その遺言書、本当に大丈夫? 「遺言能力」について知っておこう
相続手続きを円滑に行いたいとき、あるいは自分自身の遺志をしっかり遺しておきたいという場合に、よく使われるのが遺言書です。
最近は、テレビや書籍でも取り上げられる機会が多くなり、以前にも増して身近な存在になりつつあります。
一般的に、遺言書を作成する人は高齢者が多いものです。
認知症と明確に診断されていなくても、「物忘れが増えた」「理解に苦しむ行動が目につくようになった」というような「グレーゾーン」の高齢者も少なくありません。
そうなると、親族間で「遺言書は本当に有効なのか?」といった疑問がわいてくるでしょう。
今回は「遺言能力」について、解説します。
最近は、テレビや書籍でも取り上げられる機会が多くなり、以前にも増して身近な存在になりつつあります。
一般的に、遺言書を作成する人は高齢者が多いものです。
認知症と明確に診断されていなくても、「物忘れが増えた」「理解に苦しむ行動が目につくようになった」というような「グレーゾーン」の高齢者も少なくありません。
そうなると、親族間で「遺言書は本当に有効なのか?」といった疑問がわいてくるでしょう。
今回は「遺言能力」について、解説します。
■「遺言能力」とは?
「遺言能力」とは、「遺言がどのような意味を持ち、どのような法的効力を発揮するかを理解できる能力」を指します。
遺言者は満15歳以上で、遺言書を作成する際に意思能力を有していれば、誰でも遺言をすることができます(民放961条)。
したがって、認知症で意思能力がなければ、その遺言書は無効ということになります。
ただ、認知症や高齢によって判断能力が低下しているからといって、必ずしも遺言が無効となるわけではありません。
高齢者が遺言書を作成する際は、後日トラブルとなるのを防ぐため、医師の診断書を取得し、医学的に判断能力に問題がないことの証明書として残しておくことをお勧めします(ただし、医師の診断書があるからといって、必ず遺言書が法的に有効となるわけではありません)。
■「被補助人」「被保佐人」「成年被後見人」の遺言作成はどうなる?
自己の財産管理に関して、援助を要する場合がある「被補助人」や、常に援助が必要な「被保佐人」が遺言書を作成する際、特に制限は設けられていません。
一方、自己の財産管理ができない「成年被後見人」が遺言書を作成する場合は、意思能力を欠く状況にあることから、特別な規定が設けられています。
成年被後見人といえども「全然話を理解していないと思っていたら、突然理路整然と話し始めた」というように、一時的に意思能力が回復することがあります。一時的に意思能力が回復した場合に、医師2人以上の立会いの下、遺言書を作成することができます。
高齢で、判断能力が疑われる状態での遺言書の作成は、慎重な対応が求められます。
できるだけ、元気なうちに遺言書を作成することで、相続対策を円滑に進められるのです。
不動産業のための相続講座
「遺言能力」とは、「遺言がどのような意味を持ち、どのような法的効力を発揮するかを理解できる能力」を指します。
遺言者は満15歳以上で、遺言書を作成する際に意思能力を有していれば、誰でも遺言をすることができます(民放961条)。
したがって、認知症で意思能力がなければ、その遺言書は無効ということになります。
ただ、認知症や高齢によって判断能力が低下しているからといって、必ずしも遺言が無効となるわけではありません。
高齢者が遺言書を作成する際は、後日トラブルとなるのを防ぐため、医師の診断書を取得し、医学的に判断能力に問題がないことの証明書として残しておくことをお勧めします(ただし、医師の診断書があるからといって、必ず遺言書が法的に有効となるわけではありません)。
■「被補助人」「被保佐人」「成年被後見人」の遺言作成はどうなる?
自己の財産管理に関して、援助を要する場合がある「被補助人」や、常に援助が必要な「被保佐人」が遺言書を作成する際、特に制限は設けられていません。
一方、自己の財産管理ができない「成年被後見人」が遺言書を作成する場合は、意思能力を欠く状況にあることから、特別な規定が設けられています。
成年被後見人といえども「全然話を理解していないと思っていたら、突然理路整然と話し始めた」というように、一時的に意思能力が回復することがあります。一時的に意思能力が回復した場合に、医師2人以上の立会いの下、遺言書を作成することができます。
高齢で、判断能力が疑われる状態での遺言書の作成は、慎重な対応が求められます。
できるだけ、元気なうちに遺言書を作成することで、相続対策を円滑に進められるのです。
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