高木淳公認会計士事務所 / SAO税理士法人 蒲田オフィス

人材を活かすのは採用入口から

14.03.16
ビジネス【人的資源】
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企業が人を採用するとき
大きな関心事の一つは、
すぐ辞めないだろうか、
職場になじんでくれるだろうかです。

退職しないまでも、
不満をもって働いているような状況は、
雇い主にとっても本人にとっても残念なことです。
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企業成長のための人的資源熟考

採用の時点で、
求職者のニーズはどの程度わかるものでしょうか。

賃金・労働時間・ボーナスが大切と言っても、
そのウエイトは人によって同じではありません。
職業ライフスタイルという整理の仕方があります。
これは、人が自分の職業を長いスパンで
どのように考えているかを分類するものです。

例えば、仕事をキャリアの一環と考えているか、
あるいは安定した生活を送る一助と考えているか、などです。
百人百様のライフスタイルを、
大まかにつぎのように分類することができます。

【求職者の職業ライフスタイルのタイプ】

1.安定志向派
 仕事は真面目にやるが、仕事のために
 他の生活を犠牲にする気はないマイホーム主義型。

2.ドライ派
 仕事は完全に生活の糧を得るための手段と考える。
 異動に抵抗を感じない若い人に多い。

3.仕事依存派
 仕事に生きがいを感じ、地道に勤め上げる会社人間型。

4.キャリア志向派
 仕事に生きがいを感じ、
 よりよい地位やよりよい仕事を求める積極型。

言うまでもなく、企業が求める人材が、
求職者のどのようなライフスタイルに
合うものなのかを判別することが大事です。

ドライ派ならパートタイマーでも
喜んで働くでしょうが、
キャリア志向派は仕事がどれほどの付加価値を
自分に付けてくれるかを考えるでしょう。

ごく大まかに言えば年齢や家族構成、
前職などで見当がつくかもしれませんが、
いまは個人が多様化している時代です。

一人ずつきめ細かく情報を得ることで、
コストのかかるミスマッチを防ぐことができるでしょう。


次回の企業成長のための人的資源熟考は
「制約社員制度」をテーマにお届けいたします。


[プロフィール]
佐野 陽子(さの・ようこ)
慶應義塾大学名誉教授。1972年慶應義塾大学商学部教授。87年から2年間、日本労務学会代表理事。89年から2年間、慶應義塾大学商学部長・大学院商学研究科委員長。96年東京国際大学商学部教授。2001年から4年間、嘉悦大学学長・経営経済学部教授。主な著書:『はじめての人的資源マネジメント』『企業内労働市場』(ともに有斐閣)。


[記事提供]

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