税理士法人笠松・植松&パートナーズ

生パスタを軸に驚異の集客力!

13.10.06
業種別【飲食業】
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『パスターヴォラ PASTAVOLA』は
“モチモチの生パスタ”が口コミで評判を呼び、
月商600万円を売り上げる実力店だ。
徹底的に合理化したオペレーションによる
高いサービス力と、近隣の会社員や富裕層の
地元住民など、エリアのニーズに鋭く対応した
営業スタイルで、10坪・カウンター12席の店内を
昼夜ともにフル回転させている。
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■このお店が繁盛している理由!
1.独特の“モチモチ”感を生かした生パスタが評判
2.スタッフの的確かつ柔軟な対応力
3.一人客からカップルまで幅広いニーズに合わせたサービス

2010年12月の開店以来、
瞬く間に予約の取れない人気店となった
東京・田町の『パスターヴォラ』。

昼だけで7回転、連日予約で埋まる夜は平均3回転半する繁盛ぶりだ。

オーナーの大野木輝之氏は、
「“美味しい”という感覚は個人の好みによって変わりますが、
“モチモチ”という食感にはブレが少ない。
この絶対的な食感は、差別化を図るためのキーワードになると考えました」
と生パスタを軸とした業態開発の狙いを語る。

スパゲッティーニなど3種の生パスタは、
通常の約3倍の時間をかけて茹で上げることで、
うどんのような弾力のある食感に仕立てているのが特徴。
独特のモチモチ感でリピート客をつかんでいる。

また、グローバルダイニングなどの大手飲食企業で
サービスや管理職を歴任した大野木氏をはじめ、
社員3名はすべて非料理畑の出身というのも特徴だ。

昼夜合わせて10回転以上という
驚異的な集客力と回転率を実現するためには、
さまざまな面での効率化の工夫に加え、
スタッフの的確かつ柔軟な対応力が必要となる。

「お客様のニーズに応えるためではなく、
料理人のエゴがオペレーションを
複雑にさせていることが多い」(大野木氏)と語る通り、
同店ではまず第一にサービスマンの観点から
“料理が無理なく・適正なスピード・温かさ・
ボリュームでお客に提供される”ことに重点を置く。

例えば、約30品のサイドメニューは、
仕込み型で素早く提供できるものに特化して構成。
女性客の期待値が高く差別化が難しいデザートは置かず、
代わりに持ち込みOKという柔軟さだ。

また、現場の役割分担は流動的で、
オープンキッチンの厨房からホールまで、
スタッフ全員が常に客席を意識するよう徹底。
滞在時間20分程の一人客から、
ゆっくりと食事を楽しむカップルまで、
幅広いニーズに合わせたサービスで
心地よい空間を生み出している。

今秋には大手町に開業する
複合商業施設「OOTEMORI」に同業態で
2店舗目を出店など、今後の展開にも目が離せない。


次回は国産の魚貝に特化して
全品315円均一という破格値で、
業界の常識を打ち破る快進撃を飛ばした
浜焼きのお店のヒット商法をお届けします。


【記事提供元】
近代食堂2013年9月号(旭屋出版)