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NOをYESにする力! 結果を出すための「説明術・プレゼン術」その1

14.09.14
ビジネス【マーケティング】
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自分たちが一生懸命に考えた企画・提案、そして商品が、なかなかお客様にYESと言ってもらえない。

企画・提案や商品の中味に問題があるのであればいざしらず、説明やプレゼンの仕方が悪いばかりに、簡単にNOを突き付けられてしまう。
そんなケースをたくさん見聞きしてきました。

これを読んでくださっている皆さんの業種は多種多様だと思います。
企画・提案そして商品の中味は、それぞれに異なるでしょう。
それでも、扱う企画・提案や商品を、相手にどう説明し、プレゼンするかには、一定のやり方があります。
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佐藤達郎の今すぐ使える!マーケティング手法

私は30年近くにわたり広告代理店でプレゼンを繰り返してきて、多くの成果を挙げてきました。
プレゼンに強いクリエイティブ・ディレクターとして「連戦連勝男」などとも、呼ばれていました。
今回からは何回かに分けて、そんな説明術・プレゼン術についてお伝えしていこうと思います。

説明・プレゼンの基本中の基本は、中味の単なる解説ではなく、「結果、こうなる」を伝えることにあります。

たとえば、あなたが飲料メーカーの新製品を開発する部署にいるとして、決裁権を持つ部長にプレゼンすることを考えてみましょう。
多くの人は、「この新しい清涼飲料は、△△成分を入れることで、少しだけ苦みの加わった爽やかな飲み味が実現できます!」と説明し、
△△成分がどのようなものから成り立っていて、それがもたらす飲み口がどのようなものかということを、熱心に説明し続けるのです。
 
しかし決定権者の知りたいことは、そこにはありません。
知りたいのは、それは、どんな人に、どういったいいことをもたらすのか?
つまり「結果、こうなる」ということです。

第一には飲む人にとって「結果、こうなる」ということ。
飲む人は、甘い味に飽きている。
アルコールではないがビシッと苦みのある飲み物を欲している。
特に、30代、40代の男性がアルコールを飲めないときに飲むべき清涼飲料が今は存在しない。
だからこそ、「この新製品には意味がある」といった事柄です。

さらに、もっと突っ込んで考えてみましょう。
発売する会社にとって、新発売を決める部署にとって、そして決定権者が率いるチームにとっては、どうでしょうか?
これは何も「売り上げが上がる」という単純なこととは限りません。
 
もし自社の清涼飲料事業がまだ小さいとしたら、大きくするキッカケとしての役割が必要でしょうし、
競合他社を慌てふためかせるような新奇性が必要かもしれません。
そして、社内での自部署の存在感が増す、といったことだって、十分に「いいこと」で「結果、こうなる」になり得るのです。

次回からも引き続き「説明術・プレゼン術」について、お伝えしていきます。


次回の「佐藤達郎の今すぐ使える!マーケティング手法」は
『NOをYESにする力! 結果を出すための「説明術・プレゼン術」その2』をお届けします。


[プロフィール]
佐藤 達郎(さとう・たつろう)
多摩美術大学教授(広告論/マーケティング論)、コミュニケーション・ラボ代表。2004年カンヌ国際広告祭日本代表審査員。浦和高校、一橋大学、アサツーDK、(青学MBA)、博報堂DYを経て、2011年4月より現職。著書に、『NOをYESにする力!』『アイデアの選び方』『自分を広告する技術』『教えて!カンヌ国際広告祭』がある。

[記事提供]

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