【代表 鈴木宏典のコラム】経営とは何か?〈前編〉
『経営とは何か?』
この問いに答えられる中小企業の経営者はいったいどれくらいるのでしょうか?
経営者の中で、経営全体を把握している人ってどれくらいいるのでしょうか?
そしてこれが分かっていれば、どんなに経営が楽か・・・。
こんな風に考えている経営者はどれだけいるでしょうか?
コンサルティング経験の豊富な私たちが思うに、ほとんどの中小企業の社長は、日々目の前の仕事を一生懸命こなしています。ただひたすら今日の仕事を一生懸命こなす、これが中小企業の社長の実態なのではないでしょうか?これを私は「もぐらたたき経営」と呼びます。どこの穴からわからないところから、突然飛び出すもぐら、つまりクレームや緊急事態を羅列的に叩き潰す。そして、明日は明日でどこの穴からもぐらが飛び出てくるのか?いつも不安で、夜も眠れない日々を過ごしています。社長は、恐怖でいっぱいなのです
見えないから怖い
では、そもそもなぜ怖いのでしょうか?毎日一生懸命がんばっているのになぜ不安が消えないのでしょうか?
それは、見えないからです。つまり、自社の経営全体を把握できず、経営課題が見えないから怖いのです。
例えば、お化け屋敷を想像してみてください。私は、お化け屋敷が大嫌いなので想像するだけで震えてしまいますが、でもそもそもどうして怖いのでしょうか?それは、周りが暗くて、お化けがどこから出てくるかわからないからなのです。もしもすべてのお化けが見えていたら・・・。
想像するだけで笑ってしまいますが、まったく怖くないでしょうね。お化けの苦手な私ですらまったく恐怖を感じないと思います。ということは、もぐらたたきも同じですよね。もぐらがどこから出てくるか分かれば、どうでしょうか?そんなにシャカリキになって叩かなくても、効率よくモグラをつぶすことができますよね。
これは、経営も同じなのです。経営全体をできる限り把握する。すると自然と恐怖が薄くなってきます。しかし、経営は生き物です。すべてを把握することは不可能です。そして、すべての不安を拭い去ることは、どんな強靭な精神をもった経営者も無理でしょう。だからこそ、“できる限り”見える化することが重要なのです。
見える化するためにできる3つのこと
そのためにしないといけないことは、3つあります。
① まずは、経営全体を学び理解すること。
② 学んだ経営の知識を使って自社における経営のシナリオ=自社の未来を自分なりに描き切ること
③ そして最後の一つは、それを実行するということです。
経営全体を把握するためにここでもう一度問いです。
さて、経営とは一体何でしょうか?
経営とは、会社経営を永遠に継続させることだ・・・
経営とは、投資である・・・
経営とは、顧客を満足させ、適正な利潤を上げることだ・・・
経営とは、強みを生かすことだ・・・
経営についての見解は、社長によって様々ですよね。
では、経営の権威ある学者や実務家は、経営についてどのように述べているのでしょうか?
続きは後編にてお伝えします。