藤垣会計事務所

サロンの経営計画は毎月の検証・改善の積み重ね

15.03.11
業種別【美容業】
dummy
経営において「年間経営計画」を立てることは必須。
これはヘアサロン経営でも同じです。
東京都内で20年以上の業歴を刻むサロンCは、経営計画を実践するにあたり、毎月の検証・改善を大切にしています。

オーナーのKさんは独立当初から経営者に徹しようと考えていました。
そこで活用しているのが経営計画。
売上目標をしっかりと立て、借り入れ時の決算書は銀行から評価されるほど、数字に対しての意識が高かったそうです。
dummy
となりのヘアサロン

しかし、多忙な状況だったことから、Kさんはまずスタッフとのコミュニケーションを重視しました。
技術者として顧客がつかなければ給料を上げられません。
そこで、食事や社員旅行などで還元しつつ、しっかりとコミュニケーションを取っていくことに努めました。

経営計画の立て方は、毎年11月にその年の売上を分析して、翌12月に目標を打ち出すという流れ。
数字に関しての内容は「技術売上」「店販売上」「スタッフ個々の指名売上」「サロン全体の売上」などがあります。

この中で特に重要なのが「スタッフ個々の指名売上」の目標。
お客さまに支持されて、サロンは繁栄します。
また自分を指名しに来てくれるお客さまを、自分でコントロールしてほしいというKさんの願いも込められています。

この個々の指名売上目標は、スタッフ自身の申告制で決めています。
基本は前年より上回るようにして、1月から12月まで月ごとに出してもらいます。
全スタッフの目標と、サロン全体の目標とを照らし合わせて最終決定し、公開に至ります。
毎日の数字を記入する欄もあり、そこにも目標を記載。
目標に届くよう「○日までに○○円の売上」と書いているスタッフもいます。

もちろん、目標を達成できないこともあります。
そのときに検証し、次につなげていくことが大切。
毎月のミーティングで反省・改善を行い、来年へとつなげています。

こうした検証・改善は、キャンペーン計画でも同様に実践。
年間行事から大まかな枠組みを考えています。
2ヵ月前にスタッフとのミーティングで内容を詰め、決定したらPOP等を作成し、お客さまに告知。
毎日お客さまの反応を数字として残し、売上と同じく1ヵ月ごとに検証・改善をしていきます。


【記事提供元】
サロンオーナー2015年1月号(理美容教育出版)