患者の不安を取り除く! 日頃の感染予防対策をチェック
感染予防対策がこれまでになくシビアになっている昨今。
クリニックで行っている対策を今一度、振り返ってみませんか?
新型コロナウイルスを通じて、感染予防対策についてしっかりと学んでいる患者も多く、そのぶん些細なことで不安感をおぼえやすくもなっています。
隅々まで配慮を行き渡らせ、どんな方にも安心していただける環境づくりに取り組んでいきましょう。
クリニックで行っている対策を今一度、振り返ってみませんか?
新型コロナウイルスを通じて、感染予防対策についてしっかりと学んでいる患者も多く、そのぶん些細なことで不安感をおぼえやすくもなっています。
隅々まで配慮を行き渡らせ、どんな方にも安心していただける環境づくりに取り組んでいきましょう。
感染予防対策として多くの医療機関が行っていること
一般的な感染予防として、多くの医療機関が次のようなことを実践しています。
●すべてのスタッフが手指衛生などの標準予防策を実施する
●感染症の流行状況をかんがみて、飛沫予防策などを実施する
●電話受付や問診時に患者の感染症リスクを評価し、ほかの患者との接触を避けたり、マスクの着用を求めたりする
●検体採取・検査材料の取り扱い時は、清潔なグローブを使用する
●シングルユース物品の使用を徹底する
●感染症患者の診察・処置後は、必要な除染・消毒を行う
これらは基本中の基本。
そのうえで、次のようなところまで徹底しているクリニックもあります。
●専門業者による清掃
特に感染症患者の使用後などは、徹底的な清掃が求められます。
●室内ダストフリーの実践
物品の在庫を抱えすぎず、回転をよくしておくことで、ほこりをたまりにくくします。
●清潔区域と不潔区域の区別化
医療者以外のスタッフでもわかるようにしっかり区別化し、清掃もそれぞれに適切な方法をマニュアル化します。
●水回りの清掃の徹底
水垢や水はねは、細菌の温床になるので常にきれいにしておきます。
これらは、医療現場においてはとても重要なことです。
一方、これらは患者の目に触れない場面で行われることが多く、患者にはなかなか伝わりにくいところがあります。
患者に安心してもらうためには、院内で患者が目にすることになる診察室と待合室、そしてお手洗いについてもわかりやすい配慮が必要です。
患者が安心する感染症予防対策のポイント
診察室は、医療者の目が行き届きますが、待合室とお手洗いは、診療時間中は目に入りませんし、ともすれば事務スタッフに全面的に任せっきりになることもあるでしょう。
患者はその限られたスペースで過ごしながら、「気持ちのよい空間だ」「安心感がある」とか、あるいは逆に「不潔な感じがする」「不快だ」「不安だ」といった気持ちになっています。
次のような点は、患者がそのクリニックの衛生状態をはかるときのポイントになります。
これらを実践することは、感染予防に役立つのはもちろんのこと、患者へのアピールにもなり、不安感を和らげることにもつながります。
●空気清浄機の設置
世間では、感染予防に換気が推奨されていますが、温度管理が大事なクリニックでは、空気清浄機を利用するところが多くあります。
使用の際は、エアコンも空気清浄機も、一般家庭よりもフィルターをこまめに掃除しましょう。
また、冬場を中心に、加湿器で適切な湿度を保つことも重要です。
もし超音波式加湿器を利用するなら、水とフィルターの管理は毎日行うことが重要です。
具合が悪くて来院する患者は、空気の清浄感には敏感です。
●スリッパ殺菌ディスペンサーの設置
そもそも人の足には多くの微生物がいて、特に水虫の原因菌である白癬菌は伝播しやすく、やっかいです。
スリッパの使い回しは、実は危険です。
また、スリッパに履き替えるときに手で触ることにも、リスクがあります。
どこを触ったかわからない誰かの手から、あるいは自分の手から、感染は起こり得ます。
そのため、最近は1回履くたびに紫外線照射するスリッパ殺菌ディスペンサーを設置する医療機関が増えています。
これは、患者の好感度が高いアイテムの一つです。
●トイレの衛生
トイレを清潔に保つことは、とても重要です。
洋式トイレの座面、ドアノブ、スイッチ類、レバーなどは、1日に何度も消毒薬で拭いて、感染源のウイルスを除去しておくべきです。
特に、嘔吐や下痢の方が使用された後は、次亜塩素酸ナトリウム水溶液などを用いて、ノロやロタなどのウイルス感染を防ぐ必要があります。
飲食店で見られるような、時間毎の定期清掃チェック表をあえて見える場所に置くと、患者の安心感はぐっと高まります。
●手洗いの促進
トイレのあとにしっかり手洗いできていない人は、実は少なくありません。
感染症の流行期などは特に、念入りに手指衛生を徹底してもらうことが大切です。
クリニック側としては、使いやすい液体や泡のハンドソープ、引きおろし型のペーパータオル、捨てやすいゴミ箱、アルコール手指消毒薬を設置すると、手洗いの促進になります。
