税理士法人エム・アンド・アイ

お忘れではないですか? 電気工事業登録

15.12.04
業種別【建設業】
dummy
建設業と密接に関係するものの中に「電気工事」があります。建設業許可の業種の一つでもありますが、実は「電気工事業登録」という全く別の許認可が存在します。建設業許可は「建設業法」、電気工事業登録は「電気工事業の業務の適正化に関する法律」という、別の法律に基づく許認可です。 

電気工事を行う方の中で、この登録をしていない方が実に多いです。そもそもご存じない方、ご存じでも登録していない方など、さまざまです。
dummy
<どんなときに登録しないといけないのか?> 

電気工事業登録をしなければいけないのは、次のケースです。 

・自社で一定電力(500KW未満)の自家用電気工作物の電気工事を施工するとき 
・自社で一定電圧(600V未満)の電気工事を施工するとき 

つまり、「請け負った電気工事の施工をすべて他の者に下請けさせて、自らその電気工事を行わない場合、電気工事業登録は不要」ということになります。 
他にも不要なケースとしては「家庭用電気機械器具で一定電圧未満の場合」などがあります。 

<電気工事業登録の種類は?> 

電気工事業登録は4種類あります。 

1.登録電気工事業者 
2.みなし登録電気工事業者 
3.通知電気工事業者 
4.みなし通知電気工事業者 

非常に分かりにくいですね。おおまかには「建設業許可を持っているかどうか」によって変わってきます。登録は基本、この4つのうちのいずれかとなります。 

<登録しないデメリットは?> 

電気工事を自らが施工している方、会社でも登録しないところがたくさんあります。 

このデメリットは次の通りです。 

・懲役もしくは罰金がある(1年以下、または10万円以下) 
・建設業許可のうちの電気工事業を取得するときに、経営、実務経験として使えない場合がある 
・電気工事業を登録したいときに登録しにくい(申請に必要な経験として使えないことがある) 
・元請に迷惑がかかる可能性がある(元請が法令違反になる可能性がある) 


建設業の経営安定講座 


[プロフィール] 
崎田 和伸(さきだ・かずのぶ) 
行政書士法人Asumia 代表社員、あすみあグループ代表。行政書士。1973年生まれ。広島県出身(在住)。コネなし・カネなし・経験なしという状況で2000年開業。前職がレンタルDVD店フリーターという珍しい経歴を持つ。現在、一人親方から完成工事高400億円の建設会社まで、幅広い顧客を持つ。建設業に関わる許認可分野において、中国地方5県トップクラスの実績を有している。 
ホームページ


[記事提供] 

(運営:株式会社アックスコンサルティング)