佐々木税理士事務所

2016年介護業界に適した助成金とは?<Part1>

16.09.09
業種別【介護業】
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2015年の介護保険改正は、介護報酬の引き下げや介護サービス利用料の自己負担割合増加など、介護事業者にとって厳しいものとなりました。

そして次に控える2018年改正でも、診療報酬と介護報酬のダブル改定により、ますます厳しくなっていく方針が打ち出されています。 

そのような社会情勢の中、介護事業者が少しでも事業資金を蓄えておくことは、今後の事業継続にとって必要不可欠となります。

そこで、2016年の介護業界で使える助成金を、今月と来月にわたってご紹介します。
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<両立支援等助成金:介護支援取組助成金> 

国は、労働者が「仕事」と「育児・介護」を両立できるためにサポートする制度を導入した事業者に対して、さまざまな助成金を設けています。 

その一つが2016年4月からスタートした「介護支援取組助成金」です。

介護事業者の従業員でも、自身の親類の介護問題に直面するので、ぜひ活用していただきたい助成金です。

政府は「介護離職ゼロ」を目標に改革に取り組んでいますが、介護休業の取得率はわずか3%程度という調査結果が発表されています。それだけ介護休業は認知度が低く、使いにくい制度であると言えます。 

対策としては、介護休業を取得しやすくするために、事業者が従業員に対して介護休業制度や介護保険制度のアンケート及び研修を実施し、制度を周知することで、介護休業の取得率を増加させようとするものです。 

【主な支給要件】 
以下のすべての取り組みを行っていることが必要となります。 

1.従業員の仕事と介護の両立に関する実態把握(社内アンケートを実施する) 
2.制度設計と見直し(育児・介護休業法に定める介護関係制度について、介護休業の分割付与など、法律を上回る制度を導入すること) 
3.介護に直面する前の従業員への支援(社内研修の実施、介護休業制度等の周知徹底) 
4.介護に直面した従業員への支援(相談窓口の設置及び周知) 
5.働き方改革(時間外労働時間の削減や年次有給休暇の取得促進について、1~4の事項を取り組んでから3ヵ月間経過後に、国で求められている一定水準以上の実績があることが必要となります) 

そして、以下の点が要件となります。 

・介護休業制度および所定労働時間の短縮措置について、労働協約または就業規則に規定 
・仕事と介護を両立できる職場環境の整備促進のためのシンボルマーク(愛称「トモニン」)の取得 
・仕事と家庭の両立支援についての取り組みを紹介するサイト「両立支援のひろば」に、介護休業関係の両立支援の取り組みを登録 

当助成金の支給額は60万円(※1企業1回のみ)です。興味のある介護事業者の方は、ぜひチャレンジしてみてください。


介護事業最前線 


[記事提供] 

(運営:株式会社アックスコンサルティング)