加えて、わかりやすいイラスト入りの手指洗いのポスターなどを貼っておくと、衛生管理をきちんとしている印象を持ってもらえます。
以上は、新型コロナウイルスを含むあらゆる感染症の予防のために、心がけておきたいポイントです。
しっかりと実践できていれば、患者の心理的な負担を和らげることもできるでしょう。
※本記事の記載内容は、2020年6月現在の法令・情報等に基づいています。
一般的な感染予防として、多くの医療機関が次のようなことを実践しています。
●すべてのスタッフが手指衛生などの標準予防策を実施する
●感染症の流行状況をかんがみて、飛沫予防策などを実施する
●電話受付や問診時に患者の感染症リスクを評価し、ほかの患者との接触を避けたり、マスクの着用を求めたりする
●検体採取・検査材料の取り扱い時は、清潔なグローブを使用する
●シングルユース物品の使用を徹底する
●感染症患者の診察・処置後は、必要な除染・消毒を行う
これらは基本中の基本。
そのうえで、次のようなところまで徹底しているクリニックもあります。
●専門業者による清掃
特に感染症患者の使用後などは、徹底的な清掃が求められます。
●室内ダストフリーの実践
物品の在庫を抱えすぎず、回転をよくしておくことで、ほこりをたまりにくくします。
●清潔区域と不潔区域の区別化
医療者以外のスタッフでもわかるようにしっかり区別化し、清掃もそれぞれに適切な方法をマニュアル化します。
●水回りの清掃の徹底
水垢や水はねは、細菌の温床になるので常にきれいにしておきます。
これらは、医療現場においてはとても重要なことです。
一方、これらは患者の目に触れない場面で行われることが多く、患者にはなかなか伝わりにくいところがあります。
患者に安心してもらうためには、院内で患者が目にすることになる診察室と待合室、そしてお手洗いについてもわかりやすい配慮が必要です。
患者が安心する感染症予防対策のポイント
診察室は、医療者の目が行き届きますが、待合室とお手洗いは、診療時間中は目に入りませんし、ともすれば事務スタッフに全面的に任せっきりになることもあるでしょう。
患者はその限られたスペースで過ごしながら、「気持ちのよい空間だ」「安心感がある」とか、あるいは逆に「不潔な感じがする」「不快だ」「不安だ」といった気持ちになっています。
次のような点は、患者がそのクリニックの衛生状態をはかるときのポイントになります。
これらを実践することは、感染予防に役立つのはもちろんのこと、患者へのアピールにもなり、不安感を和らげることにもつながります。
●空気清浄機の設置
世間では、感染予防に換気が推奨されていますが、温度管理が大事なクリニックでは、空気清浄機を利用するところが多くあります。
使用の際は、エアコンも空気清浄機も、一般家庭よりもフィルターをこまめに掃除しましょう。
また、冬場を中心に、加湿器で適切な湿度を保つことも重要です。
もし超音波式加湿器を利用するなら、水とフィルターの管理は毎日行うことが重要です。
具合が悪くて来院する患者は、空気の清浄感には敏感です。
●スリッパ殺菌ディスペンサーの設置
そもそも人の足には多くの微生物がいて、特に水虫の原因菌である白癬菌は伝播しやすく、やっかいです。
スリッパの使い回しは、実は危険です。
また、スリッパに履き替えるときに手で触ることにも、リスクがあります。
どこを触ったかわからない誰かの手から、あるいは自分の手から、感染は起こり得ます。
そのため、最近は1回履くたびに紫外線照射するスリッパ殺菌ディスペンサーを設置する医療機関が増えています。
これは、患者の好感度が高いアイテムの一つです。
●トイレの衛生
トイレを清潔に保つことは、とても重要です。
洋式トイレの座面、ドアノブ、スイッチ類、レバーなどは、1日に何度も消毒薬で拭いて、感染源のウイルスを除去しておくべきです。
特に、嘔吐や下痢の方が使用された後は、次亜塩素酸ナトリウム水溶液などを用いて、ノロやロタなどのウイルス感染を防ぐ必要があります。
飲食店で見られるような、時間毎の定期清掃チェック表をあえて見える場所に置くと、患者の安心感はぐっと高まります。
●手洗いの促進
トイレのあとにしっかり手洗いできていない人は、実は少なくありません。
感染症の流行期などは特に、念入りに手指衛生を徹底してもらうことが大切です。
クリニック側としては、使いやすい液体や泡のハンドソープ、引きおろし型のペーパータオル、捨てやすいゴミ箱、アルコール手指消毒薬を設置すると、手洗いの促進になります。
加えて、わかりやすいイラスト入りの手指洗いのポスターなどを貼っておくと、衛生管理をきちんとしている印象を持ってもらえます。
以上は、新型コロナウイルスを含むあらゆる感染症の予防のために、心がけておきたいポイントです。
しっかりと実践できていれば、患者の心理的な負担を和らげることもできるでしょう。
※本記事の記載内容は、2020年6月現在の法令・情報等に基づいています。