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経理のアウトソーシングで大失敗!中小企業でやってはならない理由を大公開【前編】

21.09.07
【代表コラム】
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今、どの業界もアウトソーシング(外部委託)って流行ってますよね。
例えば、見込み顧客の開拓(テレアポなど)、営業企画に関する事務作業(電話対応、商品カタログや提案資料などの作成など)コールセンターやカスタマーサポートサービスの運営、工場での商品製造(OEM)、商品の在庫管理や梱包、発送、店舗や事務所の運営(店員の派遣、ショップ経営、清掃など)、社内のネットワーク環境の構築やシステムの設定、運用、保守などがありますよね。
私たちの業界でいえば、経理代行、記帳代行だったり労務管理、給与代行だったりします。

この経理業務のアウトソーシングについては数多くのサイトでは
「経理はアウトソーシングすべき」
「間接部門は出来る限り軽くすべき」
「手間のかかるわからない仕事はその道の専門家に任せるべき」

このように書かれています。
実際に記帳代行や経理代行を専門にしている会社もたくさんあります。そういう考えももちろん理解はできます。

しかしながら中小企業で経理をアウトソーシングした結果、【利益額が減ってしまった】【事業が見えなくなってしまった】こういう声が非常に多いのも事実。

そこで、今回は私たち経営と税務のプロフェッショナルの視点で、改めてこの経理のアウトソーシングのメリットと実際に起きるデメリットについてお伝えします。

《目次》
1.経理のアウトソーシングでのメリット
2.経理のアウトソーシングに潜む本当の罠(大きなデメリット)
2-1.思った以上にコストがかさむ
2-2.経営数字の把握が遅れ赤字体質となる

1.経理のアウトソーシングでのメリット

中小企業を経営するにあたって経理のアウトソーシングを考える理由は様々あるかと思います。私たちにも多くの企業様から「採用が難しい」「やめられた時のリスクが大きい」など実際の声を聞きます。

私たち税務のプロフェッショナルから見ても確かに経理業務というのは複雑な行為だし、請求書の発行など経営者がやることではもちろんないと思いますし、管理のミス1つで数字も変わってしまうので業務として決して簡単ではないと思います。

また優秀な経理業務が出来る方を採用しようと思うと、人材の獲得が困難である近年ではすぐに採用できるとは限りませんし、中小企業では経理の人数は1名~2名のため、万が一採用をして教育をしても退職されてしまってはノウハウが自社に残らずリスクもあるため、こうした意味では経理のアウトソーシングのメリットは十分にあると思います。

しかし経営について真剣に考えている企業であればあるほど、内製化(自計化)がでいることをご存じでしょうか?
特に利益を大きく伸ばしたり出されている企業様であればあるほどこの傾向は顕著です。

経理をアウトソーシングした結果、自社の経営数字がどんぶり勘定になってしまいタイムリーに経営数字を追うことをしなくなり、赤字化or利益が大きく減ってしまった。
こうしたアウトソーシングに潜む罠が存在するのです、これは仕組みというよりむしろ経営者の慣習から来ているようにも感じます。

2.経理のアウトソーシングに潜む罠(大きなデメリット)

経理のアウトソーシングといっても経理業務のすべてを自動的にこなしてくれて、例えば毎日勝手に経営数字が記録されていくわけではそもそもありません。

ここでは実際に起きたアウトソーシングに潜む2つの罠についてご紹介します。

2-1.思った以上にコストがかさむ

第一に、経理のアウトソーシングでやれることは、「会計入力」「書類作成」「請求書の管理」などになります。また「経理のコストを圧縮したい」とお考えの場合は、アウトソーシング企業のスタッフが在中してくれることはなく、オンラインでのやり取りとなります。
例えばシンプルに不動産の家賃など毎月請求額が固定されており、変化が全くない企業様でしたら指示の量も少ないためある程度自動的に請求業務が回るかもしれません。
しかしながら多くの企業で特に伸びている企業様であればあるほど、請求はお客様に合わせて複雑に変化したり、紙の書類や領収書を受け渡したい場合でもスキャンをしたりなど「経理以外のパート様レベルの仕事」が追加されます。
現金の管理もオンラインで振込みをすることはできますが、銀行ATMで現金をおろすことはできませんので、むしろ経営者様が銀行までわざわざ毎月何度も足を運ぶ必要が出てきてしまいます。

そのため「アウトソーシングにかかる費用」だけでなく、「アウトソーシング企業をコントロールするための社内の業務がわかる人材」の採用及び人件費がかかります。
経営者様の管理コストも加わることを考えると、中小企業であれば経理スタッフを自社で雇い入れた方が安くなると感じませんか?
アウトソーシング業務を実際に実行しようとした結果、多くのコストが生まれてしまったということはよくある話です。アウトソーシングは安くありません。

2-2.経営数字の把握が遅れ赤字体質となる

次にアウトソーシングに潜む罠として、知らず知らずのうちに起こること。
それは「経営数字の把握が遅れる」ということです。

経営者は本来経営数字に強くなるためにはタイムリーに経営数字を見るべきだと考えます。
本当に利益を出したいならば、最低限毎月1回は必ず経営数字を出す必要があります。

経理のアウトソーシングを利用しようと思う時、アウトソーシングをしたら専門業務を丸投げできるから、本業に専念できる。確かに一理あります。
しかし実際にメールで「○○日までに請求書をPDFで送ってください」と言われたとします。毎月必ず実行できますか?少し遅れたところで誰も咎めることはしません。アウトソーシング先は会社の管理まではしてくれませんし、わざわざ波風が立つ発言はしませんよね。

その結果多くの企業は少しずつ遅れていきます。数カ月遅れることは当たり前、中には半年や一年近く遅れる可能性もあります。税理士に請求書を送らなくても目の前の会社経営に直接影響するわけではありませんから。

その結果知らず知らずのうちに、経営数字のコントロールができなくなります。
自社の利益が今月どのくらい出たのか?赤字だったすればその要因は何なのか?企業規模が大きくなればなるほど少しのかじ取りのミスが大きな影響として乗っかってきます。

これこそが経理のアウトソーシングに潜む本当の罠(デメリット)なのです。

経理を内製化(自計化)したい経営者様にお知らせ

弊社は、経理・記帳丸投げによるドンブリ経営から自社で経理をやる大切さをインストールし、現状の経理体制を変えて新しい経理体制にすべく会計ソフト・販売管理ソフト・原価管理ソフト導入を通じて正確でタイムリーな経営数字を自社で出せるように支援していきます。これによって現状の経営状態を数字で把握することが可能となります。ご相談は無料ですので、どうぞお気軽にお問合せください。

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