税理士法人 ANSIA

「デザイン思考」の5つのステップを学んでみよう

14.03.30
ビジネス【マーケティング】
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今回は「デザイン思考」の5つのステップを、
スタンフォード大学d.school(ディー・スクール)の
やり方で見てみることにしましょう。

ステップ1は「Empathize」で、共感する、理解する、
感情移入するなどの訳語が充てられます。
課題の文脈に沿う形で人々が、
どのように行動するのかを観察し、
関わりを見て聞くことで、
インサイト時に本人も気づいていないような
考え方や価値観を見つけていきます。
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佐藤達郎のマーケティング論

ステップ2は「Define」で、定義する、
意味を明確にする、などの意味合いです。
取り組んでいる課題の焦点を絞り込み、
着眼点を明確にします。

ステップ3は「Ideate」で、アイデア開発、
創造などの意味だと考えられます。
革新的な解決策を探し、予想外の領域を探求します。

ステップ4は「Prototype」です。
前のステップで探り出した可能性を、
実際に試しながら熟考していきます。
ここで言うプロトタイプは、
壁に貼った付箋や自分で組み立てた装置、
ロールプレイング、ストーリーボードなどを指します。

ステップ5は「Test」です。
ユーザーにプロトタイプに触れてもらうことで、
フィードバックを得るようにします。
このステップ5は、それまでトライしてきた
Empathizeを再び行い、着眼点を見直し、
プロトタイプを再度構築することにつながります。
このような5つのステップを繰り返し行い、
解決策の精度を上げて行くのです。

筆者は長い間広告代理店で、
テレビCMや駅貼りポスターなどの表現アイデア開発
(文字通りのデザインも含む)に関わってきましたが、
ここに述べられている5つのステップは、
広告代理店で行われている
表現アイデア開発のプロセスに、きわめて近いものです。

“表現アイデア開発”という特殊な分野だけではなく、
ビジネスの解決策開発一般に
使えるように考えられているところが、
「デザイン思考」の特徴だと言えるでしょう。

今までとは異なる“イノベーティブ”な発想や解決策は、
ロジカル思考中心の議論からは
出てきづらいのが現代のビジネスです。
そこで期待され注目が集まっているのが、
この「デザイン思考」というわけです。


次回の「佐藤達郎のマーケティング論」は
「『デザイン思考』を学ぼう3」をお届けします。


[プロフィール]
佐藤 達郎(さとう・たつろう)
多摩美術大学教授(広告論 / マーケティング論)、コミュニケーション・ラボ代表。2004年カンヌ国際広告祭日本代表審査員。浦和高校、一橋大学、アサツーDK、(青学MBA)、博報堂DYを経て、2011年4月より現職。著書に、『NOをYESにする力!』『アイデアの選び方』『自分を広告する技術』『教えて!カンヌ国際広告祭』がある。


[記事提供]

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