佐々木税理士事務所

注意点も確認! 効果的な『アスリート広告』を作るには

24.08.27
ビジネス【マーケティング】
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近年は野球やサッカーなどのメジャー競技だけに留まらず、さまざまな競技のスポーツ選手たちがテレビCMや屋外看板などに登場しています。
スポーツ選手を広告に起用することは、商品の訴求だけではなく、ブランドイメージを高めることにもつながります。
もし、自社でスポーツ選手を広告に起用しようと考えたときに、マーケティング担当者はどのような手順を踏めばいいのでしょうか。
契約する際の注意点も含め、『アスリート広告』の基礎について解説します。

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選手の好感度で商品もイメージアップ!

スポーツ選手を広告に起用するメリットの一つに、ファン層へのアピールがあげられます。
特に野球やサッカーなどのメジャー競技の選手には熱心なファンも多く、広告に起用することで商品の認知度や親近感の向上が期待できます。
海外で活躍するスポーツ選手であれば、海外市場への訴求にもなり、商品の知名度を飛躍的に上げることにもつながるでしょう。

また、多くのスポーツ選手には「健康的」「爽やか」「真面目」「心身ともに強い」といったパブリックイメージがあり、こうしたイメージを利用した『アスリート広告』によって、商品にプラスの印象を与えることができます。
信頼性やブランドイメージの向上は、商品の直接的な売上にも影響する大切な要素です。
アスリート広告は、商品だけではなく、企業に対する好感度を上げる可能性もあります。

一方、注意したいのは、アスリート広告に起用する際の人選です。
スポーツにはそれぞれ固有のイメージがあり、選手も一人ひとり個性やキャラクターが異なります。
そのスポーツや選手が持つイメージと、商品のイメージがマッチしていなければ、広告に起用したとしても思うような効果を得られません。
アスリート広告を成功させるためには、「人気があるから」といった安易な理由での起用は避けるべきですし、商品のイメージとマッチしたスポーツ選手を選ぶことが大切です。

選手に広告出演を依頼する際の窓口は?

スポーツ選手を広告に起用するためには、出演の依頼(オファー)をしなければいけません。
すでに多くの企業とCM契約を結んでいる有名選手であれば、選手が所属しているマネジメント会社かキャスティング会社が窓口になる場合がほとんどです。

マネジメント会社は、スポーツ選手の窓口や契約の交渉などを行う会社で、芸能事務所がその役割を兼ねている場合もあります。
キャスティング会社は、マネジメント会社やスポーツ選手個人を仲介してくれる会社のことで、会社によっては広告への出演交渉から撮影のセッティングまで、一括で任せることもできます。
また、広告に起用するスポーツ選手が決まっていない場合などは、イメージや予算を伝えて、キャスティング会社から提案を受けることも可能です。

一方で、マネジメント会社に所属しておらず、キャスティング会社も手配できないスポーツ選手の場合は、みずから選手の所属クラブやそのスポーツを統括している協会にオファーしなければいけません。
所属クラブや協会は選手と近いため、細かな交渉ができるうえに、マネジメント会社やキャスティング会社を介さない分、コストも抑えられます。
ただし、そもそもオファーを受け付けていない団体も多いため、最初に確認しておく必要があります。
また、選手の撮影などはすべて自社で行う必要があり、マネジメント会社やキャスティング会社を通すよりも、場合によっては手間やコストがかかってしまう可能性もあるので、注意が必要です。

最終的に契約が成立して、スポーツ選手を広告に起用できることになっても安心はできません。
もし、契約を結んだ選手がスキャンダルや不祥事を起こせば、すべてが無駄になってしまいます。
そのため、スポーツ選手を広告に起用する際は、事前に問題行動をしていないか、慎重に確認するようにしましょう。
クリーンなイメージの選手であっても、実は素行に問題があり、広告に起用してから不祥事が発覚すると、その反動で激しいバッシングを受ける可能性があります。
状況によっては、商品のイメージや評判も下がってしまうでしょう。

また、その選手が同業他社と契約していた場合も、トラブルに発展しかねないため、競合についても事前に調べておくことをおすすめします。

スポーツ選手の広告への起用は、マーケティングの視点からもさまざまなメリットがありますが、その分リスクもあります。
問題が起きないようリスクヘッジを行いながら、慎重に進めていきましょう。


※本記事の記載内容は、2024年8月現在の法令・情報等に基づいています。