税理士法人エム・アンド・アイ

知って得する! 新創業融資制度

15.10.09
業種別【建設業】
dummy
日本政策金融公庫という政府系金融機関があります。今回、建設業をはじめとする「開業する方、開業して2期内の方」向けの融資の特例制度についてご紹介します。
dummy
<新創業融資制度とは?> 
新創業融資とは、創業期の人のための特別な制度。 

時折勘違いされるのですが、新創業融資制度というのは、日本政策金融公庫で用意されているたくさんの融資制度の中の「特例的な扱い」のことを指します。創業期の方に用意されている「オプションサービス」とお考えください。建設業で創業する人は、通常「新規開業資金」という融資制度と一緒に利用します。 

<なぜ建設業で利用する人が多いのか?> 
新創業融資制度がなぜ建設業で利用されることが多いのか? 

それは「ほとんどの方が業界経験者である」から。制度の条件の一つにこんなものがあります。「業界に継続して6年以上勤めた人」。業界未経験の人はほとんどいないからこそ、よく利用されるのです。 

<新創業融資制度を利用するときに注意するべきポイントは?> 
新創業融資を利用するときに注意するべきポイントが大きく2つ、あります。 

1.自己資金を用意すること 
制度の条件の一つに「創業資金総額の10分の1以上の自己資金を用意できる人」があります。具体的に書くと「1000万円の融資を受けたい人は、少なくとも100万円以上の自己資金が必要」というもの。 

この自己資金とは、基本的に「新しく設立する会社の資本金」となります。個人事業の場合は異なります。 

さらに注意するべきは、「どこかからお金を持ってこない」こと。コツコツ貯めた資金が原則です。親族、家族からの援助という線も結構で、審査通過する可能性はありますが、コツコツ貯めることにはかないません。 

2.返済できる計画にしましょう 
あなたがお金を貸す立場になって考えてみてください。返済できる計画がないと貸せないと思います。 
返済は原則、出た利益から返済していきます。きちんと利益が出て、その利益が返済原資や利息よりも多いこと。これが必要です。 

でもすぐには無理で、それは仕方ありません。6ヵ月後、8ヵ月後あたりから利益が出る計画を立てる必要があります。


建設業の経営安定講座 


[プロフィール] 
崎田 和伸(さきだ・かずのぶ) 
行政書士法人Asumia 代表社員、あすみあグループ代表。行政書士。1973年生まれ。広島県出身(在住)。コネなし・カネなし・経験なしという状況で2000年開業。前職がレンタルDVD店フリーターという珍しい経歴を持つ。現在、一人親方から完成工事高400億円の建設会社まで、幅広い顧客を持つ。建設業に関わる許認可分野において、中国地方5県トップクラスの実績を有している。 
ホームページ


[記事提供] 

(運営:株式会社アックスコンサルティング)