税理士法人芦田合同会計事務所

“デンタルエステ”を取り入れて、歯科医院をサロンに!?

19.06.04
業種別【歯科医業】
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女性の歯に対する美意識が高まり、自然な白さの歯にする“ホワイトニング”や、きれいな歯並びにする“矯正”など、審美治療を行う歯科医院が増えています。 
ところが、実は多くの女性が歯だけでなく口元の部分に悩みを抱えています。 
それは、「唇がやせてきた」「歯肉の色やほうれい線が気になる」など、加齢による変化です。 
このような、歯や口元の審美的なお悩みに特化したケア、すなわち“デンタルエステ”を歯科で施術できれば、患者に喜ばれ、医院も売上アップが期待できます。 
今回は、患者数アップにつながるデンタルエステのメニューについてご紹介します。
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デンタルエステを行うメリットとは? 

デンタルエステとは、歯並びや歯の色、口元などを美しく、そして若々しくする施術のことです。 
そのため、たとえば、ホワイトニングやリップマッサージ、歯茎・唾液腺マッサージ、舌のクリーニングなど、治療というよりも、気持ちよくきれいになれるメニューを提案し、アンチエイジングや美、健康に関心の高い人が興味を持つ内容にします。 
さらに医院独自のメニューを打ち出せば、“特色のあるデンタルエステ”として他院との差別化が期待できます。 
また、なじみのある医院でデンタルエステを受けられることは、患者の時間的、心理的負担を軽くしてくれます。 
デンタルエステ専門店を探す必要がなく、ドクターも歯科衛生士も顔見知りで安心できるのが理由です。 
さらに、従来の歯科治療の面でも、口腔内の異常にいち早く対応する機会が増えるので、歯のメンテナンスにもつながります。 

ここで、名古屋市中区の歯科医院の例をご紹介します。 
こちらの医院では、女性の患者が多く来院していました。 
あるとき、歯科衛生士と患者の会話からヒントを得て、デンタルエステを導入。 
メニューとしては口元を中心に、唾液腺や顔まわり、デコルテのリンパマッサージなどを取り入れました。 
そして、歯の治療と違った環境で受けてもらうため、個室を一つ用意し、アロマで癒される空間にしました。 
その結果、「歯科医院でサロンのような施術が気軽に受けられる」と、デンタルエステを希望する患者が増加したのです。 


歯科クリニック経営の選択肢が広がる 

デンタルエステを取り入れようとしても、施術するのはドクターや歯科衛生士です。 
施術ができる歯科衛生士を育てたり、新たに雇ったりするためには、設備や資金が必要です。 
また、宣伝費まで手が回らないという懸念も出てくるのではないでしょうか。 

そこで提案したいのが、“デンタルエステのフランチャイズへ加盟する”という方法です。 
フランチャイズによっては、施術のノウハウの提供や集患、宣伝を行ってくれる会社もあります。 
接遇などのスタッフ教育や医院のマネジメントまで任せられる場合もあり、資金面で助かることが多いのです。 
考え方や経営の面でメリットがあると判断したら、一つの選択肢として考えてみてもいいでしょう。 

実際、歯科医院の経営はそのままで、デンタルエステの部分のみ加盟するという歯科医院も出てきています。 


キャリアアップとしてのデンタルエステ 

デンタルエステは、歯科衛生士が施術を担当することが多くなります。 
そのため、患者からの喜びの反応が直接伝わりやすく、治療と違ったやりがいを感じられるはずです。 
メニューの提案や施術が医院の収益につながることも、モチベーションアップに一役買うでしょう。 
口腔内の施術だけでなく、マッサージなどのデンタルエステメニューの施術ができるようになれば、歯科衛生士自身のキャリアアップにもつながります。 

デンタルエステに力を入れている、埼玉県さいたま市の歯科クリニックがあります。 
この医院は、以前は歯科衛生士不足に悩んでいました。 
しかし、今では歯科衛生士の確保・定着が実現できています。 
その理由としては、デンタルエステの勉強ができ、キャリアが積めることがあげられます。
さらに、患者への提案が徐々に受け入れられるようになり、担当する患者が増えていくことにやりがいを感じられるからです。 
このクリニックではデンタルエステが好評なので、新たに歯科衛生士を雇い入れることにしたほどです。 

「サロンに行くほど大げさではないけれど、口元の悩みを解消したい」という人は多くいます。 
“有資格者が行う手軽な歯、口のアンチエイジング”として、デンタルエステを取り入れてみてはいかがでしょうか。 


※本記事の記載内容は、2019年6月現在の法令・情報等に基づいています。