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愛なき森で叫べ

19.11.18
スタッフ町野の映画紹介
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今回は2019年10月11日公開、園子音監督の『愛なき森で叫べ』です。

この映画はNetflixオリジナルの映画ですので現状、会員しか観ることができません。

しかし、『ローマ』がアカデミー賞を受賞してから映画館でも上映していたので、 もしかしたら何かの機会に本作も映画館で上映するかもしれません。

この作品の監督は園子音。映画好きはみんな好きな監督ですし、 ものすごい映画好きの映画監督です。

他には『愛のむきだし』『ヒミズ』『紀子の食卓』『冷たい熱帯魚』『地獄でなぜ悪い』 等を撮っています。

ちなみに本作はR18ですのでお子さんがいらっしゃる方は観る際ご注意ください。

毎度思うのですがレーディングが指定されている映画を会社のメールマガジンで紹介するのもどうなのかと。 でも、より人間をリアルに描いた結果そうなることは多いので仕方ないとします。

本作は2002年の北九州監禁殺人事件に着想を得ています。

この事件はあまりにも凄惨だったため報道規制がかけられていたそうです。 かなり複雑な内容の事件のため、詳細を知りたい方はwikipediaを読んでください。

すごく簡単に書くと、ある男が少女、及びその父親、交際している女性とその一族を、 監禁し拷問と虐待によってマインドコントロールし虐殺していた(させていた)事件です。

この映画のwikipediaのあらすじです↓

上京してきたばかりのシンは、知り合った仲間たちと自主映画を作ることになり、 メンバーの妙子を通して、友人の美津子を狙う詐欺師・村田丈の存在を知る。

村田は見た目は明るく魅力的だが、巧みな話術と大胆な行動で他者の心を操る冷酷な人物。

映画は村田をモデルに彼の罪を暴こうとするが、 予想もつかない惨劇が始まってしまう。

村田は家族を巧みに洗脳し金を奪い、被害者を互いに殺し合わせるのだった。

以上があらすじです。

妙子も美津子も美津子の家族も映画撮影を夢見る男3人も、 村田にどんどんマインドコントロールされます。

村田の手口は以下のような感じです。

巧妙な話術で接近 ↓ 話術の虜になったところにどんどん酒を飲ます。 ↓ へべれけになった相手に暴行、通電(コンセントからコードで鉄の棒に電気を通したものを当てる) 性的虐待 ↓ クタクタのところに巧みな話術によるマインドコントロール ↓ ドンドン酒を飲ませる ↓ 繰り返し

村田はかなりイカれておりかなり怖いし最悪なのですが、 観ていてなぜか笑ってしまします。

多分、極端なだけでこういう最悪な側面をもつ大人を誰しも観たことがあるからかもしれません。

「そんなんじゃあダメだよな!おい通電だ通電!」 「連帯責任だ!お前も通電だ!通電!」

と、すぐに通電しようとするのですが、どうして面白くて笑ってしまいます。

そして『冷たい熱帯魚』では人間をバラバラにしていたでんでんが、 今度は同じ手口でバラバラにされてしまうのも注目です!

あと、過去に村田により家族が洗脳されてしまった妙子のエピソードも重要です。 妙子は女子高に通っており、学校祭に演劇部でロミオとジュリエットをすることとなります。

妙子はロミオ役の女子生徒とデキていたのですが、 ジュリエット役だった美津子はロミオ役の女子生徒のことが好きでした。

そんな中、ロミオ役の女子高生が交通事故で亡くなります。

演劇の熱も冷めた演劇部のメンバーは屋上のギリギリの場所で 睡眠薬を飲み集団自殺を試みます。

メンバーの2人は落下して死亡。

妙子は車の上に落ち、足を故障。 美津子は落ちずに生き残るのですがそのまま引きこもってしまいます。

妙子はその後、ヤケクソな人生を送るのですが家族ごと村田の詐欺被害にあいます。 家族はマインドコントロールされたままです。

その最中、美津子及び、美津子の家族が村田の標的とされるのです。

グロテスクなシーンや暴力的なシーンをかなり含む映画ですが、 まず、こんな事件が実際にあった(事件とは異なる箇所も多数)ことを知ることが重要です。

実際の事件の被害者も、映画に出てくる家族も特別馬鹿だから被害にあったわけではありません。

こういった状況になれば誰でも疲弊するし誰でもこんな目にあいます。

ザックリ思ったことを書くと、 調子のイイことを言っている人を信用してはならないということ。 疲れていたり、酔っていたり、気が少しでも滅入っていると、 ちゃんと判断できないから一旦、そこでは判断してはならない、ということが大事だと思いました。

まあ全体を通して園子音っぽさがギンギンに出ている映画でとても良かったです。

以上