ひかり税理士法人

お客の不満も解消!『行列』を適切に管理するには?

25.04.01
業種別【飲食業】
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多くの人は行列店について「美味しい店」「人気の店」というイメージを抱くのではないでしょうか。
しかし、飲食店の行列は必ずしもよい面ばかりではありません。
繁盛店の証でもある行列ですが、待たされるお客の不満の蓄積や近隣への迷惑など、さまざまなリスクをはらんでいます。
行列は適切に管理し、顧客満足度を高めることが大切です。
飲食店の行列にまつわるリスクを回避するための管理方法を解説します。

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行列ができるメリットとデメリット

飲食店において、行列ができることは大きなメリットです。
視覚的なインパクトによって通行人の注目を集めますし、「あんなに行列ができているなら、きっとおいしいに違いない」という心理が働くため、新規のお客を呼び込むことにもつながります。
また、テレビや雑誌などのメディアに取り上げられる可能性が高まるうえに、口コミサイトやSNSでの拡散も期待できます。

一方で、デメリットもあります。
まず、長時間待たされることは、お客にとって大きなストレスとなります。
暑い日や寒い日、雨の日などは特に不満が募りやすくなりますし、割り込みや順番の間違いなどによるお客同士のトラブルも発生する可能性が高くなります。

また、行列によって入店を諦めるお客が一定数おり、機会の損失も少なくありません。
調査方法や対象者によって変わるものの、「行列に並べる時間」はだいたい30分くらいといわれています。
つまり、30分以上は待てないというお客が多いので、行列の長さに気を配る必要があります。

さらに、長い行列は通行の妨げになったり、騒音問題を引き起こしたりするため、近隣住民からのクレームの原因になる可能性も考えられます。
このように行列には一長一短があることを認識しておきましょう。

業務の見直しやデジタルツールで行列を解消

飲食店で客足を維持したまま長い行列を生じさせないためには、オペレーションの見直しや就業員の補充などを実施しましょう。
スタッフを増やして効率的なオペレーションにすることで、回転率を上げ、行列を短くすることが可能です。
場合によっては、テーブル席を減らしてカウンター席を増やすなど、席数を見直してもよいかもしれません。

また、デジタルツールで行列を解消するという方法もあります。
近年は整理券のデジタル版ともいえる「呼び出しシステム」が多くの飲食店で採用されています。
呼び出しシステムは、来店もしくはウェブ上で受付したお客を順番が来たらスマートフォンへの通知などによって呼び出すというシステムです。
お客は行列に並ぶことなく、順番が来るまで、買い物などほかのことに時間を割けるというメリットがあります。

ほかにも、事前注文システムや予約システム、デリバリーサービスの導入なども、行列を解消するためのシステムです。
いずれも、お客が並ばずに時間を有効活用するためのツールなので、行列で不利益を被っているのであれば、導入を検討してみてはいかがでしょうか。

行列を維持しながら課題の解決を図るには?

一方、飲食店によっては意図的に行列を作り出すマーケティング戦略を用いているケースもあります。
行列は繁盛店の『看板』です。
せっかくの行列をなくしたくないという飲食店もあると思います。
行列を維持しながら、行列にまつわる課題を解決したいのであれば、さらなる工夫が必要です。

たとえば、店外にスペースがあれば、椅子や日よけ、暖房器具などを設置し、快適な待機場所を提供することで、並んでいるお客の負担の軽減が可能です。
並んでいるお客にメニューを渡して、注文する料理を前もって考えてもらうのも、待ち時間を意識させない工夫の一つです。

また、看板やボード、デジタルサイネージなどを設置して、待ち時間のだいたいの目安を並んでいるお客に伝えておくことも効果的です。
待ち時間を表示しておけば、お客の不満をある程度は軽減することが可能ですし、「このくらいであれば待てる」という新規のお客を逃さずに済みます。

飲食店の行列は、集客効果やブランドイメージの向上など、さまざまなメリットをもたらしますが、同時にお客の不満や近隣への迷惑、従業員の負担増加など、多くのデメリットも生じさせます。
行列を適切に管理するためには、システムの導入や待ち時間中の工夫など、さまざまな対策を講じる必要があります。
まずは店に行列ができるタイミングなどをよく調べて、状況に合わせた適切な管理方法を考えてみましょう。


※本記事の記載内容は、2025年4月現在の法令・情報等に基づいています。