ウィルサイドコンサルティング合同会社

自費率UP! 成約につながる“無料カウンセリング”の進め方

18.12.04
業種別【歯科医業】
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インプラントや矯正治療など、自費診療を勧めるときに欠かせない “無料カウンセリング”。
しかし「手間や時間がかかるばかりで、なかなか成約につながらない」という声もよく聞かれます。
そこで今回は、自費治療の成約につながる無料カウンセリングのポイントをご紹介します。
普段の無料カウンセリングを見直し、自費率UPを目指しましょう。
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治療内容の説明だけで
終わっていませんか?

まずは、「どうして無料カウンセリングを行うのか」から考えてみましょう。
多くの医院が、無料カウンセリングを“患者さんに治療内容を知ってもらう機会”と考えています。
もちろんこれは間違いではありません。
しかし、あまりそのことにとらわれすぎると、“治療内容の説明”に終始したカウンセリングになってしまいます。

兵庫県尼崎市の歯科医院の例を紹介します。
この歯科医院では、時間をかけてカウンセリングを行い、おすすめする治療のメリット・デメリット、ほかの患者さんの症例などを丁寧に説明していました。
ところが、なかなか成約につながりません。
「誠実に対応しているはずなのに、どうしてだろう?」と悩んでいたところ、いつもカウンセリングに同席しているスタッフから、このような指摘がありました。
「患者さんの不安に応えられていないのでは?」
治療内容は詳しく説明できていても、患者からの不安を聞き出し、それに応えるようなやりとりができていなかったのです。


“歯科医院主導”から“患者主導”へ

無料カウンセリングで、患者が本当に聞きたいこと……。
それはつまり、
「この歯科医院で、本当に私が受けたい治療が受けられるのか?」
「この歯科医師は、私の悩みをきちんと理解してくれているのか?」
「この治療を受けることで、自分はどうなれるのか?」
など、本当に患者が抱えている問題が解決できるのかという点です。

これらはいずれも面と向かっては聞きにくい内容のため、患者側から自発的な質問として出ることはほとんどなく、歯科医院側がカウンセリングのなかで引き出していかなければなりません。
そのためには、患者が本音を話せる雰囲気づくりが大事です。

先ほどの歯科医院では、以下のような改善を行いました。

・治療内容の説明をコンパクトにする
・要所要所で、「何か聞いておきたいこと、気になることはありませんか?」と質問を促す
・雑談を交えながら、話しやすい雰囲気をつくる

つまり、カウンセリングを歯科医院主導から患者主導にシフトチェンジしたのです。
その結果、患者がカウンセリングで本音を話してくれることが増え、成約率は目に見えて上がっていきました。


無料カウンセリングで大切な3つのポイント

“患者主導”で患者の本音を引き出し、それに応えることは、“信頼感”につながります。
これも無料カウンセリングの費用対効果を上げるポイントです。
患者に信頼感を持ってもらうための取り組みを、以下にご紹介します。

“患者主導”の無料カウンセリングを行っていた大阪市中央区の歯科クリニックでは、患者からの信頼感をより強いものにしようと、次の試みを実施しました。
それは、無料カウンセリング終了後、自身が医師として最も適切と考える処置を伝えたのちに、必ず“セカンドオピニオン”をおすすめすることでした。
つまり成約を急かすのではなく、他の歯科医院を受診することで、患者に比較する機会を設けたのです。
最初は、「他院へ患者さんが流れるのではないか」と心配したそうです。
しかし実際は、実施前よりも自費診療の成約率が上がりました。
患者が、「この歯科医院は、本当に自分のことを考えてくれている」と感じ、今まで以上の信頼感につながった結果といえるでしょう。

以上のことから、無料カウンセリングで大切なポイントは、3つに集約できます。

1. 患者の本音(不安、疑問)を引き出すこと
2. 患者の本音にきちんと応えること
3. 信頼感を持ってもらうこと

これらがしっかりと押さえられていれば、患者側に「この歯科医院になら何でも相談できそう」という気持ちが生まれるはずです。
自費診療への大事なステップである無料カウンセリング。
うまく機能していないとお悩みであれば、ぜひ今回の例を参考にしてみてください。