ウィルサイドコンサルティング合同会社

「イタリアンで本格カレー」の意外性で口コミの拡散力アップ! 昼夜で違う顔

16.02.05
業種別【飲食業】
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リストランテでありながら、昼は「ビリヤニカレー」を提供。手間ひまかけるカレーのおいしさと“イタリアンでカレー”のギャップが評判を集め、昼夜ともに多くのファンを掴んでいるのが『レオーネ(Leone)』だ。
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■このお店が繁盛している理由!

1.「イタリアンでカレー」を提供。ジャンルレスの魅力づくりに挑む 

2.立地や客層を理解し、異業種にも対抗できるバリュー感を追及

「イタリアンなのに、旨いビリヤニカレーが食べられるレストランがある」

このインパクトのある触れ込みはすぐに広まり、たちまちカレー目当てのお客で行列ができる人気に。 

この話題があふれる店は、吉川健太郎氏がイタリアで修業後、数々のイタリアンリストランテに勤務したのち、満を持して開いた『レオーネ』だ。 

2006年に『レオーネ』をオープンさせた際、最初は夜のみ営業し、イタリアンコースを提供していたが、ある時からカレーも提供するように。 

イタリアン一筋で修業を積んできた吉川氏だが、実はカレーとの関わりも深い。 

学生の頃、スリランカの家庭にホームステイしたことがきっかけで、スリランカ料理に目覚めた。その中でも創作自由度の高いカレーに惹かれ、学び始めたという。 

ある時コースのシメにカレーを出してみたところ評判を呼び、カレー食べたさで来店するお客も増えたことから本格的に昼のメニューとして定番化。口コミが広がり、いつしか行列が絶えないようになった。 

始めはイタリアンでカレーを提供することに悩んだというが、お客の「旨い」の声を聞き、その迷いは消えたという。いまではカレーの自由度や変化を楽しみ、日替わりで様々なスタイルのカレーを提供している。 

また北新地は、大阪の中でも高級店の多い激戦区。商談で使われることも多く、お客は「何が食べたい?」ではなく「おいしい店はどこか」という店の選び方をする。 

そんな土地柄では、業種の異なる飲食店もすべてが競合。そのため、自然と「価値が感じられるメニュー」を追及するようになり、昼夜ともに原価率は高めに。 

だが、同店では、とにかく“旨いもの”を求める北新地の土地柄を逆手に取り、夜はおまかせコースに絞ることで、仕込みの時間や食材ロスを減らして調整を図っている。


繁盛飲食店のヒット商法最前線 


【記事提供元】
近代食堂2016年2月号(旭屋出版)