佐々木税理士事務所

客層が広がる『キッズメニュー』。どう接客するべきか

22.01.05
業種別【美容業】
dummy
最近では、大人顔負けにおしゃれな髪型を楽しんでいる子どもをよく見かけるようになりました。
子どもの髪型を流行のスタイルにしたいと考えて、美容院に連れてくる親もいます。
美容院の客層を拡げるために、キッズメニューの設定は有効な手段です。
美容院経営を考えるうえで、自店のイメージ・雰囲気を壊すものでなければ、積極的に取り組みたいものです。
そこで今回は、キッズメニューを設けるメリットと、注意点について説明します。
dummy
キッズメニューがあると親子で通いやすい

美容室を利用する子どもの多くは、親と一緒に来店します。

伸びた分をカットするため、定期的に親が子どもを連れてくるケースもありますし、幼稚園の季節行事、家族・知人の結婚式出席、習い事の発表会など、特別なイベントのため、ヘアカットやヘアセットを利用したいケースもあるでしょう。

それ以外にも自発的に美容院に行きたがる子どもがいて、親が連れてくるケースもあります。
ハロウィンなどで「〇〇〇〇と同じ髪型がしたい」とか、女の子が「ママと同じ髪型にしたい」と美容院にやってきたりすることもあります。
今の時代、子どもであっても、可愛い髪型にしたい、かっこいい髪型にしたいという気持ちは、大人同様に大切にしてあげたいものです。

もちろん、そこまで強い希望があるわけではなく、親のカットのついで、ということもあります。
それであっても、対応がよければ、親と一緒に長く通ってくれるかもしれません。

ですから、子ども向けの備品をそろえたり、『キッズメニュー』を充実させたり、子どもに適した接客を身につけたりすることは、サロンの売上向上と客層拡大に効果的なのです。

キッズカットにおいて問題になりやすいのは、子どもがじっと座っていられないことです。

3歳未満であれば、親の膝のうえに座ってカットできる『親子ケープ』を使うこともできますが、それより大きい子どもでも、椅子から立ち上がって走り回る、飽きて機嫌が悪くなってしまう、というようなことがあります。
まず、ひとりでお座りできるのか、どれくらいの時間だったら我慢できるかを、親に確認しましょう。
テレビやYouTubeが見られるディスプレイを用意しておくと、比較的長く座っていられる子もいます。

また、緊張している子には優しく話しかけることや、本人が望まない髪型になってしまわないように、「この髪型でいい?」ときちんと尋ねてあげることも大切です。
施術の際は、お客さんは親ではなく子ども自身という認識を持ち、丁寧かつ友好的な接客で、子どもから信頼を得ることが重要です。
子どもをリラックスさせることが、安全な施術につながります。
楽しみにしている子には、かわいいケープを用意するなどして、気分を高めてあげましょう。


子どもと親に優しいサービスを考えよう

子どもは髪や頭皮が未発達です。
シャンプー・トリートメントや整髪料を選ぶときには、肌の弱い子やアレルギーのある子がかぶれてしまわないよう、成分にも着目しましょう。

肌に影響を与える成分としては、パラベン・石油系合成界面活性剤・シリコン・合成着色料などがあります。
それらを使用していない製品もあるので、店に置いておくとよいでしょう。

キッズメニューの所要時間は、20分から30分程度の店が多いようです。
その間、子どもの目線の先や、声が聞こえる範囲内に親たちの待機場所をつくるなどすれば、子どもに安心して施術を受けてもらえるでしょう。

幼児や若年層の美意識は、ますます高まっていくと予想されます。
子どもにとって居心地のいい空間作りはもちろん、子どもに人気のヘアスタイルなどを習得し、自店ならではのキッズメニューを充実させていきましょう。
親は、子どもが誰かに迷惑をかけると「申し訳ない」と思うものなので、子どもを受け入れるのであれば、そうした気持ちにさせないような、十分な配慮が大切です。


※本記事の記載内容は、2022年1月現在の法令・情報等に基づいています。