藤垣会計事務所

育休や時短社員の業務をカバー! 代替手当の支給や人材確保を支援

26.09.08
ビジネス【助成金】
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少子高齢化による労働力不足が深刻化するなか、従業員が安心して育児休業や短時間勤務制度を利用できる職場環境づくりが企業に求められています。
一方で、休業・時短勤務に伴う業務負担の増加は、周囲の従業員や企業経営にとって大きな課題となっています。
「両立支援等助成金(育休中等業務代替支援コース)」は、育児休業取得者や短時間勤務制度利用者の業務を代替する従業員への手当支給や代替要員の確保を支援する制度です。
これにより、仕事と育児の両立を後押しし、継続就業しやすい職場環境の整備を促進します。

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両立支援等助成金 育休中等業務代替支援コース

「両立支援等助成金(育休中等業務代替支援コース)」は、育児休業取得者または育児のための短時間勤務制度利用者の業務をカバーするために、事業主が行う業務代替体制の整備や手当支給、新規雇用による代替要員確保に対して助成を行う制度です。
本コースには次の3区分があります。
(1)手当支給等(育児休業)
(2)手当支給等(短時間勤務)
(3)新規雇用(育児休業)
「手当支給等(育児休業)」「手当支給等(短時間勤務)」は全事業主が対象となり、「新規雇用(育児休業)」については一定の要件を満たす特定事業主が対象となります。

【支給対象労働者】
対象となるのは、育児休業を取得した労働者または育児のための短時間勤務制度を利用した労働者です。
育児休業については、令和6年1月1日以降に開始された休業が対象となります。
また、休業期間中の業務を代替する従業員(業務代替者)も制度の対象となり、事業主が代替業務に対する手当を支給した場合、その費用の一部が助成されます。
業務代替者は複数名でも対象となり、休業期間の一部のみ代替した場合も助成対象となります。

【支給要件】
「手当支給等(育児休業)」の場合、主な支給要件は以下のとおりです。
(1)育児休業取得者の業務をほかの従業員が代替していること
(2)業務の見直しや効率化の取り組みを実施していること
(3)業務代替手当等の賃金制度を労働協約または就業規則等に定め、制度に基づき業務代替期間における業務代替者の賃金が増額されていること
(4)対象労働者に7日以上の育児休業を取得させたこと
(5)育児休業制度などを労働協約または就業規則に定めていること
(6)一般事業主行動計画を策定し、届け出ていること
※さらに、育児休業期間が1カ月以上の場合は、追加要件があります。
(7)育児休業取得者を原職等に復帰させる旨を労働協約または就業規則に定めていること
(8)育児休業終了後、対象労働者を原則として原職等に復帰させたこと
(9)対象労働者を原職等に復帰させた日から支給申請日まで、3カ月以上継続して雇用保険被保険者として雇用していること

「手当支給等(短時間勤務)」「新規雇用(育児休業)」の支給要件については、要綱をご確認ください。

【対象経費】
助成対象となる主な経費や取り組みは次のとおりです。
(1)業務体制整備経費
業務代替を行うために実施する業務の見直しや効率化、引継ぎ体制の整備などに係る費用です。
外部の労務コンサルタント(社会保険労務士など)へ委託した場合は、より高い助成額が設定されています。
(2)業務代替手当
業務代替者へ支給した「業務代替手当」「応援手当」「特別業務手当」などが対象となります。
単なる残業代ではなく、代替する職務内容を評価した手当であることが必要です。
(3)代替要員の新規雇用費用
育児休業取得者の代替として新たな労働者を雇用した場合や派遣労働者を受け入れた場合が対象です。

【支給額】
(1)手当支給等(育児休業)
・業務体制整備経費:6万円
(育休期間1カ月未満は2万円、外部の労務コンサルタントへ委託した場合は20万円)
・業務代替手当:業務代替者に支給した手当の総額の3/4
(プラチナくるみん認定事業主は4/5、上限10万円/月、最大24カ月分が対象)

(2)手当支給等(短時間勤務)
・業務体制整備経費:3万円
(外部の労務コンサルタントへ委託した場合は20万円)
・業務代替手当:業務代替者に支給した手当の総額の3/4
(上限3万円/月)
・対象期間:子が3歳に達するまで(支給申請は1年ごと)
※対象労働者が育児のための短時間勤務制度を1カ月以上利用したことが要件です。

(3)新規雇用(育児休業)
育児休業期間中の代替期間に応じて、9万円~81万円を支給します。
プラチナくるみん認定事業主には割増支給があります。

●加算措置
(1)~(3)に共通して、以下2つの加算が設けられています。
有期雇用労働者加算:10万円
育児休業等に関する情報公表加算:2万円
※加算のみの受給はできません。

1事業主1年度につき、本コース全体で対象労働者のべ10人までを限度に支給されます。
また、申請できるのは初回から5年間です。
なお、くるみん認定・トライくるみん認定を受けている事業主は、1年度10人の上限にかかわらず、令和12年度までのべ50人を限度に支給を受けられます(対象労働者が支給要件を満たした日までに認定を受けている必要があります)。

その他の詳細は、要綱をご確認ください。

【まとめ】
本コースは、育児休業や短時間勤務制度の利用による業務負担を軽減し、企業と従業員の双方が安心して両立支援制度を活用できる環境整備を後押しする制度です。
業務代替者への手当支給や代替要員の確保に対する助成が受けられるため、人材確保や職場定着の観点からも積極的な活用が期待されています。
「育休や時短勤務に伴う周囲の業務負担を減らしたい」「手当の支給や代替要員の確保で職場環境を整えたい」といった悩みがある場合、本助成金の活用を検討してみましょう。

https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/kodomo/shokuba_kosodate/ryouritsu01/index.html


※本記事の記載内容は、2026年8月31日現在の法令・情報等に基づいています。