、賃金規定等改定日後も高年齢雇用継続基本給付金を受給する者のうち、事業主が指定する任意の1名を算定対象労働者から除外することができます。

【支給対象労働者】
(1)賃金規定等改定計画書に、算定対象労働者として記載されている者。
(2)支給申請日において、継続して支給対象事業主に雇用されている者。
(3)増額改定した賃金規定等を適用されている者。

【支給額】
増額改訂した賃金規程などを適用した年度により、以下の助成率で支給されます。
なお、AおよびBは、【主な支給要件】の項目で提示したものに基づきます。

●増額改定したのが、2021年度または2022年度の場合
中小企業:(A-B)×4/5
中小企業以外:(A-B)×2/3
●増額改定したのが、2023年度または2024年度の場合
中小企業:(A-B)×2/3
中小企業以外:(A-B)×1/2

※100円未満は切り捨てとなります。
※助成金の申請は、6カ月ごとの最大4回(2年間)できます。

【申請手続き】
1.賃金規定等改定計画書を作成し、賃金規定等改定予定日の前日までに添付書類を添えて管轄の労働局に提出し、労働局長の認定を受ける。
2.認定された計画書に基づき賃金規定等の増額改定を行う。
3.各支給対象期末月分にかかる管轄安定所が指定した高年齢雇用継続基本給付金の支給申請月の翌月の初日から起算して2カ月以内に、所定の申請書に、添付書類を添えて管轄労働局長に提出する。

なお、本助成金にはこれ以外にも細かい支給要件がございますので、詳細は厚生労働省ホームページをご確認ください。

出典:厚生労働省ホームページ
https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/koyou_roudou/koyou/kyufukin/index_00039.html


※本記事の記載内容は、2021年7月現在の法令・情報等に基づいています。